更新日: 2020.11.04 その他暮らし

どこまで進むか「おうちでリモート」オンラインセミナーの主催者側・受講者側のメリットは?

執筆者 : 宮﨑真紀子

どこまで進むか「おうちでリモート」オンラインセミナーの主催者側・受講者側のメリットは?
在宅でパソコンに向かう時間が増えました。仕事の打合せやセミナー参加に加え、オンライン飲み会やリモート旅行などのレジャーも楽しめるようになりました。
 
当初は“対面”“リアル”ができないための代替手段としてのリモートでしたが、今や新しい可能性が広がっています。
宮﨑真紀子

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

オンラインセミナー真っ盛り

「オンラインセミナーのご案内」のメールが頻繁に届くようになりました。会場で行われるリアルなセミナーも徐々に催行されていますが、コロナの感染を考えると、オンラインでの受講を希望する声が多いことも想像できます。
 
このオンラインセミナーは「3密を避けられる」ということが一番ですが、盛況の理由は他にもあります。その他のメリットについて簡単に見てみます。
 

<主催者側のメリット>

(1)場所の設定が不要
大人数の集客を目指すなら大きな会場が必要ですが、この施設予約がとても難しいのです。人気のある場所だと1年前には押さえないと取れません。
 
コロナの影響でそのような先の予定は立てられませんし、ソーシャルディスタンスを考えると募集人数は少なくなってしまいます。何よりも、「大規模のセミナーに来場者が集まるか」一番の問題です。
 
コロナの前、大規模イベントの運営を手伝ったことがあります。セミナーやイベントの内容もさることながら、当日の天候などによっても集客は大きく違ってきます。
 
(2)会場側との打合せや設営の手間、費用も大幅にカットできる
イベント内容によっては、受付場所や会場内の机や椅子のレイアウトなどを会場側と打合せが必要です。セミナー登壇者など複数名の下見が必要な場合は、日程の調整も大変です。また会場費だけでなく当日スタッフの人件費や諸費用の他、現状では消毒などのコロナ対策の費用もかかります。
 
(3)タイムリーなテーマ設定がしやすい
先に書いたように、これまでは会場とともに講師やテーマもかなり前から準備していました。コロナの影響が続いている今、受講者が気になるテーマも実情も刻々と変化しています。それらに対応しやすくなったことも大きいです。
 

<受講者側のメリット>

(1)どこにいても受講可能
遊びにきていた姪が、2時間は部屋にこもってリモートで受講をしていました。また以前のように「東京は良いわね、たくさんセミナーが開催されて」とうらやましがられることもなくなりました。
 
(2)スケジュール調整が容易
出掛けなくてOKのメリットは大きく、会場までの往復の時間もかかりませんので、時間を有効に使えます。
 

自宅でサファリ体験も

セミナーの中には、聴講するだけでなく体験型のセミナーも増えています。ヨガや料理教室などもその一例です。「通いたい教室が遠い」「時間の余裕がない」という理由で諦めていた方にとって「おうちでリモート」は朗報です。
 
私にとっては、上記と同じ理由でこれまでかなわなかったアフリカ旅行ですが、これをリモートで体験してみました。参加したのは「【おうち旅】ケニア オンラインツアー」です。所要時間は1時間30分でZOOM利用、阪急交通社が主催したものです。
 
事前に日程表、ケニア大使館ガイドブックとウチワ、マスクが送られてきます。マスク? オンラインなので必要ないのでは、と思いますが、そこには理由があります。このツアーは、途中で現地のマスク工場を見学します。
 
元来は洋服工場ですがコロナの影響もあり、現在はマスクも作っています。ここで作られたマスクは、Mask4All(※)を通じて無償で現地スラムに配布されています。今回のツアー代金は一部が活動に充当されますので、少し貢献できた気分になれます。
 
さてウォーキングサファリです。
現地とは衛星中継で、ベテランのガイドさんに案内をしてもらいます。まずナイバシャ湖でカバにご対面。その後ボートでクレッセント島を目指します。移動中はリアルな旅行と同様にクイズ大会です。
 
観光バスの車中で行われるのと同じ感覚です。島に着いたら、その名のとおり歩いて巡ります。「親子連れのキリンが木の近くにいます。でも子育て中は危険なのでこれ以上近づけません」「シマウマまで7mの距離です。メスの縞模様は茶色っぽいことが分かります」等々現地からの生配信映像と、静止画像での説明も織り交ぜながらサファリを楽しめました。
 
この日はインパラやガゼルなど多くの動物に出合え、とてもラッキーな日和だったようです。チャットでの質問にも即回答をしてもらえたので、まずまずの臨場感も得られました。
 
最後に現地ガイドさんに手を振ってZOOMから退室です。一瞬にして現実に戻るので、リアルなツアーのように余韻に浸るというわけには行きません。ですが往路も一瞬でした。
 
送られてきた旅程表には「成田空港 13:30 集合」とありましたが、13時頃の私は昼食の後片付けをしていました。瞬時に別世界に連れて行ってもらえたことを考えると、ツアー代金2980円のコストパフォーマンスは良いと思います。
 
このような体験型オンラインの種類は増えるに違いありません。各業種が、どのような形でオンラインに参画してくるのか、楽しみです。皆さまもご希望の物を探してみてはいかがでしょう。
 
(※)Masks4All
 
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士


 

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