2020年から小学校で始まるプログラミングと英語。子どもの習い事は増加するばかり?!
配信日: 2018.06.13 更新日: 2019.01.11
子どもに適した習い事を見つけて、能力を伸ばしたい、将来に役立つことをさせたい、親であればそう考えるものです。
そして、そのための情報を集めて習い事を探し始めます。しかし、子どもの習い事は一度始めるとなかなかやめられません。
あれもこれもと、どんどん数が増えていくと、家計の負担も大きくなりますし、将来の教育費を食いつぶしかねません。
ですから、習い事貧乏にならないよう最初にしっかり見極めることが大切です。
Text:前田菜緒(まえだ なお)
FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士
保険代理店勤務を経て独立。高齢出産夫婦が2人目を産み、マイホームを購入しても子どもが健全な環境で育ち、人生が黒字になるようライフプラン設計を行っている。子どもが寝てからでも相談できるよう、夜も相談業務を行っている。著書に「書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方」(翔泳社)
小学校でプログラミング教育と英語教育がスタート
時代が変われば、教育内容も変わります。2020年から、小学校ではプログラミングが必修となります。そのため、最近ではプログラミング教室が続々と増えています。
また、同じく2020年には小学校5年生から英語が教科として加わり、小学校3年生から「外国語活動」という体験型学習がスタートします。
これらからは、知識を得るだけではなく、得た知識をもとに考え、判断し、表現するという思考力が重視される時代になるようです。
今、私たちの生活を見回してもAIがあらゆる分野で普及しています。将来、AIが取って代わる職業もあるでしょうから、どのような職業が存在するか未知数です。
大手企業では、デジタル分野の人材確保に力を入れ始めた会社があるとも報じられています。
このような社会の動きを見ると、なおさらプログラミングを習わせたほうが良い? 英語を習わせたほうが良い? と考えてしまいます。
将来の教育費について考える
小学校低学年から、あるいは年中年長から習い事をさせたいと考えるのであれば、まずは、将来の教育費を確保してから始めることをお勧めします。積立等で教育費の準備をしていることが大前提というわけです。
大学進学を考えるなら、学費はもちろんのこと、大学入学前の受験費用、自宅外通学なら一人暮らし費用、就職活動で必要な旅費等も結構な金額になります。
将来の教育費の準備ができないまま、今の教育費をかけすぎるのは本末転倒になってしまいかねません。
ですから、今、塾に行かせても習い事貧乏にならないか、本当にこの習い事が必要なのか、子どもとそして家計と相談することが大切です。
習い事に行かないという選択肢もある
また、思考力を伸ばす事は塾に行かなくても、家庭でも行うことができるようです。
子どもが興味を持ったものに、とことん熱中させる環境を作ってあげ、大人は手出しをせず、見守ることが思考力を伸ばすことにつながるそうです。
その際、子どもが話しかけてきたら、よく話を聞いてあげることが大切だとか。
当たり前のことのようですが、実は、毎日の忙しさで忘れていることかもしれません。
また、英語であれば単語を覚える程度なら、本を買ってきて、親子で遊びながら学ぶことは可能です。日常生活で取り入れられれば、塾に行くよりも効果があるかもしれません。
子どもの能力を伸ばすのは、習い事に通うだけではないのですね。
将来の子どもの教育費とのバランスが大切
習い事は子どもに対する投資です。習い事は一度始めるとやめる決断をくだすまで、なかなか時間がかかります。
将来の教育費とのバランス、そして習い事に投資する価値があるかどうか、最初にしっかり確認して、子どもの未来につなげてあげたいですね。
Text:前田 菜緒(まえだ なお)
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)認定者