更新日: 2022.06.21 子育て
子どもの教育費を「貯金」以外で貯める方法は? ライフプランと資金計画はお早めに!
本記事では、子どもにかかる教育費の例と、「学資保険」「投資信託」の2つの貯め方を紹介します。
執筆者:丸山希(まるやま のぞみ)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
子どもにかかる教育費はいくら?
1年間で子どもにかかる教育費の例を、文部科学省と日本政策金融公庫の調べより、就学する学校種別に紹介します。
【図表1】
公立 | 私立 | |
---|---|---|
幼稚園 | 22万3600円 | 52万7900円 |
小学校 | 32万1200円 | 159万8600円 |
中学校 | 48万8300円 | 140万6400円 |
高等学校(全日制) | 45万7300円 | 96万9900円 |
出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」の結果を基に筆者が作成
費用には、習い事などの学校外活動費も含まれており、公立に比べて私立は学校外活動費の割合も高くなっています。また、高等学校は義務教育ではありませんが、97%以上の子どもが進学しているため、必要になると想定して準備しておくとよいでしょう。
また、大学では国公立と私立の違いのほかに、文系・理系と選考する分野によってかかってくる費用に差が出ます。日本政策金融公庫の調べによると、大学入学費用と在学費用は図表2の通りです。
【図表2】
入学費用 | 在学費用(年間) | |
---|---|---|
国公立 | 67万円 | 103万円 |
私立文系 | 81万円 | 152万円 |
私立理系 | 88万円 | 183万円 |
出典:日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査」の結果を基に筆者が作成
国公立大学に進学できれば費用を抑えることができますが、私立を選択した場合を想定しておくと安心です。また、4年間の在学費用をまとめますとと、国公立で約400万円、私立文系で約600万円、私立理系で約720万円かかる計算になります。
貯め方1「学資保険」
学資保険とは、子どもがあらかじめ決めておいた年齢に達したときに“祝い金”や“満期金”としてお金を受け取れる生命保険です。契約者となる保護者に万が一のことがあった場合には、以降の払込が免除になりますが、保障内容はそのまま継続されます。
学資保険では、まとまったお金が必要になる高等学校入学時や大学入学時を、祝い金の受け取りに設定しておくことができます。商品によっては、払い込んだ保険料より受け取れる祝い金が下回る可能性があるため、加入前に利回りを確認しておきましょう。
貯め方2「投資信託」
投資信託とは、投資家から集めたお金をプロが運用し、運用成果によって投資家に還元される投資です。そのため、運用成果によっては利益だけでなく損失になることがあります。
また、投資信託は長期投資に向いている商品であり、長期投資することで安定した収益を期待できます。まとまった教育資金が必要になる時期まで時間がある場合は、長期投資の恩恵を受けられるでしょう。
大きなお金が動く教育資金は早めの準備で安心
子どもは大きくなるにつれて教育費がかかっていきます。いざお金が必要になったタイミングで準備するのは難しいため、早めの対策が重要です。
学資保険や投資信託は、長期で積み立てていくことで、利益が出やすくなる商品のため、教育資金の準備に向いています。ぜひ参考に、早めの教育資金準備をしてください。
出典
文部科学省 平成30年度子供の学習費調査の結果について
日本政策金融公庫 令和3年度 教育費負担の実態調査結果
一般財団法人投資信託協会 そもそも投資信託とは?
執筆者:丸山希
2級ファイナンシャルプランニング技能士