家事代行サービスへの支出が多い年代は? 利用してみたい人はどれくらいいる?
配信日: 2021.08.31
家事代行サービスとは、専門のスタッフが日常的な家事を代行してくれる有料サービスです。実際に頼んでいる人はいるのでしょうか?
LINEリサーチは、日本全国の18~59歳の男女を対象に、「家事代行サービス」がどれぐらい認知されているか、使われているか、そして今後の流行予想などについて調査を実施し、2108サンプルを集めました(※1)。早速結果を見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
家事代行サービスの認知度は9割だが、利用したことのある人は3%とほとんどいない
「家事代行サービス」の認知度を聞いたところ、「知っているし、使っている」が1%、「知っているし、以前使っていたが、今は使っていない」が2%で、利用経験があるのは3%に過ぎませんでした「知っているが、使ったことはない」は86%で、認知度は89%にのぼりました。
特に女性では9割以上の高い認知率となりました。男女どちらも10~20代と比べて、30~50代の認知率が高くなっていますが、利用してみたという経験率は男女ともに2~3%台と低いです。
2020年の「家事代行料」の平均支出金額は1,129 円でした(※2)。最も支出金額が高いのは60〜69歳で、1789円です。次いで、70歳以上の1093円と、60歳以上で利用が多いことがうかがえます。その次は30〜39歳の919円、40〜49歳の875円となり、育児をしている世代でも利用されているようです。
今は誰も使っていなさそうだが、1年後は今の4倍くらいは使っていると予想
どのくらいの人が使っていそうか尋ねて、家事代行サービスの流行体感スコアという指標をはじき出すと、全体で「2.6」となり、およそ100人に2~3人ぐらいが利用しているイメージであることがわかりました。ほとんど誰も使っていなさそうという感覚のようです。
1年後、自分のまわりで「家事代行サービス」をどのくらいの人が使っていると思うかを想像してもらったところ、流行予想スコアは全体で「10.8」で、これは1年後には今の4倍くらい利用が増えるという予想だそうです。
具体的な意見を聞くと、「半数くらいの人が利用していそう」という人は、「結婚しても夫婦共働きが一般的になっていき、家事の時間が足りなくなると思う」「親のサポートや病院の付き添いなどで家事がおろそかになったら、利用する人が増えると思う」というように、共働きが当たり前になったり、親の介護等が必要になったりしたときに利用が増えそうという意見が見られました。
一方、「誰も利用しないであろう」と思う人では、「家事代行=お手伝いのようなイメージが強く、手軽に幅広い年代が頼む印象がない」「他人に家庭の事情をのぞかれることに抵抗があるし、割り切れない」といった意見が挙げられました。
利用意向は3割だが利用したくない人が半数以上
次に、今後の利用意向を聞いたところ、「ぜひ使ってみたいと思う」(2%)、「機会があれば使ってみたいと思う」(27%)と、29%が利用したいと回答しました。一方、「あまり使ってみたいと思わない」(27%)、「まったく使ってみたいと思わない」(24%)と、51%が使ってみたいと思わないと回答しました。
利用意向がある人では、「子育てと家事の両立に悩まされていて、ちょうど考えていたところだから」「ふだん素人の掃除では行き届かないところを、プロの手できれいにしてほしいので」など、仕事や育児で家事をする余裕がないとき、プロに掃除や料理を頼んでみたいといった意見が見られました。
利用意向がない人では、「今の家庭の状況では料金が高いし、家事育児ができる時間帯で仕事を続けているので」「他人が家の中に入って掃除や洗濯、食事の用意などをすることに抵抗がある」と料金の問題やプライベートな空間で他人が家事をすることに抵抗があると考える人がいるようです。
まだまだ日本では家事は自分でするものという意識が強く、他人に家の中を触られたくないという気持ちもあるようです。とはいえ、仕事から家のことまで全て自分でするのは大変なので、たまには家事をプロに頼るのもいいのではないでしょうか。
※1:【LINEリサーチ】「家事代行サービス」の利用経験のある人は全体で3% 利用意向のある人は29%、利用意向がない人は約半数という結果に
※2:総務省統計局家計調査 2020年<品目分類>1世帯当たり年間の支出金額,購入数量及び平均価格
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部