銀行勤務の友人が「年収650万円」と聞き驚き!「うちの業界では普通」と言われたけど、自分は「不動産業」で470万円ほどです。年収は業界でそこまで変わるのでしょうか?
配信日: 2024.12.13
不動産業で働いていて、自分の回りでは年収が約470万円の場合、たまたま自分の周りの年収が低いのか、それとも業界全体が相対的に低いのか分からないかもしれません。
本記事では、業界ごとの平均給与(平均賞与・平均給料)などを紹介するので、気になる人は参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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業界ごとの平均給与には大きな違いがある
業界ごとの平均給与(平均賞与+平均給料)については、国税庁が毎年「民間給与実態統計調査」で、14業種+全国平均の15種類を対象に発表しています。
2023年調査では、「金融業・保険業」の平均給与が652万円なので、銀行で働いている友人の年収が約650万円で普通というは、間違いではないといえます。もちろん在籍している会社によっても平均給与は変わりますが、その業界で働いている人からすると普通と感じるかもしれません。
「不動産業・物品賃貸業」は、平均給与が469万円であり、全体平均の460万円と比較するとやや高い業界に分類されます。それぞれの業界ごとの平均給与、そのうちの平均賞与と平均給料については、図表1のとおりです。
図表1
業界 | 平均給与 | 平均賞与 | 平均給料 |
---|---|---|---|
建設業 | 548万円 | 81万円 | 467万円 |
製造業 | 533万円 | 103万円 | 430万円 |
卸売業・小売業 | 387万円 | 54万円 | 333万円 |
宿泊業・飲食サービス業 | 264万円 | 16万円 | 248万円 |
金融業・保険業 | 652万円 | 149万円 | 503万円 |
不動産業・物品賃貸業 | 469万円 | 63万円 | 406万円 |
運輸業・郵便業 | 473万円 | 63万円 | 410万円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 775万円 | 139万円 | 636万円 |
情報通信業 | 649万円 | 120万円 | 529万円 |
学術研究・専門・技術サービス業・教育・学習支援業 | 551万円 | 100万円 | 451万円 |
医療・福祉 | 404万円 | 52万円 | 351万円 |
複合サービス業 | 535万円 | 117万円 | 418万円 |
サービス業 | 378万円 | 43万円 | 335万円 |
農林水産・鉱業 | 333万円 | 44万円 | 290万円 |
全体平均 | 460万円 | 71万円 | 388万円 |
国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査 を基に作成
水準が最も高い業界は「電気・ガス・熱供給・水道業」の平均給与775万円、反対に最も低い業界は「宿泊業・サービス業」の平均給与264万円です。
「金融業・保険業」は全体で見ると上から2番目、「不動産業・物品賃貸業」は上から9番目になります。2業界の平均給与の差は、652万円-469万円=183万円です。
平均給与をそこまで気にする必要はない?
平均給与はその業界で働いている人全体が対象になるため、底上げされている可能性も考えられます。例えば、銀行はメガバンクのような大手もあれば、中小企業といえる地方に根ざした地方銀行・信用金庫もあるなどさまざまです。
このため、平均給与が高い業界で働いていても人によっては比較的低いケースもあれば、平均給与が低い業界で働いていても比較的高いケースもあります。
年収は、それぞれの能力、勤めている企業や勤続年数、年齢などいろいろな要素が影響するため、業界ごとの平均給与についてそこまで気にする必要はないかもしれません。
まとめ
銀行で働いている友人の年収が約650万円で多いと感じても、金融業界の平均給与で判断すれば普通といえます。業界ごとで平均給与には違いがあり、業界によっては倍以上の開きがあるのも事実です。
ただし、あくまでも業界全体の平均給与ですから、いろいろな要素を総合的に判断する意識も大切になります。
出典
国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー