新入社員が知っておきたい「お金の流れ」のこと

配信日: 2021.06.11

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新入社員が知っておきたい「お金の流れ」のこと
新入社員の皆さまは、学校を卒業し入社式を経て、5月病を乗り切った時期でしょうか? すでに初月給を受け取った方もいらっしゃることでしょう。
 
新しい生活のなかで、「お金の流れ」の変化について考えたことありますか?今回は、暮らしのなかにある「お金の流れ」を具体的に確認してみましょう。
大泉稔

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

月給が支払われるタイミングは、勤め先によって異なる

例えば、「当月15日締め、当月25日払い」という勤め先の方ですと、すでに初月給を受け取ったと思います。4月1日入社なら、「丸々1ヶ月分」ではなく、およそ半月分の給料が初月給ということになります。
 
また、「当月末締め、翌月15日払い」という給料のタイミングですと、4月は働いていても給料はなく、初月給は5月の連休が明けた15日ということになります。
 
「当月末締め、翌月末払い」という給料のタイミングの方は、本稿執筆時点(2021年5月26日)では、まだ給料を受け取っていないことになります。つまり、勤め始めてからおよそ2ヶ月後に、初月給を受け取ることになるのです。
 
このように、給料の締め日と支払いの「流れ」は、すでに感じている方もいらっしゃるかと思います。勤め先によって異なりますが、会社員などの場合、給料日は毎月原則変わらないことが多いです。変わるとすれば、土・日曜日や祝日、特に連休等、金融機関休業日に合わせて、給料日が変わることがある点に留意しましょう。
 

10月27日から始まる奨学金の返還

学生支援機構の貸与型の奨学金を受け取っていた方は、10月27日に奨学金の返還が始まり、以後毎月返還することになります。勤め始めて約半年間、給料の「流れ」に慣れた頃に、新たな支払いが始まります。特に、給料が「月末払い」という方は、給料日の直前が奨学金の返還日にあたります。
 
該当する人は奨学金の返還が終わるまで、事実上、給料の手取り額が少なくなることを意味します。
 

入社翌年の6月の給料から住民税の特別徴収が始まる

勤め始めてからおよそ1年2ヶ月後の、翌年6月の給料から、住民税の特別徴収、つまり給与天引きが始まります。住民税の額だけ給料の手取り額が減ることになります。
 

一時的な支出ではありますが

一時的な支出ですが勤め始めて2年たつ頃に、賃貸マンションの更新時期が到来します。賃貸マンションの更新は、2年に1回という場合が多いです。1ヶ月分の家賃に相当する更新事務手数料に加え、保証料の支払いを求められることもあるでしょう。一時的といっても、大きな支出になることには違いありません。
 

まとめに代えて

新入社員の方は入社してまだ3ヶ月ほど……お金の流れ、つまり給料のタイミングとご自身の家計コントロールの方法が分からないという方もいらっしゃるでしょう。しかし、本稿でこれまで述べてきたように、時期が到来すれば、新たな毎月の支出が始まります。
 
そこで、まずは自身のお金の流れをつかんだら、今後給料天引きされる税金などに備えて、今から家計のコントロールを学んだり、急な出費に備えて貯蓄したりするのはいかがでしょうか? 賃貸マンションの更新料、奨学金の返還を控えている方は返還分を、それぞれ貯金しておくのも良いかもしれません。
 
生活のなかでお金の流れをつかみ、家計をコントロールする術を身につけることで、今後新たな毎月の支出が始まっても慌てることが少なくなるかもしれません。
 
また、病気やけが、寿や不祝儀など、不測の事態や不意の支出等はいつあるか分かりません。仮に不測の事態や不意の支出等があったとしても、奨学金の返還や住民税の特別徴収は待ってはくれませんので、今から準備をしておくと良いでしょう。
 
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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