更新日: 2022.11.30 その他暮らし

一生賃貸住宅に住むメリットは「引っ越ししやすい」から。デメリットは「一生家賃を払い続けること」

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

一生賃貸住宅に住むメリットは「引っ越ししやすい」から。デメリットは「一生家賃を払い続けること」
総務省統計局が2018年に実施した「住宅・土地統計調査」によると、日本の住宅の総数は6240万7千戸で、そのうち居住世帯のある住宅は5361万6千戸となっています。
 
さらに、持ち家は3280万2千戸で、住宅全体に占める持ち家住宅率は61.2%となっています。残り約4割は賃貸住宅というわけですね。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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賃貸住宅は持ち家の1/2の広さで平均家賃は東京では8万円

1住宅あたりの居住室の広さは、全国平均が32.91畳で、持ち家では41.49畳、賃貸では18.14畳と持ち家が賃貸の2倍以上広くなっています。広い家に住みたいなら、持ち家の方が良さそうです。
 
持ち家で居住室が最も広いのは富山県の53.83畳で、次いで秋田県が51.26畳となっています。反対に最も狭いのは、東京都が34.76畳、鹿児島県が35.46畳となっています。一方、賃貸住宅では、北海道が20.73畳と最も広く、次いで奈良県が20.63畳となっています。ここでも東京都が15.84畳で最も狭く、次いで京都府が16.67畳となっています。
 
賃貸の1ヶ月あたりの家賃は、全国平均で5万5695円となっています。東京都が8万1001円と最も高く、最も低い鹿児島県の3万7863円の2.1倍となっています。実際には、家族が増えて広い部屋に住まなくてはならなくなると、一家で暮らせる家を、8万円程度の家賃で東京で探すのはなかなか厳しいのではないでしょうか。
 

一生賃貸住宅でいい人は、「引っ越ししやすい」ことを評価

このように、賃貸住宅は持ち家より狭かったり、1ヶ月あたりの家賃が高かったりしますが、それでも賃貸に住むことを選択する人はいます。そこで、株式会社AlbaLinkは、一生賃貸に住むと決めている人を対象に「一生賃貸に住むと決めた理由に関する意識調査」を実施しました。
 
一生賃貸に住むと決めている人にその理由を聞いたところ、最も多い回答は「引っ越ししやすい」(204人)でした。賃貸ならば持ち家に比べて引っ越しやすいですよね。もし、隣人トラブルがあったとしても、すぐに新しい環境に引っ越すことができます。また、子どもの成長や同居家族の数に合わせて最適な広さの部屋に住み替えられます。また、転職したい場合にも、勤務先の近くに引っ越すことができるなど自由度が高いですね。
 
次いで「メンテナンスの負担がない」(96人)が続きました。長く住んでいると、経年劣化による修繕や、設備の入れ替えが必要になり、大きな金額がかかります。賃貸の場合、修理や修繕は管理会社が行ってくれます。メンテナンス費用を月々の「管理費」「共益費」などで負担することはありますが、分譲マンションの「修繕積立金」ほどの金額にはならない場合が多いです。
 
以下は「固定資産税の負担がない」「転勤が多い」「家を買うお金がない」「ローン返済がプレッシャー」といった回答が並びました。また、「相続の手間がない」という意見もありました。親や親族が持ち家の相続や空き家になった実家の処分で苦労しているのを見て、賃貸を選んだ人も多いようです。
 

一生賃貸住宅に住むデメリットは、一生家賃を払い続けること

一生賃貸に住むデメリットを聞いたところ、「一生家賃を払い続ける」(124人)と回答した人が最も多い結果になりました。持ち家なら、ローンを完済すればメンテナンス費や固定資産税だけを支払えばいいですが、賃貸の場合、高齢になってもずっと家賃の支払いが続きます。その際に、家賃を払っていけるか不安になる人が多いようです。
 
次いで、「資産にならない」(104人)が多く、家賃の支払総額が何百万円、何千万単位になったとしても、自分の持ち物にはならないことにむなしさを感じるといった回答が見られました。
 
以下は「高齢になると契約が難しい」「簡単にリフォームできない」「隣人トラブルが起きやすい」「収入が減ると家賃を払えない」「トータルコストが高くなる」「汚れやキズに気をつかう」などといった点が挙げられました。
 
以上のように、賃貸住宅に住み続けるにはメリットとデメリットがあります。それらをよく検討して、自分のライフスタイルや今後の生活設計に合う方を選択すればよいのではないでしょうか。
 

出典

総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査
株式会社AlbaLink 「一生賃 貸に住むと決めた理由ランキング」アンケート調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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