更新日: 2023.11.13 その他暮らし
10万円を超えるスマートフォンがあります。どうしてノートパソコンより高いのでしょうか?
本記事では、スマートフォンとノートパソコンの価格の違い、スマートフォンが高価である具体的な理由を解説します。さらに、価格が高いにも関わらずスマートフォンの購買意欲が落ちない要因についても分析しました。スマートフォン選びの判断材料として、役立ててください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
スマートフォンとノートパソコンの価格の違い
スマートフォンとノートパソコンの価格は、エントリーモデルと上位モデルで大きく異なります。エントリーモデルのスマートフォンは、iPhone・Androidともに6万円程度からです。一方、エントリーモデルのノートパソコンは、新品の場合Windowsが10万円程度から、MacBookが13万円程度からです。
上位モデルでは、スマートフォンのiPhone・Androidともに16万円程度から設定されています。ハードディスク容量が上がると、さらに価格は高くなります。ノートパソコンの上位モデルは、Windows・MacBookともに30万円程度からとなっており、それぞれのカテゴリー内でもブランドやスペックによって価格に違いが見られます。
スマートフォンがノートパソコンより高い理由
スマートフォンが、ノートパソコンよりも高価に感じられる理由はいくつかあります。経済の状況や携帯電話会社による端末の価格設定、端末自作の可否など、さまざまな要因が組み合わさっています。本項では、スマートフォンがノートパソコンより高い理由を具体的に解説します。
円安と物価高の影響
円安と物価高は、スマートフォンの価格に大きな影響を与えています。5Gの導入によりスマートフォンの原価率が上昇しているなか、部材費の高騰と円安が重なり、価格高騰への影響が増しています。一部のメーカーでは、これらの影響で商品の単価が約1.5倍に膨らみました。
2022年は円安と物価高の影響が顕著なことが理由で、スマートフォンの価格帯全体が上昇しました。
小さいのに多機能だから
スマートフォンは、携帯電話と小型パソコンの機能を備えた高性能なデバイスです。開発・製造には高額なコストがかかっているので、端末も高額になりがちです。加えて、近年では多眼カメラなどの実装部品数も増えています。その結果、スマートフォンはノートパソコンに比べて価格が高額な傾向にあるのです。
パソコンとは違い自作できない
パソコンは、部品を個別に選んで自分の好みや必要に応じてカスタマイズすることが可能で、一部の方から人気があります。パソコンは知識があれば予算や用途に応じて、必要なスペックの機器を比較的低価格で組み立てることができます。
一方、スマートフォンはパソコンとは違い自作ができないため、その点も価格が高くなる一因と考えられます。ユーザーは、メーカーや携帯電話会社が設定した価格で製品を購入するしか選択肢がありません。
スマートフォンにはこのような柔軟性がないため、高価な端末でも消費者は購入せざるを得ないのです。
スマートフォンの価格が高騰しているのに購入する人が減らない理由
現状、MNO(携帯電話回線を提供する事業者)各社では、スマートフォン端末の大幅な値引きが行われています。それにより消費者の実質的な負担額が軽減されるため、高価格帯のスマートフォンも購入しやすくなっているのが実情です。
実際には値引きにより、消費者は見かけの価格以上に手頃な価格でスマートフォンを手に入れることが可能であることから、それらのモデルの売上が向上しています。また、キャリアの分割払いや値引きオプションにより、消費者の負担が軽減されていることも、購入者が減らない理由です。旧端末の下取りが可能な点も、新しい端末の購入につながっているでしょう。
さらに、新しい機能や技術の登場により購入意欲が湧く人も多く、OSのサポート期間の終了なども、新しいスマートフォンを購入する人が減らない理由の一つです。
半導体価格高騰や円安などがスマートフォン価格に影響している
スマートフォンの価格が10万円を超えることには、いくつかの要因があります。半導体の価格高騰や円安、物価の上昇が、主な理由として挙げられます。
これらの経済状況は、スマートフォンの原価を直接押し上げる要因となっており、結果として販売価格も高騰しているのです。また、スマートフォンには自作の選択肢がなく、キャリアやメーカーの価格設定に依存せざるを得ない事情も、価格を高く保つ一因となっています。
このように、経済におけるさまざまな状況が影響して、スマートフォンの価格は10万円を超える機種も多く登場しているのです。
出典
総務省 携帯電話の料金等に関する利用者の意識調査
総務省 端末市場の動向について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー