更新日: 2024.03.07 その他暮らし

【請求に驚愕…!】紹介状もなく大きな病院で初診を受けたら7000円の請求!こんなに高いのはなぜ?

【請求に驚愕…!】紹介状もなく大きな病院で初診を受けたら7000円の請求!こんなに高いのはなぜ?
医療機関には、地元の小さなクリニックから大病院まで、さまざまな規模のものがあります。
 
体の不調を感じて病院を選ぶ際に「大きい病院だと安心」「念のために専門医の診察を受けてみたい」などの理由から、紹介状もなしに、いきなり大病院で初診を受ける方もいらっしゃるようです。
 
しかし、紹介状なしの外来患者に対しては、診察料とは別に特別料金が発生しますので、注意が必要です。そこで今回は、特別料金の対象となる病院や、その理由について調べてみました。
FINANCIAL FIELD編集部

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初診で特別料金が発生! 対象となる病院とは?

紹介状なしにいきなり大病院を受診すると、緊急時などのやむを得ない事情がある場合を除いて、診察料とは別に特別料金が徴収されます。
 
これは、2015年に成立した医療保険制度改革法によるもので、当初は初診5000円以上、再診2500円以上と定められていました。2022年の診療報酬改定で特別料金は増額されて、初診7000円以上、再診3000円以上となりました。対象となる大病院は、以下の通りです。


・特定機能病院(大学病院・がんセンターなど)
・一般病床数が200床以上ある地域医療支援病院
・一般病床数が200床以上ある紹介受診重点医療機関

これらの病院では、紹介状を持たない外来患者に対して、受診料とは別に特別料金を徴収しなければなりません。
 
特別料金は健康保険が使えないため、全額自己負担となり「思っていたよりも高い」と、頭を抱えることになるでしょう。緊急時ではないにもかかわらず、いきなり大病院へ駆け込むことは、医療費の損失だといえるでしょう。
 

大病院で特別料金を徴収する制度が設けられた理由とは?

特別料金の制度が設けられた理由は、医療機関の役割分担を進めるためです。医療機関には、規模や設備に応じて、それぞれに役割があります。
 
例えば診療所・クリニックや中小病院は、地域に暮らす方の日常的な病気やけがの治療を行います。それに対して大病院は、高度な医療が必要な患者や重症患者の対応を行うことが本来の役割です。
 
そのため、多くの患者が症状にかかわりなく大病院に駆け込むと、外来が混み合ってしまい、救急医療や重症患者への対応が困難になります。患者の待ち時間が増えたり、診療時間が短くなって医師が丁寧に説明する時間がなくなったりするケースも考えられます。
 
これらの課題を解決するための手段として、大きな病院では、紹介状を持たずに外来受診を受ける方に特別料金を上乗せする制度が設けられました。
 

特別料金の上乗せなしで大病院を受診するには?

診療所や中小病院で必要と判断されると、大病院や専門医を紹介してもらえます。紹介状を作成してもらうことで、特別料金が発生することはありません。
 
効率的に医療にかかり、地域医療を守るためにも、身近な診療所・クリニックや、一般病床が200床未満の中小病院を「かかりつけ医」として探しておくことが大切です。
 
日頃から健康相談をできるかかりつけ医を持つことには、個々の病歴や体質などを把握したうえで診療を受けられて、継続的な診察から体調の変化にも気づいてもらいやすいというメリットがあります。
 
必要な場合は、かかりつけ医の紹介状を持って大病院を受診することで、特別料金は発生しません。また紹介状の作成には「診療情報提供料」として2500円がかかりますが、健康保険が使えるため、患者の負担はそれほど大きくなりません。
 

いきなり大病院を受診するのではなく、身近にかかりつけ医を探しておきましょう

初診でいきなり大病院に駆け込むと、緊急時ややむを得ない事情がある場合を除いて、受診料とは別に特別料金が発生して費用の負担が大きくなるため、注意が必要です。
 
この制度は、医療機関の役割分担を進めるためにあり、大病院が外来患者で混雑して、救急医療や重症患者への対応が困難になる事態を避けるという目的があります。
 
そのため、診療所・クリニック・中小病院で、日頃の健康相談ができるかかりつけ医を探しておき、必要な場合は紹介状を作成してもらうようにしましょう。そうすることで、地域医療を守るだけではなく、医療費の損失をおさえることにもつながります。
 

出典

内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 紹介状なしで大病院を受診すると特別の料金がかかります。診療所や病院を適切に使い分けましょう。
全国健康保険協会 健康サポート 知っトク!医療保険情報 令和2年度 9月 いきなり大病院は特別料金がかかる
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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