最終更新日:2019.05.17 公開日:2018.02.15
暮らし

実はわが家も対象?高校生2万人への支給漏れがあった「奨学給付金」とは

文科省の調査によると、低所得世帯の高校生を対象にした都道府県の奨学給付金に支給漏れがありました。全国の私立高校生だけで約2万人、推計約12億円に上ることがわかりました。制度自体を知らない保護者もいると思います。該当する人は忘れずに申請しましょう。

高校での教育費支援策

高校での教育費支援策には、主に国が授業料を補助する「就学支援金」と、都道府県が教材費や学用品代などを支給する「奨学のための給付金」があります。このほか、自治体により独自の支援策を設けているところもあります。
 
●就学支援金とは
就学支援金の受給資格は、保護者(共働きの場合は2人分)の市区町村民税所得割額が30万4200円未満の人です。両親のうちどちらか一方が働き、高校生1人(16歳)、中学生1人の子どもがいる世帯では、おおよそ年収910未満の世帯が対象となります。
 
支給額(基本額)は年額11万8800円(公立高校の授業料相当額)です。私立高校等の生徒の場合、世帯の経済状況によって基本額の2.5倍の支援を受けられます。保護者に現金が給付されるものではありません。申請は、1学年は年2回(4月、7月)、2学年以上は年1回(7月)です。高校により手続き時期は異なることがありますので、在籍する高校で確認してください。
 
さらに、私立高校の授業料に対する自治体独自の支援策としては、私立高等学校等授業料軽減助成金があります。
 
●奨学のための給付金とは
奨学のための給付金の受給資格は、生活保護世帯及び市区町村民税所得割額が非課税の世帯です。両親のうちどちらか一方が働き、高校生1人(16歳)、中学生1人の子どもがいる世帯では、おおよそ年収250万円未満の世帯が対象となります。
 
全日制の場合、生活保護(生活扶助)受給世帯は年額3万2300円(私立5万2600円)、非課税世帯(第1子)は7万5800円(私立8万4000円)、非課税世帯(第2子)は12万9700円(私立13万8000円)が支給されます。
 
申請は年1回(7月)です。高校により手続き時期は異なることがありますので、在籍する高校で確認してください。就学支援金と異なり、12月頃に保護者の口座に振り込まれます。
 
就学給付金、奨学給付金いずれも、返済不要で、非課税世帯(年収目安が250万円未満)の場合は、両方とも受給できます。 
 

支給漏れの原因

就学支援金と奨学給付金は、申請しないともらえません。就学支援金は、周知徹底されていると思いますが、奨学給付金に関しては、対象が住民税非課税世帯ということもあり、高校でも周知方法に苦労されていると推測されます。
某高校では、就学支援金は申請の有無にかかわらず全員提出させています。
 
これにより、保護者の所得を把握して、奨学給付金の申請書類を対象者へ郵送しています。
 
この後、どこまで申請書類の回収を高校側で徹底するかわかりませんが、郵送した時点である程度、支給漏れは防げるのではないでしょうか。奨学給付金は、就学支援金に比べ周知徹底されていません。高校側から案内もないかもしれません。該当する人は、高校に問い合わせてみましょう。
 

そのほかの支援策も調べてみよう

就学支援金や奨学給付金のほかに、自治体独自の支援策もある場合があります。
 
例えば、東京都では高校で取り組む、予備校の模試や英検などの受験料を給付する「給付型奨学金」を設けています。また、大学等の受験料を最大8万円、塾代を最大20万円、無利子で貸し付ける「受験生チャレンジ貸付金」もあります。
 
この貸付金は大学等に入学すれば返済免除となります。また、専門学校の修学資金(国公立:月額4万5000円、私立:月額5万3000円)を無利子で貸し付ける「東京都育英資金」があります。自治体の教育委員会のホームページで調べてみましょう。
 
Text:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。

新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

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