更新日: 2022.06.12 その他暮らし

【おめでたさ&しんどさ】結婚式の「ご祝儀」はなぜ3万円? いつから始まったの?

【おめでたさ&しんどさ】結婚式の「ご祝儀」はなぜ3万円? いつから始まったの?
友人から結婚式の招待状を受け取ったとき、心から「おめでとう」と思うと同時に、ふとご祝儀のことが頭をよぎってしまうという人はいませんか。友人へのご祝儀相場は3万円と言われて久しく、ほぼ決まり事のようになっています。
 
ですが3万円という金額は若い人はもとより、家庭を持っている人にとっても小さくありません。いつから「友人には3万円包む」という習慣がはじまったのでしょうか。
FINANCIAL FIELD編集部

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友人の結婚式、「ご祝儀相場3万円」はいつからはじまった?「3万円」の根拠は?


 
友人の結婚式に招待されたとき、祝福の気持ちとともに思い浮かぶのは「ご祝儀をいくら包むか」だという人もいるでしょう。インターネットで調べてみると、友人へのご祝儀は「3万円」が相場となっているようです。


 
さらに調べてみると、「友人へのご祝儀3万円」という習慣は30年以上変わっていないそうです。30年以上前というと、日本はバブル景気に酔いしれていた時代です。その時代の習慣が、バブル景気がはじけて久しい今になっても続いているというわけです。
 

 
では、なぜ「3万円」という金額が定着したのでしょう。結婚式で招待客1人にかかる飲食、引き出物の費用は2万5000円前後です。内訳に多少の変化はありますが、この費用総額は30年以上経ってもそれほど変わっていないようです。これに新郎新婦への祝い金を加えた「3万円」という金額がちょうど良かったのでしょう。
 
また、偶数では「割り切れる」=「別れる」につながるとして、縁起を担いで割り切れない奇数にしたとも言われています。実際の費用を勘案しつつ縁起を担いだ金額として定着し、現在まで続いているのです。

ご祝儀の原点は「気持ち」

この「3万円」という金額はインターネット上で「明るいカツアゲ」などと言われ、負担に感じる人も少なからずいるようです。古来の結婚式ではご祝儀は金銭ではなく、祝いの席に料理や飲み物を持っていくなどしていました。
 
これは、祝いの席を用意する主催者の金銭的負担を減らすための気遣いからでした。しかしホテルでの結婚式が普及すると、手土産の料理や飲み物がご祝儀袋に入ったお金に代わり、その金額も提供される料理や引き出物の額を元に決まっていきました。
 
「3万円」という金額は今の時代では小さな額ではありません。ご祝儀が負担になって友人の門出を祝いに行けない、行きづらいという人もいるでしょう。
 

 
しかし最近では「2万円ご祝儀」というケースも見られるようになりました。学生や社会人になって間もない人、経済的に厳しい人などは、主催者が招待客に振る舞う飲食や引き出物の金額とほぼ同額程度の「2万円」をご祝儀にするのです。割り切れてしまう「2」という数字は、縁起が悪いという考え方がある一方で、新郎と新婦の「ペア」を表しているので問題ないという考え方もあるようです。
 
縁起を担ぐ場合は、「1万円札を1枚+5000円札を2枚」でお札の数を「3枚」にして渡します。2万円では足りないと思うときは、ご祝儀に加えて5000~6000円程度の贈り物を渡すと良いでしょう。
 

会費制の結婚式は招待客の負担が少ない

北海道や東北の一部では、「会費制結婚式」が一般的になっています。会費制とは、あらかじめ主催者が招待客から決まった金額を受領することで、それ以外の負担を招待客にかけないという方法です。
 
多くの場合、会費は1~2万円で設定されており、招待客は受付で会費を払うだけです。会費制のメリットは、招待客から集まる金額が把握できるので、主催者は予算内でいろいろなプランを検討しやすくなります。招待される側のメリットは金銭的負担が軽いことです。会費制でも親類や特に親しい人は別途ご祝儀や贈り物を渡すことがありますが、基本的に会費のみで問題ありません。
 
また、ご祝儀袋に入れるお札は新札を使うのが礼儀ですが、会費制の場合はご祝儀袋も新札も必要はありません。
 
一方デメリットとして、会費とご祝儀を混同してわざわざご祝儀袋に会費を入れてくるなど、会費制になじみのない招待客が戸惑ってしまうことがあげられます。せっかく足を運んでくれた招待客を困惑させてしまわないように、事前に会費制の仕組みや手順などをしっかりと伝えておきましょう。
 

主催者、招待客の気持ちが良い結婚式をつくる

友人の結婚式で渡すご祝儀や会費制の結婚式について説明しました。ホテルの商業イベントとして普及した結婚式が一般化してからは、主催者は来客をもてなす予算に、招待される側はご祝儀の金額に腐心するようになってしまったように見受けられます。
 
ですが本来の結婚式は、新郎新婦は親類縁者や友人に感謝を、招待客は新郎新婦を祝う気持ちを表す場でした。結婚式を挙げる予定の人、招待されてご祝儀で頭を悩ませている人は、この機に結婚式の本来の意義に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
 

出典

ゼクシィ 結婚式の「ご祝儀相場」こんな時、いくら包めばいい?を詳しく解説
ゼクシィ ご祝儀制と会費制、どっちがいいの?メリット・デメリットを教えて!
アーバンライフメトロ 結婚式のご祝儀、なぜ3万円? 専門家に聞いてみた 過去には「明るいカツアゲ」の声も
ウェブスターマーケティング株式会社 結婚式で包むご祝儀の金額に関する意識調査
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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