資格取得を目指すひとり親なら毎月10万円。高等職業訓練促進給付金の対象となる要件は?

配信日: 2022.05.12

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資格取得を目指すひとり親なら毎月10万円。高等職業訓練促進給付金の対象となる要件は?
ひとり親家庭の場合、資格を取得して収入の安定や向上を図りたくても、生活費を稼ぐことを優先しなければならず、資格取得にかかる費用を工面することが難しいケースは多いでしょう。そのような場合に助けとなるのが「高等職業訓練促進給付金」の制度です。
 
ここでは、高等職業訓練促進給付金の制度内容や対象者、支給額などの基本情報をまとめるとともに、制度利用者を対象にした「ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付制度」も紹介します。この記事を参考に制度をよく知って、スキルアップに役立てましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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高等職業訓練促進給付金とは

「高等職業訓練促進給付金」は、ひとり親の人が資格取得を目指して訓練校などの養成機関に通って勉強する期間の生活費を支援する給付金です。養成機関の受講中は、全期間(上限4年)にわたり支給を受けられます。
 
また、高等職業訓練促進給付金受給者は修了後に、入学時の負担軽減を目的とする「高等職業訓練修了支援給付金」が受給可能です。
 
この制度を利用すれば、ひとり親で手に職を付けて収入を安定させたいと考える人が、安心して資格の勉強に取り組めるようになります。高等職業訓練促進給付金の受給対象者や対象となる資格、支給額は、それぞれ以下のとおりです。
 

対象者

高等職業訓練促進給付金の対象者は、「母子家庭の母または父子家庭の父で20歳未満の子どもを扶養している人」で、かつ次の要件全てに当てはまる人です。


・児童扶養手当の支給を受けている、もしくは児童扶養手当の支給要件と同等の所得水準(子どもが1人の家庭の場合、年収365万円未満が目安)にある

・養成機関で1年(自治体、訓練開始時期などにより6ヶ月)以上のカリキュラムを修業し、対象資格を取得する見込みである

・仕事や育児と資格取得のための修業との両立が困難である

 

対象となる資格

高等職業訓練促進給付金の支給対象となる資格は、教育訓練給付の対象講座を受講して取得する資格などで「就職の際に有利となる資格」かつ「養成機関で1年(または6ヶ月)以上修業するもの」のうち、都道府県などの長が指定したものです。具体的には、次のような資格が挙げられます。
 

<国家資格>

・看護師
・准看護師
・保育士
・介護福祉士
・理学療法士
・作業療法士
・調理師
・製菓衛生師
など

 

<民間資格>

・シスコシステムズ認定資格
・LPI認定資格
など

 

支給額

高等職業訓練促進給付金の支給額は、市町村民税の課税世帯・非課税世帯ごとに次のように定められています。


・市町村民税非課税世帯:月額10万円
・市町村民税課税世帯:月額7万500円

なお、課程修了までの最後の1年間は支給額がそれぞれ月額4万円増額され、以下の金額に変わります。


・市町村民税非課税世帯:月額14万円
・市町村民税課税世帯:月額11万500円

また、課程修了後に支給される「高等職業訓練修了支援給付金」の支給額は、次の金額です。


・市町村民税非課税世帯:5万円
・市町村民税課税世帯:2万5000円

 

「ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付制度」も活用可能

「ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付制度」とは、高等職業訓練促進給付金を利用して資格の取得を目指すひとり親家庭の親を対象に、訓練促進資金を原則無利子で融資する制度です。貸付資金は「入学準備金」と「就職準備金」の2種類あり、それぞれ次の上限額まで借り入れできます。


・入学準備金:50万円
・就職準備金:20万円

「資格を取りたいのに入学金や教材購入に充てる資金がない」「資格を取得して就職が決まったが引っ越し費用や通勤服をそろえるお金がない」といった場合には、制度の利用を検討するとよいでしょう。
 

高等職業訓練促進給付金はひとり親の資格取得を支援する制度

高等職業訓練促進給付金は、ひとり親が資格を取得して収入の安定や向上を目指すときの、生活資金を支援する制度です。この制度を利用することで、仕事との両立に悩むことなく資格取得の勉強に専念しやすくなります。
 
また、ひとり親の高等職業訓練促進給付金受給者が利用できる、入学資金や就職準備資金を無利子で融資する制度もあります。これらの制度を上手に活用して、効率的にスキルアップを目指しましょう。
 

出典

厚生労働省 母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の実施について
厚生労働省 高等職業訓練促進給付金のご案内
全国社会福祉協議会 福祉の資金(貸付制度) 都道府県・指定都市社協における「各種貸付制度」
東京都福祉保健局 ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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