晩酌に飲んでいた「第3のビール」が10月から値上がり! 飲酒代の節約を続けるのは難しくなる?

配信日: 2023.10.28 更新日: 2023.10.30

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晩酌に飲んでいた「第3のビール」が10月から値上がり! 飲酒代の節約を続けるのは難しくなる?
1日の疲れを癒やすために晩酌を楽しむ人に、飲酒代節約などの目的で広く飲まれている「第3のビール」が2023年10月から値上がりしました。なぜ、値上がりしたのでしょうか?
 
本記事では、第3のビールの値段が上がった理由や、お酒にかかる税などを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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第3のビールとは、どんなお酒?

日本では、発泡酒は1994年(平成6年)に発売され、第3のビールは発泡酒とも違う「新ジャンル」として2004年(平成16年)に発売されました。
 
第3のビールとは、「ビール」とは言っていても、ビール・発泡酒とは違うお酒です。ビールとの大きな違いとしては、麦芽を使わずにホップ・とうもろこしなどを原料として発酵させて作られている点です。第3のビールは「ビール風味」のお酒なのです(酒税法では麦芽の使用割合が67%以上のものがビール、67%未満は発泡酒とされています)。
 

なぜ、第3のビールは値上げされたの?

第3のビールの値段が上がった理由は、酒税法の改正によって第3のビールは発泡酒へと品目が変わり、酒税率が引き上げられたことです。
 
酒類は原材料などで複数の税率が設定されていて、酒類の税率差が販売数量などに影響を与えるようになっていたため、平成29年に酒税法が改正され、ビール系飲料は図表1のように段階的に税率を変えていき、将来的に税率を1本化することになりました。
 
図表1 (1キロリットルあたりの税率)

2020年10月~ 2023年10月~ 2026年10月~
ビール 200円 181円 155円
発泡酒(麦芽比率50%未満) 167.125円 155円
発泡酒(麦芽比率25%未満) 134.25円 134.25円
第3のビール(新ジャンル) 108円 134.25円
ホップおよび一定の苦味料を原料としない酒類 80円 80円 100円

国税庁 酒税法等の改正のあらましを基に作成 
 

第3のビール以外も酒税が変更されるの?

今後、第3のビール以外のお酒も、段階的に酒税率が変更されていく見込みです。2023年10月から醸造酒のうち、清酒は1キロリットルあたり100円(以前は110円)・果実酒は100円(以前は90円)に変更されました。
 
2026年10月からは、蒸留焼酎・ブランデー類は1キロリットルあたりアルコール分11度未満で100円、11度以上13度未満では1度上がるごとに10円加算されます(現在は9度未満80円)。
 
リキュールも、1キロリットルあたりアルコール分11度未満で100円、11度以上12度未満では1度上がるごとに10円加算されます(現在は9度未満80円)。
 

まとめ

平成時代に消費者のニーズによって発泡酒・第3のビールが生まれ、2023年10月から酒税法改正によって第3のビールは発泡酒の区分に入り、税率が引き上げられました。今後もビール類だけでなくお酒の種類の違いによってかけられる税率が変更される見込みです。
 
第3のビールは値上げされた一方で、ビールや一部の発泡酒については、むしろ税率が引き下げられています。値段だけでなく、原料などの特徴が違うさまざまなビール類・酒類を比較して、自分に合うものを見つけ、家計に無理のない範囲で適量楽しんでいくのがよいでしょう。
 

出典

独立行政法人 酒類総合研究所 お酒のQ&A ワイン・ビール
財務省 酒税に関する資料
国税庁 酒税法等の改正のあらまし
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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