更新日: 2022.06.19 子育て
公立高校の制服代と教科書代、新1年生の親はこの春いくら支払った?
私立と比べて学習費の負担が軽い公立の高校でも、制服代と教科書代は値が張ります。
そこで今回は、公立高校の制服代と教科書代について調べてみました。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
公立高校の制服代はどれくらい?
一般的に公立高校の制服代は、私立高校と比較して安価とはいえ、学校や性別によっても異なりますが、概ね4~5万円程度が相場と考えられます。
参考までに、東京都立富士森高等学校では、男子の制服が3万7800円、女子が3万8800円です(平成30年度実績。男女とも基本形のみ)。
また、東京都立三田高等学校は、男子で約4万2100円、女子で約4万8000円となっています(平成30年度の例)。
制服代については、同じ学校でも年度によって多少異なることがあります。正確な金額を知りたい場合は、学校に問い合わせたり、ホームページやパンフレットなどで入学年度の金額を事前に確認したりするようにしてください。
なお、最近は中古の制服を扱う専門店などで、状態の良い制服を半額以下など安価に購入できる場合もあります。
公立高校の教科書代は?
文部科学省の「子供の学習費調査」(平成30年度)によると、公立高校での1年間の学習費のうち、教科書代を含めた図書・学用品・実習材料費等は4万1258円となっています。
教科書代は学校や学科、選択する科目などによって異なりますが、関連する文具代なども含め、年間で概ね4万円ほどとみておいた方がよさそうです。
参考までに、東京都立三田高等学校での1年生時の教科書代(補助教材費含む)は約3万7000円(平成30年度)となっています。
制服代や教科書代の負担が重い場合はどうすればいい?
公立高校は授業料が低額、または無償化されているとはいえ、制服代や教科書代については実費の負担が基本となっています。
家計の状況が厳しい世帯においては、制服代や教科書代の負担が重くなることもあるでしょう。そういったケースでは、国や自治体が用意している就学支援制度を頼れる場合があります。
利用を検討したい制度の1つに、「高校生等奨学給付金」があります。
高校生等奨学給付金は生活保護受給世帯のほか、住民税所得割が非課税の世帯、家計が急変して非課税相当になった世帯を対象に、教科書代など授業料以外の学費を支援する返還不要の給付金制度です。
令和4年度では、世帯の状況に応じて公立高校で年額3万2300円から14万3700円の給付が受けられるようになっています。申し込みなどの詳細については、学校またはお住まいの都道府県へお問い合わせください。
公立高校でも制服代と教科書代だけで8万円から9万円前後の支出の想定を
公立高校はお金がかからないというイメージがあるかもしれませんが、それでも教科書代や制服代は実費負担となり、この春に公立高校へ進学した子どもがいる多くの家庭では、8~9万円前後の金額を支出していると想定できます。
高校生ともなると教科書代もかさむようになってきます。これから子どもが公立高校へ進学する場合、進学予定の学校の制服代と教科書代について、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
出典
東京都立富士森高等学校 学校生活にかかる費用について
東京都立三田高等学校 入学料他諸費用の概算について
文部科学省 平成30年度子供の学習費調査の結果について
文部科学省 高校生等への修学支援
文部科学省 高校生等奨学給付金
執筆者:柘植輝
行政書士