更新日: 2021.06.02 子育て

第二種奨学金の利率はどれくらい?

執筆者 : 新美昌也

第二種奨学金の利率はどれくらい?
大学生の約3人に1人が利用しているのが、日本学生支援機構の奨学金です。返済義務のある貸与型と返済義務のない給付型があります。多くの方が利用している貸与型には無利子の第一種奨学金と有利子の第二種があります。
 
筆者が奨学金相談会で、「第二種奨学金は利子があるから借りたくない」という生徒に実際の利率を知っているか聞くと答えられない方が多いです。実際の利率を知り、返還額を確認することから第二種奨学金を借りるかの検討を始めましょう。
新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

無利子の第一種奨学金は第二種奨学金よりも選考基準が厳しい

奨学金の選考基準には、大きく、学力基準と家計基準があります。高校で申し込む予約採用の学力基準について、第二種奨学金は高等学校等における申込時までの全履修科目の学習成績が平均水準以上である等に対して、第一種奨学金は、高等学校等における申込時までの全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であることが必要です。
 
ただし、第一種奨学金については住民税非課税世帯等で、大学等へ進学後も優れた成績を修める見込みがある等として学校から推薦されれば、学力基準を満たすものとして扱います。
 
家計基準については、例えば、本人、父(会社員)、母(無収入)の3人世帯の場合、世帯年収の上限額(目安)は、第二種奨学金が1009万円なのに対して、第一種奨学金は657万円となっています。
 
このように、無利子の第一種奨学金を借りたいと思っても選考基準が第二種奨学金に比べて厳しいので、簡単には利用できません。
 
また、第一種奨学金は第二種奨学金に比べ貸与月額も厳しくなっています。例えば、私立大学・自宅外生の場合、最高貸与月額は6.4万円ですが、第二種奨学金では、原則12万円です。しかも、第一種奨学金の場合、最高月額6.4万円を借りることができるのは、第一種奨学金の家計基準よりも厳しい基準を満たさなければなりません。
 

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第二種奨学金の利率は超低利

第一種奨学金の選考基準を満たしていても、貸与金額が足らないという方もいるでしょう。その場合、第二種奨学金の併用、あるいは単独での利用を検討すると思います。この場合、一番気になるのが利率ではないでしょうか。
 
日本学生支援機構の利率の算定方式は2種類あります。貸与終了時に決定した返還利率が、返還完了まで適用される「利率固定方式」と、貸与終了時に決定した返還利率を、おおむね5年ごとに見直す「利率見直し方式」があります。
 
日本学生支援機構のホームページに貸与利率が掲載されていますので見てみましょう。
 

貸与終了 利率固定方式 利率見直し方式
2013年3月 1.08% 0.20%
2014年3月 0.82% 0.20%
2015年3月 0.63% 0.10%
2016年3月 0.16% 0.10%
2017年3月 0.33% 0.01%
2018年3月 0.27% 0.01%
2019年3月 0.14% 0.01%
2020年3月 0.070% 0.002%
2021年3月 0.268% 0.009%

 
なお、貸与利率は、契約時ではなく、貸与終了時に決まりますので、利率の上限3%が定められています。
(日本学生支援機構ホームページより引用(※))
 
国の教育ローンの金利(令和3年5月)が年1.66%(固定金利・保証料別)と比べても、奨学金の利率が超低利であることがわかると思います。
 

返済額を確認する

日本学生支援機構のホームページの「奨学金貸与・返還シミュレーション」で、任意の利率を入れて、いくら借りたらいくら返すことになるのか試算できます。
 
例えば、利率1%で月額8万円を4年間(48ヶ月)借りた場合、利子も含めた総返済額は425万7117円です。これを貸与終了後7ヶ月目から毎月1万7737円を240回(20年)返還することになります。最悪(利率3%)でも、毎月の返還額は2万1531円です。
 
将来の利率がどのくらいになるのかわかりませんが、過去のデータから、1%程度を見込んでおけばよいでしょう。
 
(※)日本学生支援機構「利率」
 
(参照)
日本学生支援機構「予約採用の申込み/2022年度に大学・短期大学・専修学校(専門課程)に進学予定の奨学金を希望する皆さんへ 貸与奨学金案内」
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。

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