夫が10月から「課長」に昇格しました。給与が上がるので楽しみなのですが、課長の平均年収はいくらなのでしょうか?

配信日: 2024.12.08

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夫が10月から「課長」に昇格しました。給与が上がるので楽しみなのですが、課長の平均年収はいくらなのでしょうか?
昇進に伴って収入が増えるのは、どの家庭にとってもうれしいことです。しかし、課長の平均年収がどれくらいか気になる方も多くいるでしょう。課長職の平均年収については、業界や会社規模によって異なります。
 
本記事では、役職別に見た平均賃金を紹介するとともに、管理職になると給与が大幅にアップする理由を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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役職別に見た賃金額

厚生労働省が公表している「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、役職別で1ヶ月あたりの賃金は図表1の通りでした。
 
図表1

部長 課長 係長 非役職者
男性 60万4100円 50万700円 38万2300円 31万1900円
女性 52万1000円 43万800円 33万5900円 26万300円
合計 59万6000円 49万800円 37万800円 29万1100円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (7)役職別にみた賃金」に基づいて筆者が作成
 
男性課長の月賃金を単純に12倍すると、年収は約600万円です。賞与が発生する場合は、さらに多くなると考えられるでしょう。
 

管理職の賃金が大幅にアップする理由

管理職の給与が大幅にアップする背景には、職務の高度な専門性とマネジメント能力が大きく関係しています。管理職には業務遂行に必要な専門知識だけでなく、チームを率いるためのリーダーシップや意思決定力が求められます。
 
専門スキルやマネジメント能力は長年の経験を積んで培われるものであり、組織の成功に直接的な影響を与えるため、報酬もその責任に見合った設定です。
 
例えば、IT部門の管理職には、最新技術の動向をいち早く把握し、それを効率的に活用できるように部下を指導する役割があります。また、営業部門の管理職には、市場のトレンドを読み取り、売上目標を達成するための戦略を立案して実行する力が求められるでしょう。
 
財務部門の管理職にも、企業の財務状況を的確に分析し、経営層に適切なアドバイスを提供する責務があります。管理職は、各分野の専門知識と部下を引っ張るマネジメント力を発揮して、組織の方向性に貢献する役割を担っているのです。
 
また、管理職には単に部下を管理するだけでなく、育成やチーム全体のパフォーマンスを高める責任が伴います。
 
プロジェクトの進行を管理し、適切な判断を迅速に下すことはもちろん、部下が能力を最大限発揮できるような職場環境を整えて成長を促す役割も担います。管理職の存在が組織の競争力を支え、結果として業績向上に大きな影響を与えるのです。
 
管理職は、部門の目標達成に大きく貢献することで組織全体の成功に直結します。組織の成果に貢献する度合いが高く、その責任の大きさに見合った報酬が用意されるため、管理職の給与は一般社員に比べて大幅にアップします。
 

係長から課長に昇進して給料が下がるケースがある?

課長への昇進が必ずしも給与アップに直結するとはかぎらないケースも存在します。係長から課長に昇進すると、役職に伴う責任や業務量が増える一方で、それに見合った給与が支払われない「名ばかり昇進」のような事例も見られるケースがあります。実際には残業代が支払われなくなることで、昇進前と比べて手取り額が減少する可能性があるのです。
 
特に、課長などの管理職が残業代を受け取れない「管理監督者」に該当する場合、以前の役職で得ていた残業代が減ることで収入が一時的に下がる可能性があります。管理監督者は労働基準法で定められた労働時間や休憩、休日の規定が適用されないため、残業手当が支給されないことが一般的です。
 
課長になって給料が下がる背景には、未払いの残業代が潜んでいる場合も考えられるため、納得できない場合には労働組合や弁護士に相談しましょう。管理職にふさわしい給与が支払われているかどうかや、昇進前に企業の賃金体系や残業代の有無などを確認することが大切です。
 

男性課長職の平均賃金はおよそ月50万円

男性課長の平均月収は約50万円で、年収に換算すると約600万円です。さらに賞与が加わると、実際の年収はこの金額を上回る可能性もあります。
 
ただし、昇進による給与アップは必ずしも保証されているわけではなく、役職に伴う責任や業務量の増加に対して適切な報酬が支払われないケースも存在します。そのため、昇進前には企業の賃金体系や残業代の有無を確認し、納得できる給与であるかどうかをしっかり把握しておくことが大切です。
 

出典

厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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