更新日: 2023.05.12 年収
生涯年収は「1億7000万円」!? 60歳までの「平均給与」はどう増えていくの?
そこで本記事では、国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査の「年齢階層別の平均給与」を参考に生涯年収を計算し、22歳から60歳まで働いた場合にいくら年収を受け取れるのかについて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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平均給与は443万円
国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は443万円です。男性に限定すると545万円、女性に限定すると302万円となっています。
一般的に若年層は給与が低く、定年に近くなると給与が高くなる傾向にあるので、平均給与はあくまで目安の数字でしかありません。
平均給与から平均的な生涯年収を計算
平均給与ではなく、平均的な生涯年収を知ることで、今後の人生設計や老後の生活費について計画が立てやすくなります。図表1が年齢階層別の平均給与です。
図表1
年齢階層別の平均給与 | |
---|---|
年齢 | 年収 |
20~24歳 | 269万円 |
25~29歳 | 371万円 |
30~34歳 | 413万円 |
35~39歳 | 449万円 |
40~44歳 | 480万円 |
45~49歳 | 504万円 |
50~54歳 | 520万円 |
55~59歳 | 529万円 |
国税庁令和3年分民間給与実態統計調査を基に作成
年齢階層別の平均給与を参考に、23歳から60歳まで働いたと仮定し、計算します。
23歳から24歳が538万円、25歳から29歳までが1855万円、30歳から34歳までが2065万円、35歳から39歳までが2245万円、40歳から44歳までが2400万円、45歳から49歳までが2520万円、50歳から54歳までが2600万円、55歳から59歳までが2645万円です。
これらを合計すると、1億6868万円が生涯年収となります。定年までに支出した生活費や養育費、ローンなどの費用を差し引いたものが、定年後に使える貯金です。
定年までの消費支出は、毎月の支出を12ヶ月分することで年間の支出を計算し、年数分をかけることで算出できます。平均的な生涯年収を知ることで、今後に使えるお金を計算できるので、自身の場合はどのようになるのかを計算してみましょう。
年齢階層別の累計年収がわかれば、人生設計を立てやすい
生涯年収だけでなく、年齢階層別の累計年収がわかれば、各年齢層でどれくらいのお金を使うことができるのかわかります。
例えば、前述の40歳から44歳までの累計年収は2400万円です。毎月の生活費や養育費、ローンなど、必要な消費をこの金額の範囲内で計算することができます。これから40歳になる人は、おおよその使えるお金がわかるので、40歳から44歳までの生活をシミュレーションしてみましょう。
また、それぞれの年齢層の生活を見直すことも可能です。年齢層別の累計年収よりも多い支出だった場合は、消費支出を見直していく必要があります。生活費であれば生活の見直し、ローンであれば借り換えを検討するなど、日々の生活費を見直す指針にもなるので自身の場合と比較してみてください。
平均的な生涯年収をうまく活用しましょう
平均的な生涯年収は約1億7000万円です。この金額をうまく利用することで日々の生活を豊かにすることや、老後の生活のために貯蓄することができます。
あくまで平均給与を基に計算しているので、参考程度に考えてください。自身の場合と比較し、日々の生活や老後の生活をシミュレーションするなど、うまく活用できるようにしましょう。
出典
国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー