コロナ禍で高まる資格取得への意欲と通信講座人気。通信講座を選ぶ際の注意点とは?

配信日: 2021.03.21

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コロナ禍で高まる資格取得への意欲と通信講座人気。通信講座を選ぶ際の注意点とは?
春は新しいことに挑戦してみたくなる季節ですが、皆さんは何か勉強したいことや取得したい資格はありますか?
 
ある調査によると、新型コロナウイルスの流行後は資格取得に積極的な人が多く、その勉強方法として通信講座を選ぶ人が増えているようです。
 
そこで今回は、高まる資格取得への意欲と通信講座の需要について考えてみたいと思います。
藤丸史果

執筆者:藤丸史果(ふじまる あやか)

ファイナンシャルプランナー

相続、投資信託など、身近なファイナンスを中心に活動している。

コロナの影響で高まる資格取得への意欲

社労士や宅建など資格試験対策の通信講座を運営する株式会社フォーサイトでは、2020年5月の売上額が昨年比178%を記録しました。
 
同社が新型コロナウイルスの影響を調査するため、2020年2月4日以降に受講を開始した356人を対象として、アンケート調査(実施日:2020年6月4日~ 2020年6月9日)を行ったところ、在宅時間の増加や将来への不安から、資格取得への意欲が高まっていることが分かりました。
 
まず、「新型コロナウイルスの流行が、受講するかの判断に影響を与えたと思いますか?」という問いには、27.5%の人が「とても影響があった」と回答しており、「やや影響があった」と合わせると64.6%の人が「影響があった」と回答しました。
 
また、「具体的にどのように影響がありましたか?(複数回答可)」の問いには、57.6%が「自宅にいる機会が増えたため、何か学習したいという想いが高まった」と回答し、さらに46.3%が「将来に対する不安が増したため、資格を取ろうという想いが高まった」と答えました。
 
自宅で過ごす時間が増えたことで学習に向かったこと、さらに将来への不安を解消するために資格取得を目指したことが分かります。
 

勉強方法は通信教育やオンライン講座が人気

また、株式会社ベンドが運営する資格Timesでは、新型コロナウイルスの流行によって不安定な状況にあった2020年度資格試験に対し、どのような勉強方法で試験対策を行なったのか、アンケート調査を行いました。
 
2020年度資格取得者169人が投票し、そのうち「通信講座」が81票、「塾・予備校(通学)」が13票、「塾・予備校(オンラインコース)」が5票、「その他」が70票でした。
 
つまり、通信講座を利用した人が48%と最も多く、さらに、塾や予備校のオンラインコースの使用率も合わせると51%となり、通学の8%と比較して6〜7倍の差があることが分かります。
 
コロナ禍で通学による受講のハードルが高くなったことや、従来よりも通信講座の教材・学習サポートの質が向上したことなどが理由として考えられるでしょう。
 

今後も高まる通信講座需要。選ぶ際の注意点とは?

同じ調査で、「今後資格取得をしようと考えている」と回答した人にもその勉強方法を聞いたところ、2020年度に資格取得をした人と比較して、通信講座を検討している人が57%となっています。
 
このように、今後も通信講座への需要は高まる傾向にありますが、これから通信講座を選ぶという人は、次のような点に気を付けてみてはいかがでしょうか。
 
費用については、通学講座に比べると一般的に安価な講座が多いですが、受講費が高いものが合格できるとは限りません。必ず複数の講座の資料を請求して、テキストやカリキュラムの充実度、その内容がご自身に合うかどうかなどを比較してみましょう。
 
また、割引期間などを設けている講座も多く見られますので、そういったキャンペーン情報を見逃さないようにしましょう。
 
最近は、CDやDVDによる講座やWeb講座も一般的になってきています。追加の出費を増やさないために、手持ちのパソコンやスマホで受講可能か動作環境の確認が必要です。
 
必要に迫られて、というより、将来への不安を解消し、空いた時間を有効に使うための資格取得であれば、何よりもご自身が楽しみながら、継続して勉強できる通信講座を選ぶことが大切ではないでしょうか。
 
参考
PRTIMES 新型コロナウイルスの流行が学習への意欲を高める。通信教育のフォーサイト、5月の売上額が昨年比178%を記録。
PRTIMES 【過半数の人が通信講座を選択】コロナ禍における資格試験対策の状況について1000人にアンケート調査:資格Times
 
執筆者:藤丸史果
ファイナンシャルプランナー
 

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