更新日: 2022.12.08 その他暮らし
貸金庫とは? どのように利用するの?
執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)
株式会社fpANSWER代表取締役
専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。
貸金庫のサービス
金融機関は普通預金や定期預金、外貨預金などで、お客さまから現金を預かる業務の他に、貸金庫のサービスを提供している場合があります。貸金庫は金融機関の店舗内に設けられています。つまり、まったく店舗を持たずに営業しているネット専業の銀行ですと、貸金庫のサービスは行っていません。
貸金庫に預けることができるもの
貸金庫とひと言でいってもさまざまなサイズがあり、形は箱型のみです。利用する貸金庫のサイズに合うことを前提に、貴重品(宝石や貴金属、実印)・重要事項(契約書・預金通帳・証書)・権利書(登記識別情報通知書)・思い出の品(記念品や写真)等を預けることができます。
利用料は?
貸金庫の利用には利用料が掛かります。
貸金庫の利用料は、金融機関によって異なるのはもちろんですが、貸金庫のサイズや利用可能な時間などによっても異なります。また、利用者の定期預金の残高や給与振り込みの有無等、金融機関の利用の状況によって、貸金庫の利用料を優遇する等のサービスを提供しているところもあります。
利用料の払い方は、普通預金の口座からの引き落としになりますので、貸金庫を利用したい金融機関の普通預金口座が必要です。金融機関により異なりますが、毎月払い・6ヶ月払い・年払いがあります。
利用できる時間は?
基本的には金融機関が営業している平日がメインとなりますが、全自動型の契約の場合は金融機関の休業日の土・日曜日や祝日も対応している場合があります。
貸金庫の利用にあたり気に留めておきたいこと
金融機関によって異なりますが、貸金庫を提供している金融機関側も貸金庫の鍵(副鍵)を持っています。また、災害や事変、その他の不可抗力の事由、金融機関側の責めによらない事由により生じた損害については責任を負わない、という規定を設けている場合もあります。例えば、津波等で金融機関の店舗が流されてしまうといった状況が挙げられます。
災害等を想定して金融機関の貸金庫の利用を検討されている方もいらっしゃると思いますが、前述のようなケースもあることを留意しておきましょう。
まとめに代えて
金融機関が提供するサービスの中でも「形ある」サービスですが、預金や金融商品等と同じく、規定などをしっかり理解した上で利用を検討したいものです。
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役