「節約のため」とシャンプーを水で薄める義母。1.5倍にして使用した場合、年間でいくらの節約になっていますか?
配信日: 2024.05.18 更新日: 2024.10.10
そこで今回は、シャンプーを水で薄めて使用した場合、年間どれくらい節約できるのか検証します。水で薄めることによるメリット、デメリットもあわせて解説しますので、参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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シャンプーを水で薄めた場合、いくら節約できる?
プッシュ式の場合、1プッシュは3ミリリットル程度です。1回に使用するシャンプーの量は髪の長さによって異なり、おおむね以下のとおりです。
ショートヘア:5ミリリットル(1プッシュ半程度)
ミディアムヘア:6ミリリットル(2プッシュ程度)
ロングヘア:10ミリリットル(3プッシュ程度)
日本で一般的に売られているシャンプーの平均価格を計算すると、以下の式のようになります。
944円(シャンプーの相場)÷435ミリリットル(平均容量)=2.17円(1ミリリットルあたり)
つまり、1ミリリットルあたり2円程度と考えられます。
したがって、薄めず使用した場合は
2(円)×10(ミリリットル)=20(円)となり、1回20円かかります。
シャンプーを水で1.5倍に薄めたとすると、1回に使用するシャンプーの量は
10(ミリリットル)÷1.5=6.666666……
となり、約6.7ミリリットルです。
この値にミリリットルあたりの単価2円をかけると、13.4円です。
つまり、1回あたり約6.6円の差が生じることが分かります。
毎日1回ずつ洗髪すると仮定して、表1で年間で比較してみましょう。
表1
1回の使用量 | 1回の費用 | 年間の費用 | |
---|---|---|---|
薄めず使用 | 約10ミリリットル | 約20円 | 約7300円 |
1.5倍に薄めて使用 | 約6.7ミリリットル | 約13.4円 | 約4891円 |
※筆者作成
年間にすると、1人あたり約2409円の差となります。
シャンプーを薄めて使うメリット
費用の面では、1人あたり年間にして約2400円以上の節約ができると分かりました。経済的な点以外にも、以下のようなメリットを感じる人もいます。
●洗浄力がおさえられ、髪が傷みにくい
●シャンプーの使用量が減ることでゴミも削減でき、環境に優しい
普段使っているシャンプーでは濃すぎると感じる人、詰め替え容器やボトルのゴミが気になる人にとっては、水で薄めるという選択肢は魅力的なのかもしれません。
シャンプーを薄めて使うデメリット
市販のシャンプーは本来、原液のまま使うことを想定してつくられています。したがって、薄めて使うことには、当然ながらデメリットも存在します。
洗浄力が低下する
水で薄めることにより、シャンプーの洗浄力が低下するおそれがあります。薄めたシャンプーを原液と同じように使っても、髪や頭皮の汚れが十分に落ちず、脂っぽさやニオイの原因になってしまうかもしれません。
保存が難しい
原液のシャンプーには長期保存しても雑菌が繁殖しないよう、防腐効果のある成分が入っていることがほとんどです。しかし、水で薄めることにより、シャンプー内に雑菌が繁殖しやすくなるといわれています。
シャンプー容器に水を入れた場合、日数がたつごとに、容器内は雑菌だらけということにもなりかねません。
最悪の場合、悪臭が発生したり、使用によって頭皮が炎症を起こしたりする可能性もあります。
シャンプーを薄めて使うと費用の節約にはなるが、薄め方に気をつけよう
シャンプーを1.5倍程度に水で薄めて使うことで、ロングヘアの場合年間2400円以上の節約ができる可能性があります。
しかし、容器に水を入れたまま長期間保管するのはおすすめできません。
もしどうしても節約のために薄めたい場合や、使用しているシャンプーの洗浄力が強すぎると感じる場合は、使用のたびに薄めるようにしましょう。
手のひらに原液のシャンプーをとってから水を加えたり、別に小さな容器を用意して1回分ごとに薄めたりすれば、雑菌の繁殖をおさえられます。
しかしその場合でも、洗浄力が落ちるのは防げません。「すっきり洗えていないような気がするから」という理由で二度洗いなどしてしまったら、かえってシャンプーの消費量が増えてしまいます。
洗い上がりや髪を乾かしたあとの様子から、求める洗浄力が維持できているかを確認しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー