「扇風機」VS「サーキュレーター」VS「衣類乾燥機」夏だって雨で困る洗濯乾燥問題…!どれを使えば安くよく乾く?
配信日: 2023.09.05
洗濯物を室内干しして放置すると、においが気になり、早く乾かすために電化製品を使えば、電気代が気になるといったなかで、どう対処するべきかと、迷ってしまうでしょう。
そこで今回は、洗濯物を乾かすために、扇風機・サーキュレーター・衣類乾燥機のどれを使うべきか、それぞれの使用時間目安と電気代を計算します。乾燥時間の目安に、あるいは家電を新規購入する際の参考として、お役立てください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
扇風機・サーキュレーター・乾燥機のそれぞれの役割をチェック
はじめに、それぞれの家電の役割を、あらためて確認しておきましょう。扇風機は、送風と、それにともなう涼感作用が、主な役割となります。乾燥に関係する機能は備わっていないため、部屋の湿度調節はできません。
サーキュレーターの役割は、風を循環させて、部屋の空気を全体的に動かし、温度・湿度のムラをなくすことにあります。基本的に、扇風機よりも風力が強い傾向にあり、除湿機能が備わっている製品も登場しています。
また衣類乾燥機は、その名のとおり、衣類を乾燥させることに特化した機械です。消費電力量は多くなるものの、高温で稼働させれば、除菌・におい対策が可能な製品もあります。
最も電気代を節約しながら乾かせるのは? 電気代を算出
それぞれを稼働させた場合に、何時間で乾くのか、電気代はいくらかかるのかを算出していきましょう。
今回は、4キログラムの洗濯物(シャツ5~6枚、靴下など)を、1メートル程度の範囲にまとめてかけて乾かすと仮定します。その場合の乾燥にかかる時間の目安は、以下のとおりです。
●扇風機……11~12時間程度
●サーキュレーター……4~5時間程度
●衣類乾燥機……6時間程度
ここから、洗濯物を乾かすために必要な電気代を算出していきます。一般的な電力の製品を、東京電力エナジーパートナーの従量電灯B・第1段階料金(120キロワットアワーまで30円/キロワットアワー)で使用したとして計算すると、表1のようになります。
表1
※電気料金は小数点第2位以下四捨五入
※筆者作成
最も安いのはサーキュレーターで、5時間で4.05円という結果に。電気代を節約しながら洗濯物を乾かしたい場合は、サーキュレーターを選ぶとよいでしょう。
ただし、サーキュレーターを新規購入する場合には、3000~2万円程度のコストがかかります。
扇風機は、12時間稼働させても、6.84円しかかからないため、梅雨に入る6月から、ゲリラ豪雨や台風の収まる10月あたりまで(5ヶ月間)、毎日使ったとしても、電気代はおよそ1047円です。
乾くまでに時間がかかることと、においが出ることを避けたい場合は、サーキュレーターを購入・活用して、まとまった出費をできるだけ抑えたいならば、扇風機を使い続けてもよいでしょう。
また衣類乾燥機は、におい対策にも有効ですが、10万円以上するものも少なくないため、節約のためには、新規購入することはおすすめしません。
くわえて、以下のように工夫して洗濯物を干せば、より乾きやすくなりますので、可能な取り組みには、チャレンジしてみてもよいでしょう。
●空気が通り抜けやすいように、間を空けて、長いものを端からかけていく「アーチ干し」をする
●朝風呂に入らないご家庭の場合は、浴室に干して、換気扇と各機器を併用する
●厚手の洗濯物は、袖を持ち上げて干す「バンザイ干し」や、筒干しをする
●靴下は、ゴム部分を上にして干して、風が入りやすくする
●洗濯物の下に新聞紙を置いて、吸湿させる
サーキュレーターがあるご家庭は活用するとお得!
洗濯物を室内干しする際に、選択肢になるのが、扇風機・サーキュレーター・衣類乾燥機。乾燥にかかる時間を加味して、それぞれを計算すると、サーキュレーターが最も安く使える結果となりました。
「自分の家にあるもののなかで、どの家電を使えば効果的か」「においや生乾き解消のために、新しく家電を購入すべきか」について検討する際に役立ててください。
出典
東京電力エナジーパートナー株式会社 TEPCO 「料金単価表‐電灯(従来からの料金プラン)」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー