大都市でなくても高年収は可能?都道府県別のGDPを確認!
配信日: 2022.05.21
高収入を目指すなら大都市に住むべきなのかと考えがちですが、さまざまな事情で大都市に転居できない場合もあるでしょう。この場合、少しでも高い収入を期待して、経済活動が活発な地方で働くという選択肢もあります。
今回は、大都市以外でも高収入を得られる可能性がある、GDPの高い都道府県をチェックしてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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GDPとは?GNPとはどう違う?
GDPは「国内総生産」のことであり、一定期間内に日本国内で生産された商品やサービスの付加価値の総額を示しています。付加価値とは、商品・サービスの販売価格から原材料費などのコストを差し引いた価値のことで、簡単に言えば日本としての「儲け」です。
GDPが高いほど多くの儲けが生産されている、つまり経済活動が活発で景気が良い状態を表しています。景気が良い状態だと賃金も高くなる傾向にあるため、GDPが高いほど高収入が期待できるでしょう。
なお、GDPとよく似た指標にGNPやGNIというものがあります。GNPは「国民総生産」であり、一定期間に国内外で日本人が生産した付加価値のことです。従来は経済力の指標に用いられていましたが、グローバル化にともない経済活動の国境が曖昧になったこともあり、国内における経済活動をより明確に表す指標として世界的にGDPが重視されるようになりました。
現在ではGNPという概念はほぼなくなり、代わりにGNIが用いられています。GNIはGDPに日本人や日本企業が海外で得た儲けを加えたもので、国内だけでなく世界的な経済活動の大きさを把握する指標として活用されています。
GDPが高い都道府県はどこ?
内閣府が公表する平成30年度の「県民経済計算」では、都道府県別のGDPを知ることができます。これによると、都道府県別のGDPが最も高いのは東京都で約107兆417億円でした。2位は愛知県の約40兆9372億円、3位は大阪府で約40兆1956億円、4位は神奈川県で約35兆7170億円、5位は埼玉県で約23兆2541億円です。
逆にGDPが低いのは、徳島県の約3兆1732億円、佐賀県の約3兆1183億円、島根県の約2兆5317億円、高知県の約2兆4189億円、鳥取県の約1兆9080億円でした。
この結果を見ると、やはり大都市やその周辺ほどGDPが高く、地方になると格段にGDPも下がってしまうことがわかります。
なお、厚生労働省が行った「令和2年賃金構造基本統計調査」の都道府県別平均賃金を見てみると、東京都は月に37万3600円、愛知県は31万4100円、大阪府は32万400円、神奈川県は33万5200円、埼玉県は30万1500円でした。徳島県は27万300円、佐賀県は25万5000円、島根県は25万7300円です。
賃金はあくまでも平均であり、中央値とは違うので実際の感覚とは異なるかもしれませんが、傾向としてやはりGDPの大きさと賃金は比例すると言えるでしょう。もちろん、地方でも勤務先や実績次第では高収入を得られる可能性もありますが、一般的には大都市のほうがより高い収入が期待できそうです。
大都市ほどGDPが高く高収入が期待できる!
GDPはあくまでもその地域で生産された付加価値の総額であり、GDPがそのまま高収入につながるわけではありません。しかし、GDPが高いとそれだけ経済活動が活発で景気が良いことを意味しており、その分賃金も高くなりがちです。
実際に大都市やその周辺地域ほどGDPや平均賃金も高くなっているので、高収入を目指すならやはり大都市近郊で働いたほうが良いかもしれません。
出典
内閣府 県民経済計算(平成30年度)県内総生産
厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部