がんの治療は通院による治療が増えている

配信日: 2017.10.04 更新日: 2019.01.08

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がんの治療は通院による治療が増えている
がん(悪性新生物)の治療方法は時代とともに変化してきていますが、昨今の特徴として通院による治療の増加が挙げられます。どのような状況になっているのか確認してみました。
松浦建二

Text:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

がん治療は入院より通院の方が多い時代へ

厚生労働省の患者調査から入院しているがん患者数と外来(通院)によるがん患者の推移をまとめてみました。推計患者数とは、調査日当日に病院等で受療した患者の推計数です。

まず総数(全傷病)を見ると、2014年は入院患者132万人に対し外来患者がその5.5倍の724万人もいます。推計で856万もの人が調査日に入院か外来で受療しているということです。入院患者数は最近減少傾向にあり、外来患者数は増加傾向にあります。次に悪性新生物に限って見てみると、入院患者数が減少傾向で外来患者数が増加傾向にあるのは総数と同様ですが、2005年までは入院患者数が外来患者数を上回っていました。2008年の調査で逆転してからは外来患者数が入院患者数を大きく上回り、2014年は入院患者数13万人に対し外来患者数は17万人となっています。

推計患者数だけでなく、受療率も確認しておきましょう。受療率とは推計患者数を推計人口で割ってもとめた人口10万人に対する率のことです。

推計患者数と大きな違いはありません。悪性新生物においては、推計患者数と同じように外来患者の受療率が入院患者の受療率を逆転しています。2014年では入院患者の受療率が102に対し外来患者の受療率が135となっています。

がんへの備えは時代に合った内容が大事

がんの治療方法は、入院による治療から通院による治療へ徐々に変わってきているようです。がんへの備えをがん保険で考えるなら、通院治療でも受け取れる保障(通院給付金保障等)を入れておきたいものです。また、がんの治療方法は手術だけでなく、放射線治療や抗がん剤治療、先進医療等、多様です。幅広く対応できる保障内容になっていると、より安心できる備えとなりそうです。

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