更新日: 2023.10.30 子育て

収入が少なく、子どもの食事は学校の給食だけです。利用できる支援やサービスはありますか?

執筆者 : 前田菜緒

収入が少なく、子どもの食事は学校の給食だけです。利用できる支援やサービスはありますか?
ひとり親家庭や非正規雇用などの低所得、持病があって働けないなど、さまざまな家庭の事情により、収入が少なく子育て費用を多く捻出できない家庭があります。今回は、「子どもの食事は給食だけ」というご家庭からの相談です。家庭の事情は詳しく分かりませんが、利用できる一般的な支援についてお伝えします。
前田菜緒

執筆者:前田菜緒(まえだ なお)

FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士

保険代理店勤務を経て独立。高齢出産夫婦が2人目を産み、マイホームを購入しても子どもが健全な環境で育ち、人生が黒字になるようライフプラン設計を行っている。子どもが寝てからでも相談できるよう、夜も相談業務を行っている。著書に「書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方」(翔泳社)

https://www.andasset.net/

こども食堂

食事面での支援としては、こども食堂があげられます。こども食堂は、無料または低額で食事を提供してくれる食堂で、民間が主体で取り組んでいる活動です。
 
地域によってこども食堂の数は違うものの、この活動は全国に広まっています。「こども食堂ネットワーク(※)」では、お近くの食堂を検索できますので一度チェックしてみてください。
 
また、お住まいの自治体のホームページでも紹介されていることがあります。こども食堂には親子で行っても良いですし、お子さんの年齢によっては、子どもだけで食堂に行くこともできます。食堂ではボランティアの人たちが温かく迎えてくれますから、その間、親は安心して仕事ができます。
 

子どもの居場所

こども食堂の機能はもちろんのこと、フードパントリー、学習支援、遊び場の提供をしている取り組みもあります。フードパントリーとは、食に困っている人に食品を無償で配布する活動です。
 
フードバンクやフードドライブで、集まった食品を寄付してもらい配布するものですが、食品ロスの問題解決という点においても注目が集まっています。
 
学習支援においては、ボランティア等による学習指導が行われています。学習支援を行っている団体や取り組みがご自宅の近くにあるかどうかは自治体のホームページを見たり、自治体に問い合わせてみたりすると情報を得られるかもしれません。
 
子ども期の貧困が低学歴を招き、その結果、非正規雇用となり貧困が連鎖するともいわれています。学習支援を受けられる状況なら、学習面での支援を受けることも考えてみてはいかがでしょうか。
 
遊び場の提供においては、遊ぶことが主体的に生きていく力、人や社会と関わる力をつけることになるという点において重視されています。こちらも自治体のホームページで紹介されていることがありますから、チェックしてみるとよいでしょう。
 

児童相談所

児童相談所は食事を提供してくれたり、勉強を教えてくれたりするところではありません。しかし、18歳未満の子どもに関する相談であれば、誰でもどんなことでも相談できます。相談することで新しい情報を得られるかもしれません。どこに相談すればいいか悩んだ時は問い合わせてみるとよいかもしれません。
 

貧困の原因解決も考える

今回の相談者は、なぜ貧困に陥ったのか情報がありませんから原因は分かりません。しかし、原因はあるはずです。
 
もしかすると、ご本人は状況を変えられないと思っているかもしれませんが、誰かに相談することで変えられることがあるかもしれません。ぜひ原因解決も併せて相談してほしいと思います。
 
(※)こども食堂ネットワーク
 
執筆者:前田菜緒
FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士

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