更新日: 2020.12.24 子育て

入学準備のシーズン! 大学入学時に必要なお金はいくら?

執筆者 : 前田菜緒

入学準備のシーズン! 大学入学時に必要なお金はいくら?
高校3年生は年が明けると大学受験です。そして、試験に合格すると今度は入学手続きが始まり、保護者の方も忙しくなります。
 
そして、予想外に大きくなりがちなのが、入学準備にかかる費用です。大学入学手続きにかかる費用には、どのようなものがあるのでしょうか。予想外の費用にならないために、確認しておきましょう。

前田菜緒

執筆者:前田菜緒(まえだ なお)

FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士

保険代理店勤務を経て独立。高齢出産夫婦が2人目を産み、マイホームを購入しても子どもが健全な環境で育ち、人生が黒字になるようライフプラン設計を行っている。子どもが寝てからでも相談できるよう、夜も相談業務を行っている。著書に「書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方」(翔泳社)

https://www.andasset.net/

自宅外通学の場合

日本政策金融公庫の令和2年度「教育費負担の実態調査結果」 によると、自宅外通学を始めるための1人あたりの平均費用は39万3000円です。詳細な内訳については、公表されていませんが、例えば、下記のような費用がかかると予想できます。
 

(1)ひとり暮らしの住まいの家賃、敷金、礼金など
(2)住まいを探すための旅費
(3)家電、食器、家具、日用品など
(4)引っ越し代

 
それでは、各項目について詳しく見ていきましょう。
 
(1)ひとり暮らしの住まいの家賃、敷金、礼金など
2019年総務省「小売物価統計調査」によると、東京のワンルームの家賃相場は約5万2000円、一方、京都は約3万6000円です。住まいにかかる費用は地域によって大きく異なります。まずは、学校近くの家賃相場を調べておきましょう。
 
また、敷金、礼金、不動産仲介手数料がかかる場合もあります。不動産仲介手数料は、家賃の0.5〜1カ月分です。これらも、予算にいれておくと安心です。その他、火災保険料、鍵交換費用などもかかります。各1万円ほど予算を見積もっておきましょう。
 
(2)住まいを探すための旅費
住まいを探すには、現地に行って探しますから、電車代や飛行機代、宿泊を伴うのであれば、宿泊代がかかります。保護者と一緒に探すことになるでしょうから、旅費は学生と保護者の2人分が必要です。
 
(3-1)家電製品
住まいが決まったら、ひとり暮らしをスタートさせるための家電が必要です。家電は、冷蔵庫、電子レンジ、掃除機、アイロン、テレビ、炊飯器、洗濯機など。レンタルや中古品もありますが、新品で買うなら、10万円ほどみておきたいところです。
 
(3-2)家具、日用品など
布団、ベッド、テーブル、カーテン、収納棚、食器など。住む部屋の間取りや設備によって準備するものは違ってきます。1つひとつの品物は高くなくても、ちりも積もれば山となります。
 
(4)引っ越し代
距離や荷物の量によって異なりますが、繁忙期の引っ越しになりますから、安く抑えることは期待できません。複数社から見積もりを取り、自分の条件に合う業者を見つけておきましょう。
 

自宅通学、自宅外通学共通の費用

自宅通学、自宅外通学、ともにかかる費用としては、下記のものがあげられます。
 

(1)スーツ
(2)かばん
(3)パソコン
(4)教科書
(5)メイク用品
(6)定期代

 
(1)スーツ
入学式はスーツで出席しますから、まずは、スーツの準備が必要です。
 
(2)かばん
これから大学生活を送るにあたって、かばんは必須です。ノートパソコンを持ち歩くなら、パソコンが入るかばんが必要です。
 
(3)パソコン
パソコンは、学割がきく場合があります。Macなら学割がききますが、家電店のポイント還元と併用できないなど制限があるかもしれません。ほしいパソコンの最もお得な買い方を事前に調べておきましょう。
 
(4)教科書
教科書は、入学準備というより入学後に購入するものですが、数万円かかるのが一般的です。文系か理系かによって、金額は大きく異なりますが、先輩からもらったり、中古で購入したりできれば、費用を抑えることができます。
 
(5)メイク用品(女性の場合)
すでにメイク用品を持っているということであれば、新しく買う必要はありませんが、大学からメイクを始めるということであれば、メイク用品一式が必要になります。
 
(6)定期代
学校まで徒歩圏内、あるいは自転車通学であれば、定期代は不要ですが、自宅外生が自転車通学をするなら、自転車の購入が必要です。
 

入学準備だけでもかなりの費用

このように、準備すべきものを並べてみると、かなり費用がかかることが予想できます。入学金や授業料を収める時期と重なりますから、家計はカツカツの状態になってしまうかもしれません。12月の冬のボーナスを入学準備金としてとっておくなど、工夫しておくと安心できるでしょう。
 
執筆者:前田菜緒
FPオフィス And Asset 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2019年FP協会広報スタッフ
 

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