更新日: 2023.04.28 相続税

子どもに「4000万円」の財産をなるべく税金をかけず残したい! どんな方法がある?

子どもに「4000万円」の財産をなるべく税金をかけず残したい! どんな方法がある?
自分たちが積み上げてきた財産を、なるべく税金(贈与税・相続税など)をかけずに子どもへ残すには、どのような方法があるのでしょうか?本記事では、税金類の試算例を入れて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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まずは相続税がかかりそうか調べてみよう

まずは、自分たちの財産(預金・土地など)を全て合計して、相続税の課税対象になるか試算してみましょう。
 
相続税の控除金額の計算式は(3000万円+600万円×相続人数)=相続税控除額です。
 
例えば、相続予定人数が配偶者と子ども3人の場合は(3000万円+600万円×4)=5400万円で、財産の総額が5400万円以下だと相続税はかかりません。
 

生前の財産移転をスムーズにする制度があります

子どもの住宅ローンや孫の教育資金として、まとまった金額を贈与したい場合に使える制度として「相続時精算課税制度」があります。これは贈与税と相続税を一本化する制度で、贈与時には贈与税が軽減されて、相続時に生前に贈与した金額を相続財産に加えて相続税を計算します。
 
相続時精算課税制度を申請して適用されると、贈与時に2500万円まで贈与税がかかりません。制度を利用できるのは、60歳以上の親と祖父母から、18歳以上の子と孫へ贈与する場合です。適用を受けるには、最初の贈与税申告時に「相続時精算課税選択届出書」と必要書類を合わせて提出します。
 
2500万円の贈与は1回で渡さずに、複数回に分けて贈与することも可能です。ただし、2500万円を超えた分には、一律20%の贈与税がかかります。
 
デメリットとしては、いったん相続時精算課税制度を選択すると、取り消すことはできません。そして贈与税の110万円基礎控除も使えなくなります。そしてこの制度によって贈与された宅地などは「相続時の小規模宅地等の特例」の対象外です。
 
贈与者ごとに選択が可能なので、例えば父親からの贈与は相続時精算課税制度を利用し、母親からの贈与は通常の贈与税とすることも可能です。
 

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制度を利用した・しない場合での納税額は?

相続時精算課税制度を適用した場合と、使わない場合の試算例をあげます。
 

<試算例>

・約3000万円の財産(預金など)と、約1000万の自宅を持つAさん(配偶者あり)が、2人の子どもB・Cさんに2500万円を分割して贈与する場合
 

(1)子どもBに1250万円を贈与→贈与税は無し、非課税枠は残り1250万円。Bさんは贈与を受けた翌年に贈与の申告を行う
(2)子どもCに1250万円を贈与→贈与税は無し、非課税枠は0円。Cさんは贈与を受けた翌年に贈与の申告を行う
(3)Aさんが亡くなった時に、生前に贈与された合計2500万円を加えて相続税を計算する(法定相続人は、配偶者・子ども2人の合計3人)

 

亡くなった時点の財産(預金など)500万円+生前贈与金額2500万円+自宅1000万円=4000万円
相続税の控除額は(3000万円+600万円×3)=4800万円で、相続税は課税されません。

 
※相続時精算課税制度を使わず、子ども2人に1250万円ずつ生前贈与した場合
 

BとCがそれぞれ支払う贈与税(納税予定額)
1250万円-贈与税基礎控除110万円=1140万円(課税価格)
1140万円×特例贈与税率40%-190万円(特例贈与控除)=贈与税266万円
(特例贈与控除とは、父母など直系尊属からの贈与に適用される控除です)

 
このように、相続時に相続税がかからない範囲内の財産を所有している場合、生前贈与には相続時清算課税制度を利用したほうが、贈与された側の税金が軽減される可能性が出てきます。
 

まとめ

相続時精算課税制度は、相続人(子ども・孫)がまとまったお金が必要な場合に、生前のうちに財産をスムーズに引き継ぐことができる制度です。メリット・デメリットそれぞれを知ったうえで、利用を検討してみるのが良いでしょう。
 

出典

国税庁 No.4103 相続時精算課税の選択

国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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