更新日: 2022.07.19 自動車保険

自動車保険のドラレコ特約。そのメリットとデメリットとは?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

自動車保険のドラレコ特約。そのメリットとデメリットとは?
「交通事故において、相手方との主張が食い違い、交渉結果に納得がいかない」という経験をされた方もいるのではないでしょうか。
 
このような状況において、ドライブレコーダー(ドラレコ)の映像があれば自分の状況を客観的に示し、交渉を有利に進められる可能性があります。
 
2020年10月の国土交通省の調査によると、ドラレコ搭載率は53.8%と広く普及しており、最近では保険会社から自動車保険の「ドラレコ特約」も販売されています。

この記事では、ドラレコ特約のメリットとデメリットについて説明いたします。

FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

ドラレコ特約とは?

ドラレコ特約は自動車保険のオプションで、特約付帯によってドラレコ機器を貸し出してもらえるサービスです。
 
映像の記録に加えて、事故対応がスムーズになる補償が充実しているのが特徴です。
 

メリットとデメリット

ドラレコ特約のメリットは5つあります。
 

事故の際の保険会社とのやり取りがスムーズ

ドラレコが大きな衝撃を感知すると、保険会社に情報がリアルタイムに連携され、ドラレコを通じてオペレーターと直接会話をすることができます。
 
事故を起こした場所、自動車保険の契約内容なども通知されるので、事故で焦っている状況の中でも、保険会社とのやり取りをスムーズに行うことができます。
 
また、事故前後の映像が自動的に保険会社に送信されるので、市販のドラレコと違い、SDカードを抜き出して自分で映像をダウンロードする必要がありません。
 

警察や救急車の代行手配

自分で救急車を呼べないような場合には、オペレーターを通じて救急車の手配や警察への連絡を代行してもらえます。
 
周囲に誰もいないような状況でも保険会社に連絡が入り、救急車などの手配も代行してくれるため、一分一秒を争うような大事故の際にはとても有効なサービスです。
 

最新のドラレコをレンタルできる

ドラレコ特約を契約すると、保険会社から送られてくる新品のドラレコを使うことができます。
 
自分で購入する場合は1万円~2万円ほどかかりますが、ドラレコ特約は機器を購入する必要がないため、初期費用が抑えられます。各保険会社とも年々新しい機種に更新されており、最新のドラレコをレンタルで利用することが可能です。
 

ドラレコが故障したら無料で交換が可能

ドラレコ機器は保険会社からのリースとなるため、万が一故障した場合は無料で交換してもらえます。
 
市販のドラレコは、保証期間を過ぎていれば買い替えや修理が必要になりますが、ドラレコ特約は保険料以外に追加の費用はかかりません。
 

運転診断ができる

日々の運転の安全度をデータで知ることができます。ブレーキ、アクセル、ハンドル操作などの項目ごとに診断されるため、自分では気づかない運転の癖を知ることができます。
 
普段から安全運転を意識することは、事故の発生確率を低くすることにつながります。
 
次にデメリットについてご説明します。
 

保険料が高い

どの保険会社も特約保険料は月額650円~850円となっています。
 
市販のドラレコが1万円~2万円程度で購入できることを考えると、ドラレコ特約は割高になります。2年以上使用する場合は、市販のドラレコを購入した方がコストは抑えられます。
 

保険会社が限定される

2022年6月時点でドラレコ特約を販売している保険会社は4社(東京海上日動火災、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害)のみです。
 
いずれも代理店を通じての契約方式をとっているため、直販型の通販社と比べると、自動車保険自体の保険料も高くなります。
 

ドラレコの機種が選べない

ドラレコ特約専用の機器が保険会社ごとに決まっているので、欲しい機能が付いていないケースもあります。
 
保険会社によって機能が異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
 

プライバシー情報が共有される

事故の際、保険会社にデータが連携されるため、車内での会話や車内の様子など、人に知られたくない情報も共有されてしまいます。
 
プライバシー情報も含めてデータ連携することを理解した上で、契約するようにしましょう。
 

解約時はドラレコを返却する必要がある

ドライブレコーダーはあくまでも保険会社からの貸し出しであるため、ドラレコ特約をやめたり、契約をほかの保険会社に切り替えたりする場合は、機器の返却が必要となります。
 
返却しない、機器を紛失したなどの場合は、違約金を取られる可能性もあります。
 

まとめ

ドラレコ特約は事故対応がスムーズになるメリットがありますが、費用が高い、ドラレコ機器が選べないなどのデメリットもあります。
 
機械の操作が苦手で映像を共有できるか不安のある人、事故対応に慣れていない人や高齢の方にとっては、ドラレコ特約は安心できるサービスです。
 
一方で、機械の操作に自信のある人や費用を抑えたい人にとっては、市販のドラレコを購入する方がおすすめといえます。
 
ドラレコ特約と市販のドラレコの選択で迷われている方は、ご自身の状況を踏まえた上で、検討されてはいかがでしょうか。
 

出典

国土交通省 今後の車両安全対策の方向性 

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

ライターさん募集