更新日: 2024.11.29 子育て
離れて暮らしている大学生の息子は、毎月「5万円」の仕送りでも足りないと言います。本人もアルバイトをしているはずなのに、大学生ってそんなにお金がかかるのでしょうか?
本記事では、自宅を出て一人暮らしをしている大学生の一般的な生活費の内訳を基に、仕送りの実情と節約術を紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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一人暮らしをしている大学生の1ヶ月の生活費
全国大学生活協同組合連合会の「第59回学生生活実態調査 概要報告」を基に、2023年における下宿生の1ヶ月の生活費を表1にまとめました。
表1
食費 | 2万5880円 |
住居費 | 5万4130円 |
交通費 | 4330円 |
教養娯楽費 | 1万2840円 |
書籍費 | 1500円 |
勉学費 | 1260円 |
日常費 | 7330円 |
通話通信料 | 3190円 |
その他 | 2290円 |
貯金・繰越 | 1万4740円 |
支出合計 | 12万7500円 |
出典:全国大学生活協同組合連合会「第59回学生生活実態調査 概要報告」を基に筆者作成
自宅を出て一人暮らしをしている大学生の1ヶ月の平均支出額は12万7500円です。今回参考にした調査では、下宿生のアルバイト代は月平均3万6110円であり、5万円を仕送りする場合でも合計8万6110円と、平均支出額に足りていないことが分かります。
子どもにアルバイトをさせず、学業に専念してもらいたいと考えている場合は、仕送り額を増やすのもひとつの手です。
ただし、仕送り額を増やせば自身の生活が圧迫されてしまう可能性があるため、子どもに奨学金を利用してもらったり節約してもらったりするなど、ほかの方法も検討するとよいでしょう。
大学生が無理なくできる節約術
自分の子どもが一人暮らしをしながら大学に通う場合は、生活費をある程度負担する必要があるかもしれません。一方、子どもは限られた仕送りやアルバイト収入で生活する必要があり、支出を見極めて賢く節約することが求められます。
しかし、無理な節約はかえってストレスをまねき、学業に集中できなくなることもあるでしょう。ここでは、無理なく実行できる節約術を紹介します。
コンビニの利用を控える
コンビニを頻繁に利用すると出費がかさむ可能性があります。コンビニには食料品や日用品がそろっていて便利な反面、必要のない商品もつい手に取りがちです。
また、コンビニの価格はスーパーに比べて割高な傾向があり、買い物のたびに支出が増えてしまいます。コンビニに行くのはどうしても必要なものがあるときだけに限定し、普段の買い物はスーパーで済ませることで無駄遣いを抑えられるでしょう。
飲み会は外より自宅で
よく飲み会に参加する学生もいるかもしれませんが、出費が気になる場合は宅飲みがおすすめです。居酒屋では飲み放題やセットメニューを頼むと、出費がかさんでしまいます。
その代わりに、友人とお酒を持ち寄り自宅で飲み会をすることで、コストを抑えられるでしょう。好みのお酒やおつまみを安く用意して宅飲みをすれば、リラックスした雰囲気で過ごせます。飲み会を外でするのは特別な機会にし、普段は宅飲みを取り入れるとよいでしょう。
ルームシェアを検討する
一人暮らしをする場合には、家賃や光熱費などの生活費が必要です。一方、友人や知人とルームシェアをすれば、家賃や光熱費などの固定費を分担できるため、一人あたりの支出を大幅に抑えられるでしょう。また、ルームシェア生活では、家事を分担したり、学校やアルバイトの情報を共有できたりするなどのメリットもあります。
ただし、ルームシェアにはデメリットもあります。別の友人や恋人を気軽に招待しにくかったり、ルームメイトとの生活リズムや価値観の違いがストレスになったりするかもしれません。あらかじめお互いのルールを話し合っておくことで、快適なルームシェア生活ができるでしょう。
一人暮らしをしている大学生の平均支出額から考えると仕送り5万円では厳しいケースもある
一人暮らしをしている大学生の1ヶ月の平均支出額は12万7500円とされています。アルバイトをする場合でも、5万円の仕送りだけでは必ずしも生活費をカバーできるとは限りません。
子どもに学業を優先させたい親であれば仕送りを増やす方法もありますが、家計の負担が大きい場合には奨学金を利用してもらったり、子どもが取り組める節約術を検討してもらったりすることもひとつの手です。
また、子どもにコンビニの利用を控えてもらったり飲み会を自宅で行ってもらったりするなど、節約の工夫をしてもらいましょう。そのようにすれば、経済的にも精神的にもバランスが取れた学生生活を子どもに送ってもらえるでしょう。
出典
全国大学生活協同組合連合会 第59回学生生活実態調査 概要報告
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー