更新日: 2024.07.26 家具・片付け
片づけの美学171 引っ越しから数ヶ月、まだ段ボールに囲まれて暮らしています
それでも、「引っ越しから数ヶ月。まだ段ボールに囲まれて暮らしている」という状況は避けたいですよね。段ボールにモノが入った状態から、箱を開け、中身を出し、適切な収納場所を見つけるための最短ルートをご紹介します。無駄な作業を減らして、スムーズに新生活を始めましょう。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
時短(1) 引っ越し前から段どる|段ボールの運び先
引っ越しの際、段ボール箱は新居の使う場所に運びましょう。開封した後に使う場所までモノを運ぶという動きを省くことができます。
そのためには箱詰めの段階で、どこからどこへ移動させるかをイメージする必要があります。箱には入れているモノの名前と、運び入れる部屋の名前を書いて、分かりやすくします。
引っ越し業者さんに依頼している場合は、段ボールに記入場所があるので、正確に記入しておくことでお互い無駄なやり取りを省くことができます。引っ越し後、段ボールの数を見て、新居に入る量なのかどうか、また以前の家との大きさの違いを実感するのにも役立ちます。
マンションから戸建てへの引っ越しなどは、使えるスペースが大きくなることが多いですが、収納スペースがコンパクトになることもあるので要注意です。今後、どのようなモノを以前と比べて持つことができるのかを知るのにも役立ちます。
時短(2) 引っ越し前に決める|開封しない段ボール
荷作りの時に「開封しない段ボール」を作っておきましょう。引っ越し後に開封する必要がないので、時短になります。開封しない段ボールには、主に「(見返すことのない)思い出のモノ」や「念のため取っておくモノ」を入れましょう。
見返すことのない思い出のモノは、例えば、手紙や子どものころのモノ、給料明細など、なんとなく捨てづらい思い出のモノのことです。昔の推しグッズをこのカテゴリーに入れる方もいますよ。
念のため取っておくモノは、仕事関連の書類やテキスト類、職場の制服など。もしかしたら使うかもしれない。またはもう入手できないモノなどがよいと思います。開封しない段ボールには、読めば中身が分かるように、内容物を具体的に記しておきましょう。新居では、押入の奥や、クローゼットの上段など使いづらい場所に収納します。
時短(3) 段ボールはまとめてオープン
段ボールはまとめて開封するのが時短のコツです。「1つ開封して出す→中身の置き場所を考える→収納する」という動作を繰り返すよりも、まず「すべての段ボールを開封して出す→全体の置き場所を考える→全部を収納する」というまとめ動作の方が効率的です。
一部屋ずつ開封していきましょう。小さな範囲のほうが、収納の組み立てを考えやすいです。
時短(4) 段ボールを仕分けに使う
収納に収められるモノはどんどん入れていきます。ただ、迷うモノや、入れる収納がないモノもあると思います。そんな時は、段ボールを使いましょう。そのためにも、開封した段ボールはつぶさずにいくつか残しておきます。
時短(5) 段ボールを処分する
必要な収納グッズが用意できたら、なるべく早く段ボールから入れ替えます。段ボールをどんどん減らしていきましょう。引っ越し業者さんによっては、不要になった段ボールの回収サービスがあることもあります。大量に段ボールがある場合は、活用したいですね。
段ボールがなくなれば、引っ越し作業もひと段落です。以降は、生活しながら、不便だなと感じる場所がでてきたら、収納を再考していきましょう。
「できるだけ手早く」がよいスタートのヒント
引っ越し後、できるだけ早く段ボールのない生活を始めたほうが、あれがない・これがないというトラブルの発生なく暮らすことができます。無駄な買い物が減るというメリットもあります。時短作業の段取りで、素早く引っ越しの片づけをしていきたいですね。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表