【巧妙】「これって詐欺?」今月は介護保険料が多く引かれていて、「還付の電話」が来たのですが…

配信日: 2022.06.06

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【巧妙】「これって詐欺?」今月は介護保険料が多く引かれていて、「還付の電話」が来たのですが…
国や自治体を名乗る人物から「今月は介護保険料が多く引かれているから還付します」といったような電話が一部の方にかかってきているようです。そんな電話がかかってきたら、詐欺である可能性が高いため要注意です。今回は、介護保険料の還付をうたう不審な電話に対する対処法を解説します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

介護保険料還付の電話は還付金詐欺の可能性が大

現在、いくつかの自治体において、市職員を名乗る人物から「介護保険料を還付します」などと電話がかかってきて、その後ATMを操作させてお金を振り込ませる、銀行の口座の情報や個人情報を聞き出すというような事件が起こっているようです。
 
他にも、別の電話番号を伝えてそちらにかけるよう促したり、後から担当者より再度連絡があると言われたりすることもあるようです。
 
このような電話が突然かかってきたら、仮に相手が市や県の職員などを名乗っていたとしても間違いなく詐欺です。絶対に相手の指示どおりに動かないようにしてください。なぜなら、介護保険料の還付のお知らせに関するファーストコンタクトは必ず「文書」で行われるからです。
 
万が一電話があるとしたら、文書でのファーストコンタクトの後、本人が行った還付手続きに不備があった場合です。また、不備があった場合で電話がかかってきたとしても、還付金の受け取りにATMの操作は必要ありませんし、職員が別の電話番号に電話をかける指示をすることもありません。ましてや、後から担当者から連絡が来るといったこともありません。
 

怪しい電話がかかってきたらどうすればいいのか

介護保険料還付の電話がかかってきたときは、その場で相手の質問に答えようとせず、まずは担当者と電話番号を聞いてみてください。市役所の職員などを名乗る偽物が相手の場合、その時点で電話を切ったり、はぐらかしたりして答えないことがほとんどです。
 
仮にそれらを答えられた場合であっても、折り返す旨を伝えて一度電話を切ってください。その上で、折り返すことはせず、警察やお住まいの市区町村役場の電話番号を調べ、そこへ電話をして、怪しい電話が来た旨を伝え、本当に介護保険還付に関するものなのか確認するようにしてください。
 
大切なのは、すぐに相手の要求に応えないこと、自分で調べた市区町村役場の電話番号に確認の電話を入れることです。この2点を守れば、介護保険料の還付金詐欺の被害に遭うことはほとんどなくなるでしょう。
 

なぜこの時期多いのか

4月から5月にかけて介護保険料の還付詐欺が増えたことに関してはいくつか理由が考えられます。そのうちの1つとして、介護保険料の仮徴収が4月から始まる点にあると考えられます。
 
この仮徴収は、会社員など、介護保険が特別徴収(給与から天引きされること)されている方において、いったん仮の金額で徴収されるもので、大抵は本来の金額より多く徴収されるものになります。詐欺の実行者はその点を隙として突いて「払いすぎた介護保険料が還付される」などとうそぶき、詐欺を働くと考えられます。
 
なお、仮徴収は8月分まで行われ、払いすぎた介護保険料は本徴収と呼ばれる10月から翌年2月の保険料にて調整され、年間の保険料が正しい金額になるように運用されます。
 

介護保険料の還付詐欺に注意

4月、5月と全国的に「介護保険料が還付される」という旨の電話で、お金を振り込ませたり、個人情報を聞き出そうとしたりする詐欺の電話が増加しています。介護保険料の還付手続きについて市の職員が電話で連絡してATMの操作をさせたり、個人情報を聞き出したりすることはありません。
 
介護保険料が還付される旨の電話があった場合、絶対に相手の指示に従わず、まずは一度詐欺の可能性を疑い、電話を切って、そこから改めて警察や市役所に連絡し、相談するようにしてください。
 

出典

松阪市 介護保険料の還付金詐欺にご注意ください
川西市 還付金詐欺などの注意情報
 
執筆者:柘植輝
行政書士
 

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