更新日: 2023.10.24 その他暮らし

車のリースと購入はどちらが自分にあっている?「3年」と「5年」で比較!

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

車のリースと購入はどちらが自分にあっている?「3年」と「5年」で比較!
資源高や半導体不足によって、新車の値段は高くなりました。総務省が公表している2023年9月の小売物価統計調査によると、昨年の9月と比較して、普通乗用車の金額は約16%も値上がりしているようです。お得に車を借りられるカーリースと、普通に購入する場合とでは、どちらがお得になるのかを比較してみました。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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車のリース契約をした場合に必要な費用は?

まずは、車のリース契約に必要な費用について説明します。車のリース契約とは、一定期間、一定額で車を借りるための契約です。
 
基本的に、車両代や自動車諸税・保険料は、カーリース会社が負担します。カーリースは、おもに2種類の契約内容に分かれており、車両の保守管理は契約者が負担するファイナンスリース式と、車両の保守管理もリース会社が負担するメンテナンスリース式が、代表的な契約形式です。
 

3年・5年プランで必要な費用の総額

3年プランのリース契約を結んだ場合に、必要な費用の総額について、次の3社で比較して、表にまとめました。
 
途中解約やリース車の買い取り・購入条件については、KINTOとENEOSカーリースは、条件が同じです。車検費用や自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)に関しては、どのカーリースでも同条件でした。また、プランの総額料金を比較すると、リースナブルが最も安く、ENEOSカーリースが最も高額であることが分かります。
 

リースナブル KINTO ENEOSカーリース
3年プランの総額 23万7600円~ 53万640円~ 76万8240円~
5年プランの総額 39万6000円 88万4400円 128万400円
車検費用 月額料金に組み込まれている 月額料金に組み込まれている 月額料金に組み込まれている
選べる車種 全51種類 全18種類 国産車全車種
(レクサス以外)
保険 自賠責保険あり
(任意保険は別途必要)
自賠責保険・自動車保険あり 自賠責保険あり・
自動車保険あり
納車 約2週間 最短1ヶ月 公式サイトに記載なし
買い取り・購入 不可 不可
途中解約 不可

 
※各社ウェブサイトをもとに筆者が作成
 
月額あたりの単価が低い分、契約期間が長くなれば、総額は大きく変わります。3年プランにおけるリースナブルとENEOSカーリースの差額がおよそ53万円であるのに対して、5年プランであればおよそ88万円と、2倍以上の差があります。お財布事情によって、利用するカーリース会社を選ぶようにしましょう。
 

リース契約をしない場合に必要な費用は?

次に、リース契約をせずに、通常通りに車を購入する場合の金額を考えてみます。車の購入には、法定費用や諸費用など、車両価格以外にも多額のお金が必要です。今回のシミュレーション条件は、以下のとおりとします。
 

●カーローン:年4%、3・5年、ボーナス支払いなし(銀行系カーローンを想定)
●車両価格: 218万円
●車検(自動車検査登録制度)代:1回あたり10万円
●任意保険:1ヶ月3680円

 

車検を1回だけ通す場合と、2回目の車検を通すまでに必要な金額

最初の車検は購入後3年が経過したタイミング、その後は2年に1回の頻度で実施が必要です。また前述の条件でのマイカーローン返済シミュレーションによる計算では、購入総額が240万8880円となり、月々の支払い額はおよそ4万148円と試算できます。以上の条件で、車検を1回のみもしくは2回目まで通すまでに必要な金額は下記のとおりです。
 

車検を1回のみ受ける場合 車検を2回目まで受ける場合
購入後から車検までの期間 3年 5年
ローン返済額 231万7041円 240万8880円
保険料 13万2480円 22万800円
車検代 10万円 20万円
総額 254万9521円 282万9680円

 
※参考リンクをもとに筆者が作成
 
カーリースの3年プランや5年プランの総額と比較すると、支払い総額は高額になることが分かりました。
 

リース契約と購入はどちらがお得?

ここまで、リース契約の支払い総額と、車を購入した場合の支払い総額をシミュレーションしてみました。総額同士を比較すると、リース契約のほうがお得に思えますが、リース契約には、運転距離に制限を設けられている場合が多いようです。乗る頻度によって、リース契約とマイカーローンのどちらがお得なのでしょうか。
 

乗る頻度によってお得加減は変わる

リース契約では、リース期間中の月間走行距離が設定されていることが多く、乗る頻度や距離によっては、お得加減が変わります。例えばKINTOであれば、1ヶ月あたり1500kmに設定されており、この距離を1km超過するたびに、11~22円の支払いが必要になります。
 
もし、年間走行距離が4万kmだった場合、月々の走行距離はおよそ3300kmです。超過分は1800kmとなるため、1ヶ月あたり2~4万円ほどの超過料金を支払う必要があります。3年間毎月超過してしまえば、契約満了時に72~144万円の支払いが発生します。
 
通勤や遠出など、頻繁に車を使用する場合は、乗る頻度によってお得加減が変わることを覚えておきましょう。
 

まとめ

今回は、車のリース契約と購入のどちらがお得になるかを考えてみました。月々の支払い金額では、リース契約のほうがお得ではあるものの、車の利用頻度や走行距離が多い方や、お気に入りの車種を自分のものにしたい方にとっては、車の購入のほうがお得に感じる場合もあるでしょう。車の利用方法によって、リース契約か購入かを検討されることをおすすめします。
 

出典

一般社団法人 日本自動車リース協会連合会 自動車リースとは? Q2.自動車リースの種類とその内容について教えて下さい。

独立行政法人 統計センター 政府統計の総合窓口(e-Stat) 小売物価統計調査(動向編)2023年9月 3 全国統一価格品目の価格【2023年9月】

株式会社KINTO KINTO
株式会社KINTO よくあるご質問 Q走行距離の制限はありますか?
株式会社三和サービス リースナブル

ENEOS株式会社 ENEOS新車のサブスク

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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