更新日: 2021.07.28 家具・片付け

片づけの美学102 大量の食器で棚がゴチャゴチャ。必要な食器の量を教えて!

執筆者 : 奥野愉加子

片づけの美学102 大量の食器で棚がゴチャゴチャ。必要な食器の量を教えて!
食器棚がパンパンなのに、使っている食器はごく一部だけ。食器の量を減らしたいけど、自分の家に必要な食器の量がわからない。食器の量で悩んでいるけど、結論が出ていないケースをよく耳にします。
 
「必要な食器の量がわかれば、スッキリ捨てられるんだけど」という声も。
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

必要な食器の量とは?

必要な食器の量が、1人何枚と法律で決められていたらラクだったのですが、そんな決め事があるはずもありません。一家にどのくらいの食器があると良いのかは、食事の習慣や回数によって大きく違ってきます。
 
必要な食器の量は、だれにもはっきり決められないことです。まず、それを知ることが大事です。食器の量は、自分(たち)しだい。
 
一般的に、家族の人数が多いと食器はたくさん必要で、人数が少なければ、少数で済みます。食事を懐石や定食のように盛り付けるなら、食器はサイズ別にいろいろと必要で、大皿料理なら比較的少数になるでしょう。
 
他にも、和食・洋食などメニューによって使うお皿を変えたい場合は、たくさんの食器を使いこなしている方も多いです。手持ちの食器が、数えきれないほど大量にあっても、適度な頻度で使っているのであれば、その家庭では適量ということです。
 
逆に、たくさん食器はあるけれど、結局使っているのは一部だけ。こういう場合であれば、適量とはいえない状況です。
 

あなたの家の食器量を考える

食器の量を決める時、実験をしてみるのも楽しいです。いったん全部の食器を移動して、使ったものだけを食器棚に戻すという手順です。2週間くらい試してみると、使う食器だけがはっきりわかると思います。
 
ただ、スペースの問題や、割れ物を扱うなどで、多くの方には現実的ではないですね。代わりに頭の中でシミュレーションしてみましょう。「1ヶ月以内で使ったか、どうか」で食器を分けていきます。
 
■1ヶ月以内で使った食器
食器棚の見やすい場所に収納します。同じ形の器だけを重ねて、取り出しやすさ重視でゆとりある収納が便利です。お茶わんやおわんのような食器だと、食洗器に入れたままで、食器棚に戻すことなく使うという場合もあるでしょう。
 
■1ヶ月で使っていない食器
「捨ててもいいな」と思える食器は処分してみましょう。ムリにすべて処分する必要はありません。「いつか使うかも」「〇〇料理専用のお皿」という食器も捨てられないなら、残しておきましょう。
 
ただ、食器棚の上の段など、少し取り出しづらい部分に、できるだけ重ねて、省スペースで収納しましょう。
 

家族が減った家の食器

3世代だった家族が、気がつけば夫婦のみに……というご家庭に多いのが、食器パンパンの食器棚です。
 
「子どもたちが帰ってきた時に使うつもり」などの理由で残してあっても、日々の生活でほんの一部しか使っていないなら、見直しがおすすめです。夫婦で使う分と、それ以外を分けるだけでも各段に使いやすくなるので、試してみてください。
 

お客さん用の食器は何枚?

食器を処分する時に、悩むのが、「来客で使うかもしれない」という点。お客さんと食事をする機会が多い場合はよいですが、年に数回くらいであれば、特別に用意しておくほどではないかもしれません。


・テイクアウトやデリバリーを利用すれば、お皿やお箸も不要
・大皿料理を出すと決めて、取り皿だけ多めに持っておく
・そもそもコロナ禍の現状で、次回来客と食事をするのはいつのことやら

などを考えると、気持ちがぐっとラクになるのではないでしょうか。
 

季節を楽しむ食器

夏に活躍するガラスの器、冬によく使うお鍋の取り皿。食事で四季を楽しむ家庭には、たくさんの食器が用意されていることが多いです。季節によって、収納する場所を交換すると、取り出しやすくなります。
 
ただしこれは、時間に余裕があったり、手間を惜しまなかったりする方におすすめの楽しみ方です。
 

食器は考え方しだい

食器の持ち方だけでも考え方は千差万別。多数派も少数派もどちらも正解です。ただ、日々の生活で、不便に感じていたり、一部分しか使っていなかったりするということなら、見直しの時期です。
 
時間を見つけて、器を移動させてみましょう。
 
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表

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