更新日: 2024.02.27 その他暮らし
1人暮らしなら「米」より「餅」がコスパ良し!? メリット・デメリットや食費について比較
そこで本記事では、1人暮らしの場合に米と餅では1ヶ月の食費がどのくらい異なるのか計算してみました。また、米と比べた餅のメリット・デメリットなども紹介します。
執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
米と餅、1ヶ月でどれくらい食費が異なる?
米と餅では、1ヶ月食べ続けるとどのくらい食費が変わるのでしょうか。1日3食で毎食ごはんを1杯食べ続けた場合と、切り餅を2個食べ続けた場合で比較してみました。
総務省統計局の調査では、2024年1月の米5kgの価格は2283円、餅1kgは784円です。1g当たりの金額は米が2283÷5000=0.4566円、餅が784÷1000=0.784円で、餅のほうが約1.7倍高くなります。
次にごはん1杯の重さは約150gで、炊飯前の精米に換算すると約65gです。切り餅の重さは1個約50gのため、2個なら約100gです。
1ヶ月(30日)分の重さは米が65×3×30=5850g、餅が100×3×30=9000gです。金額にすると米は5850×0.4566=約2671円、餅は9000×0.784=7056円になります。つまり、餅の食費は米よりも約2.6倍も高いという結果が出ました。
餅のメリット
コストだけで比較すると餅は米よりも劣る結果でしたが、餅には米にはないメリットがいくつかあります。餅のメリットを紹介します。
餅は手軽に食べられる
米は食べようと思うと炊飯の手間がかかりますが、餅はオーブンや電子レンジで数分調理するだけですぐに食べられます。スポーツ選手の中には、腹持ちがよいことも併せて、餅を好む人も少なくないようです。
餅は腹持ちがよい
餅を食べるとおなかがすきにくいと感じた経験をもつ人は多いのではないでしょうか。これは気のせいではなく、実際にそのような効果があります。
米のデンプンはアミロペクチンが約80%、アミロースが約20%であるのに対して、餅はアミロペクチンがほぼ100%です。アミロペクチンが多いと消化酵素が浸透しにくく胃腸にとどまる時間が長いため、餅は腹持ちがよくなるのです。
コスト以外の餅のデメリット
次にコスト以外の餅のデメリットを挙げてみましょう。
餅は太りやすい?
餅は太りやすいイメージをもっている人もいるかもしれません。しかし、ごはん1杯のカロリーは234kcal、切り餅2個が223kcalのため、両者のカロリーはほぼ同じです。
太りやすいイメージは、ついつい食べる量が増えがちな点や砂糖など糖質と合わせることが多い点などが理由とされています。雑煮にするなどで、野菜や肉と一緒に食べると食べ過ぎになりにくくなりおすすめです。
窒息事故に注意
正月になると毎年のように餅を喉に詰まらせる事故が発生しています。これは温かい状態では柔らかく付着しにくい餅が、口の中で温度が40度程度まで低下すると硬くなり付着しやすくなることや、高齢になりかむ力が弱くなることなどが原因のようです。窒息事故を防ぐには餅の大きさを詰まらせない程度まで小さくしたり、喉をよく潤してから食べたりする必要があります。
まとめ
米と餅を比較すると、コスト面では餅のほうが劣るという結果が出ました。しかし、餅には手軽に食べられる点や腹持ちが良い点など、米にはないメリットもあります。コストの安い米と手軽に食べられる餅、両者のメリットを食生活に生かしていきましょう。
出典
総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)主要品目の東京都区部小売価格【2023年1月~2024年1月】
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士