更新日: 2024.10.22 その他暮らし
ヘルメットを装着せずに「LUUP」を運転しているという娘。 車道を走っていますし、事故にあった時が心配です…。
しかし、自分の子どもがヘルメットを装着せずにLUUPの電動キックボードを運転していたら、事故にあった時のことが心配になるでしょう。
本記事では、電動キックボード運転時のヘルメット着用義務や、事故にあった場合のリスクについて解説します。ヘルメット選びの注意点や親としてできるアドバイスなども紹介するため、安全に運転してもらうためのヒントとしてお役立てください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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電動キックボード運転時にヘルメットの着用義務はある?
LUUPの電動キックボードは「特定小型原動機付自転車」という車両区分に該当し、道路交通法上、ヘルメットの着用は努力義務とされています。つまり、ヘルメットを装着せずに運転しても違法性はなく、反則金や罰金を科されることもありません。
しかし、努力義務とは「かぶらなくてもよい」ではなく「かぶるよう努めなければならない」という意味です。電動キックボードは原則として車道を通行する必要があるうえ、バランスを崩したり段差でつまずいたりしやすい乗り物であるため、事故の際に頭部を守れるようにヘルメットの着用が推奨されています。
ヘルメット非着用で事故にあった時のリスク
ヘルメットを着用しているか否かで、事故にあった時の被害は大きく異なります。
一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が2023年に実施・公表した「電動キックボードの衝突実験(JAFユーザーテスト)」の調査結果を、表1にまとめました。
表1
事故の状況 ※ダミー人形を乗せた 電動キックボードで実験 |
HIC値(頭部損傷値) | ||
---|---|---|---|
ヘルメット着用時 | ヘルメット非着用時 | ヘルメット非着用に よる上昇率 |
|
時速20kmで縁石に乗り上げて前方へ転倒し、 頭を地面に打ちつけた |
1231.8 | 7766.2 | 約6.3倍 |
時速20kmで静止している 自動車に衝突し、 頭を地面に叩きつけた |
147.9 | 6346.3 | 約42.9倍 |
出典:JAF「電動キックボードの衝突実験(JAFユーザーテスト)」を基に筆者作成
HIC値とは、衝撃による脳や頭蓋骨の損傷度合を表す数値です。転倒・衝突どちらの状況でも、ヘルメットを装着していないとHIC値が大幅に上昇することが分かります。HIC値が1000を超えると頭蓋骨骨折のリスクが高まるとされているため、ヘルメット非着用時の6000や7000を超える値がいかに危険であるかは想像に難くありません。
実際に、ヘルメット非着用で電動キックボードに乗っていた人の死亡事故も発生しています。
ヘルメット購入時の注意点
ヘルメットには1000円台で買えるものや1万円以上のもの、帽子型やスポーティーなタイプなどさまざまなものがあります。法律による規定はないため、好みや使用シーンに合わせてファッション感覚で選ぶのもよいでしょう。
ただし、ヘルメットによっては安全性能が低いものもあるため、頭部をしっかり守るためにも、「SGマーク」「JCF公認マーク」など安全性を示すマークが付いたものを購入することをおすすめします。また、着用時にずれないよう、自分の頭にフィットするサイズを選ぶことも重要です。
なお、自治体によってはヘルメットの購入費用を一部補助しているところもあります。自治体ごとに申請期間や要件、補助金額などに違いがあるため、お住まいの自治体のホームページで確認してみてください。
事故のリスクを極力抑えるために親ができること
電動キックボードは原則として車道を走らなければならないため、交通ルールを守って細心の注意を払いながら運転することが大切です。しかし、どれだけ気を付けていても、事故のリスクをゼロにすることはできません。
娘さんには、電動キックボードが利便性と危険性を併せ持つことを繰り返し伝え、命を守るためにヘルメットをかぶるよう促していきましょう。
また、万が一事故にあったら直ちに警察へ通報し、負傷者がいる場合には救急車を呼んだうえで、LUUPカスタマーセンターにも連絡する必要があります。LUUPの利用料金には保険料も含まれており、利用中の事故によって入院費や通院費、賠償責任などが生じた場合には保険適用範囲内で保険金が支払われます。
事故発生時にすべきことや保険について、娘さんがきちんと把握しているかも確認しておきましょう。
出典
政府広報オンライン 電動キックボードに関する交通ルールを確認しましょう!
株式会社Luup LUUP(ループ)
一般社団法人日本自動車連盟(JAF)
警視庁 自転車用ヘルメットの着用
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー