更新日: 2022.12.27 その他暮らし
2年で引っ越すなら洗濯機は買うな! 引っ越し魔が考える「洗濯とお金」のハナシ
東京都内のメーカーで働くAさん(32歳)もその1人で、6年以上、洗濯機とテレビを持たない生活を送っています。Aさんいわく「1人暮らしで洗濯機を購入するメリットは大きくない」といいます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
電気代、洗濯代、引っ越し料金……。意外とかかる洗濯のお金
「新卒で初めて1人暮らししたときは、一通りの家電をそろえていましたね。ただ、引っ越すたびに減っていき、生活家電は今では冷蔵庫しかありません。中でも洗濯機はすぐに『購入しない』と決めました」
Aさんは自身の性格を「飽きっぽい」と語り、賃貸住宅の2年更新の度に、引っ越しを繰り返してきました。洗濯機に白羽の矢が立ったのは、最初の引っ越しのタイミングだったといいます。
「東京都23区内での引っ越しだったのですが、思った以上に引っ越し代が高かったんですよね。当時から更新料を支払って同じ場所に住み続けるつもりはなかったので、『生活家電から見直そう』と思い立ったんです。冷蔵庫、テレビ、洗濯機、食洗器、電子レンジ、トースター、空気清浄機の使用頻度を考えたところ、『あれ、意外と洗濯機って大型家電の割に使ってないな』と気付きました」
Aさんはその後、インターネットなどでリサーチして、洗濯に関わる「費用」と「手間」と、それぞれにかかるおおよその値をピックアップ。洗濯機の代替手段となるコインランドリーと比較しました。
・洗濯機の購入費用:約6万円
・電気代(1回あたり):約2円
・水道代(1回あたり)約20円
・洗剤、柔軟剤代(1セットあたり):約1200円
・引っ越し料金(設置料金含む):3000円~1万円
・1回300~500円
週2回程度洗濯する場合、Aさんによると、「洗濯機のイニシャルコストとランニングコストを合算すれば、2年程度で洗濯機の方がお得になる」とのこと。
もちろん、コインランドリーと自宅の距離などの条件も考慮しなければなりませんが、一般的な賃貸住宅の更新年が2年と考えると、1人暮らしであれば、引っ越し料金を加味して「持たない」、という選択肢も十分あり得るのではないでしょうか。
「持たない」ことを選べば選択肢が広がる
「正直に言うと、どんな人でも1人暮らしの場合に、洗濯機のアリ・ナシで、1年間で万単位で費用が変わるわけではないと思います。それに私も節約家というわけではないので『数千円お得だから洗濯機は不要!』と言いたいわけでもないです。ただ、実際に引っ越しするまで抱いていた、『家電は全部そろっていて当たり前』という価値観から脱却できたのは、自分の人生経験にとってプラスだと思います」
Aさんは洗濯機をあえて手放すことで、無駄な洋服を購入しなくなり、今では掃除機も手放して粘着テープなどで代用するといった、私生活の無駄遣いの防止にもつながっているといいます。
モノがあふれる世の中ですが、一度、身の回りの「当たり前」を見直すことで、本当の価値に気付けるのかもしれません。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部