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更新日: 2021.09.22 暮らし

多重債務などの借金を返せない! そんな場合の任意整理って?

執筆者 : 大泉稔

多重債務などの借金を返せない! そんな場合の任意整理って?
長引くコロナ禍、いつまで続くのか不安になりますね。
 
コロナ禍に伴い収入が減り、やむなく借り入れに頼らざるを得ない方もいらっしゃるかもしれません。あるいは、以前から返済を続けていた方も、このコロナ禍によって返済計画に狂いが生じてしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
借りたお金を返すことは大切なことですが、返済ゆえに家賃の支払いが遅れたり、食事もままならなかったり、ということでは生命の危険にさらされてしまいます。
 
では、現在の返済を続けることが難しい場合には、どうしたら良いでしょうか?
 
大泉稔

執筆者:

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

大泉稔

執筆者:

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

現在の返済を続けるのが難しい……選択肢は3つ

現在の返済を続けることが難しい時、3つの選択肢が考えられます。


(1)任意整理、毎月の返済額を減らすことができる
(2)民事再生、以後の返済をゼロにすることも可能な(3)自己破産です。

しかし、上記のどの方法でも、複雑な手続きが必要です。そして、以後新たな借り入れができなくなってしまうなどのデメリットもあります。慎重に検討してから、手続きをしたほうが懸命です。
 

任意整理

上記3つの選択肢のうち、本稿では(1)任意整理について解説します。
 
民事再生や自己破産は、それぞれ民事再生法や破産法といった法律があるのに対し、任意整理は任意というだけあって、明確な法律はありません。しかし、返済について、貸主と新たな契約を取り交わすことになりますので、やはり法律にそった手続きが必要です。
 
つまり、任意整理は弁護士や司法書士等に、その手続きを依頼することが一般的です。
 

任意整理のメリット

任意整理とは、弁護士や司法書士に債権者への交渉を依頼します。裁判所は一切関わりませんので、自己破産や個人再生に比べれば、費用は少額になる傾向にあり、手続きは比較的簡便といえるでしょう。
 
弁護士や司法書士が行う交渉の内容は以下のとおりで、任意整理を行うメリットでもあります(あくまでも一例です)。


・督促などの取り立て停止
・将来の利息はゼロとする
・利息制限法の引き直し計算によって減額された額を債務とし、その債務をおおむね3年から5年にわたり、分割で返済する。

交渉は、貸金業者やカード会社などの債権者ごとに行いますので、債権者によっては「任意整理の対象としない」という選択も可能です。
 
また、利息制限法の引き直し計算によっては「過払い利息」が生じることもあり、過払い利息によって債務の額を減らすこともできる場合もあります(最近ではあまり例がなく、まれなケースかもしれません)。
 

任意整理のデメリットと留意点

任意整理は、債務整理の対象とするために弁護士や司法書士が交渉を行ったとしても、債権者が応じるとは限りません。
 
また、債務整理は、その手続きを済ませて終わりではありません。手続きを済ませた後は、新たな返済が始まるのです。手続き前よりは少ない返済額ですが、完済するまでは返済を続けなくてはなりません。
 
そして、最大の留意点は、信用情報機関への情報搭載、いわゆるブラックリストです。債務整理の手続き後の返済を完済後、5年間は情報が載ってしまいます。
 

弁護士や司法書士を利用する場合の留意点

弁護士や司法書士を利用する場合にも留意点があります。まず、弁護士や司法書士に払う報酬です。債権者1件につき着手金2万円、成功報酬2万円(いずれも別途、消費税がかかります)が報酬額の目安のようです(※あくまで一例です。依頼先により金額がことなります)。
 
ただし、交渉する債権者が1件のみの場合には、報酬の額が異なることがありますので事前に確認が必要です。
 
債務整理の手続きが済んだ後の返済ですが、債務者は弁護士や司法書士の指定する金融機関の口座への振り込みを求められることがあります。弁護士や司法書士を通じて返済するメリットとしては、返済する債権者が複数でも、毎月1回、まとめて振り込めば良いので、返済のスケジュールなどを含め、手間が少ないことです。
 
債務者が弁護士や司法書士を通じて返済する場合、弁護士や司法書士に振り込む額は「返済額+債権者に払う時の振込手数料+プール金」の合計です。
 
「プール金」とはなんでしょうか。債務者からの返済が遅れたり、滞ったりした時には、プール金を取り崩して返済に充てることになります。また、債務者が弁護士や司法書士の指定する口座に振り込む時に振込手数料がかかることがあります。
 
任意整理の手続きが済み、弁護士や司法書士に「債権者への返済は自分で行います」と伝え、自身で返済する場合はプール金も払わずにすみます。しかし、3年から5年にわたる、毎月の返済を自身で管理しなくてはなりません。
 

まとめに代えて

債務整理の手続きによって、毎月の返済の負担は軽減されるかもしれませんが、家計管理とともに毎月の返済もしっかり管理していかなくてはならないことは変わりません。債務整理の手続きを行った後は、新たな借り入れを利用するのは難しくなります。
 
債務整理の検討は慎重に行うべきでしょう。
 
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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