更新日: 2023.04.06 その他暮らし
【エヴァンゲリオン】「ヤシマ作戦」の費用は55億円!? 消費電力はどのくらいだったの?
このページでは、ヤシマ作戦に莫大(ばくだい)な費用がかかった可能性がある理由を解説しつつ、その推定金額を検証します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ヤシマ作戦の何に費用がかかったのか
透き通ったクリスタルのような外観で、巨大な正八面体の形状をした「第伍使徒ラミエル」のビーム攻撃は、主人公の碇シンジが搭乗するエヴァンゲリオン初号機のボディを貫通。敗北を喫したシンジは、死線をさまようほどの重傷を負いました。
さらに第伍使徒ラミエルは、エヴァンゲリオンを総合的に管轄する「特務機関NERV(ネルフ)」の地下本部に直接攻撃を加えるため、地面を少しずつえぐりながら地中へ潜っていく不気味な動きを見せます。
その侵攻を何としても阻止したいネルフ本部は、地上に待機していた戦略自衛隊の砲撃部隊に命じ、ラミエルに対して総攻撃を開始しますが、通常兵器ではまったく歯が立たないことが判明。そこで最後の手段として、戦略自衛隊が開発中だったポジトロンスナイパーライフルを急きょ、この実戦で採用することを決断します。
平安末期の源平合戦で、那須与一が遠方の標的を見事に矢で射ぬいた「屋島の戦い」になぞらえて「ヤシマ作戦」と命名されました。
ポジトロンスナイパーライフルは、あらゆる物質に含まれる電子に、反物質である陽電子(ポジトロン)を浴びせることによって、ターゲットを物理的に殲滅させる原理の兵器です。ただし、発射のために莫大(ばくだい)な電気エネルギーを必要とするところが最大の難点でした。
ネルフは夜の日本列島全てに向けて停電を命令し、日本中の総電力をポジトロンスナイパーライフルに集中させることで、ギリギリ発射可能な態勢を整えました。作品の設定上、このときに要した電力は1億8000万kWとされています。仮にヤシマ作戦の終了までに1時間かかったとすれば、その電力量は1億8000万kWhです。
ヤシマ作戦に要した消費電力量の推定電気代
電気代は、使用電力の単価と使用時間のかけ算で設定されるのが一般的です。ただし、電力の単価は電力会社や地域によって異なりますし、事業用か家庭用かでも差が生じる場合もあります。
そこで、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会(家電公取協)では、全国の電力料金を踏まえた上での、目安単価を定めています。家電メーカーや家電量販店などでは、この目安単価を元にして製品を使った場合にかかる電気代を推計し、消費者が家電を選ぶときの参考資料として提供しています。
目安単価は数年おきに見直されており、2022年7月22日に改訂された目安単価が、1kWhあたり31円(税込)です。これを前提に計算すると、ヤシマ作戦1時間あたりにかかる推定電気代は、55億8000万円(税込)となります。
たとえ莫大(ばくだい)な電気代がかかろうとも、平和には替えられない
ヤシマ作戦に要した光熱費を、ネルフが負担したかどうかは不明です。ポジトロンスナイパーライフルは戦略自衛隊の兵器なので、国家予算(予備費など)から電気代が捻出されたかもしれません。いずれにしても、恐ろしい使徒からの攻撃を回避し、致命傷を加えるため、日本中の人々が一丸となって協力したヤシマ作戦の逸話は、今でもファンの間で語り継がれています。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A(カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部