更新日: 2023.04.21 その他暮らし

うつ病で休職したら無収入になってしまう?受けられる経済支援制度とは

うつ病で休職したら無収入になってしまう?受けられる経済支援制度とは
うつ病を発症してしまい、どうしても仕事ができない状況になってしまったとき、気になるのは生活費です。実は、こうした状況の際にも、利用できる経済支援制度が存在します。
 
うつ病を発症しても、安心して生活できるよう、ぜひチェックしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

うつ病には傷病手当金が利用できる

うつ病のように、就業が難しい状態になってしまった場合、休職中に傷病手当金というものが利用できます。うつ病のような疾患は就業も困難になってしまうため、こうした手当の存在を知っておくと、経済的な不安要素を減らすことができます。
 
受け取れる金額は、平均月収を30日分で割り、さらに3分の2にした金額です。就業していたときの給料が、日給3分の2程度になると考えると分かりやすくなります。
 
次に、手当が支給される条件についてご紹介していますので、ぜひチェックしてください。
 

手当が支給される条件

傷病手当金は、待機期間の条件を満たし、休職中の給与が出ないなどの条件があえば、利用できます。大前提として、休職理由は、うつ病の療養が目的であることが必須条件です。うつ病も療養が必要なものですので、このうつ病の療養目的の休職も、手当が支給される条件に当てはまります。
 

待機条件を満たしている

傷病手当金は、うつ病が原因で会社を休み、待機期間を置いて、その翌日から支給されます。待機期間は3日間であり、この3日間は連続して休みである必要があります。休職しながらも度々出勤し、連続して3日間休んでいないと、対象外になるので注意しましょう。
 

休職中に給与が出ない

傷病手当金は、うつ病などの病気やけがで仕事ができない期間中の、経済的支援を目的とした制度のため、会社から手当が出る場合は対象外になります。休職期間中に、会社からは給与が出ず、生活費の確保が難しい人が対象です。休職中も、なにかしらの手当が会社から支給される場合は、生活費の確保ができている扱いになりますので、対象外になると考えましょう。
 

就業困難であると診断されている

うつ病の進行状況や仕事の内容を医師に伝え、主治医からは、就業ができないと診断されている必要があります。申請には診断書が必要となりますので、口頭での確認だけではなく、医師から診断書を出してもらうようにしましょう。主治医から診断書を出してもらい、就業が困難であると証明できれば、傷病手当金の利用が可能です。重要な必要書類として、認識しておきましょう。
 

自立支援医療制度を利用してみる

うつ病のある人が受けられる支援には、傷病手当金のほかに、自立支援医療制度も存在しています。これは、うつ病で、長く通院しなければいけない場合に、医療費の支援が受けられるものです。
 
この制度を利用すれば、医療保険の自己負担額3割が1割までに減らせるので、薬代や診療費用の経済的不安を解消できます。うつ病は、この自立支援医療制度の利用条件を満たした症状なので、しっかりと利用して、着実に治療を進めていけるようにしましょう。
 

障害年金が利用できる

障害年金とは、けがや病気で仕事ができなくなった場合、年金加入者が受け取れる制度です。障害年金を受け取るには、うつ病と診断されてから1年6ヶ月が経過していることが条件になっていますので、長期的にうつ病が続いている人には、手厚い制度といえます。
 
病院にかかった段階で加入していた年金や、うつ病の進行状況によっても受け取れる金額が変わりますので、申請の際には、社会保険労務士事務所などのしかるべき施設にも、しっかりと相談しましょう。
 

経済的不安を解消し、ゆっくり休む

仕事や人間関係、家庭の事情など、うつ病を発症してしまう理由はさまざまです。仕事ができない状態になってしまうと、一番に不安になるのは経済的な状況ですので、利用できる制度はあらかじめ把握しておくとよいでしょう。
 
経済的な不安が解消されれば、落ち着いて治療に専念することができますので、精神衛生面でも気が楽になります。うつ病を発症してしまうと、それだけですでに不安がいっぱいの状態です。少しでもその不安を減らすためにも、こうした経済支援制度をしっかりと受けましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集