更新日: 2019.01.08 家具・片付け
片づけの美学⑦ 夏じまいのすすめ。季節の変わり目はお片づけの絶好のチャンスです
夏の暑さ、今年も乗り切るのが大変でしたね。暑い時期は涼しいお部屋から出たくなくて、お片づけがはかどらない時期なんて言われています。冬になると今度は暖かい場所から出られなくてと、お片づけができないって言われますから、何かに理由をつけてやらない方は、ずっとやらない傾向があります。
暑い季節に作業が進まないのは、体力的な面もありますから、仕方がないとして、過ごしやすくなるこれからの季節は、絶好のお片づけチャンスです。衣替えも同時にできると、一石二鳥でお得に行動できますよ。
Text:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
衣類:夏物をしまう前にすること
夏物から秋物へと、すっぱり切り替えることは難しいですね。9月もまだまだ半袖を着るでしょうし、それが衣替えが進まない原因になります。そうであれば、衣替えをする前に、クローゼットをよく見てください。夏の間一度も袖を通さなかったお洋服はありませんか?どんな方にも数枚はあるのではないでしょうか。それらのお洋服は来年の夏が来た時に活用されるでしょうか?
できれば、その場で一度着てみて、鏡を見てください。この夏に着なかった理由に気づけるかもしれません。もしかしたら、デザインが古くなっているかもしれないし、体型に合わなくなっているかもしれません。シミができていたり、破れていたりするかもしれません。年齢的にも合わなくなっている可能性も。
そのようなお洋服はこの機会に処分を検討してみてはいかがでしょう。
まだ美しい状態で、もったいない気持ちが強いなら、買取りしてもらえるところを探しましょう。少しでも高く買い取ってほしい場合は、来年の夏前がチャンスです。わかりやすく分けておき、保管しておきましょう。「そんなこと面倒だ」と思われた方は、潔く処分をおすすめいたします。
家電・グッズ:夏モノをしまう前に、すること
扇風機は、羽についたホコリを取ってから仕舞いましょう。もし長年使っていて、そろそろ買い替えの時期かなと思うようであれば、季節が終わるこの時期が底値。来年用に買っておくのも手ですね。他には、かき氷機や流しそうめんキットや、キャンプ用品など、お子さまと夏を楽しむために買ったようなモノで、今年は一度も使わなかった、またはもう数年使っていないな、ということであれば、お子さはもう次のステップに進んでいて、使用する機会は戻ってはこない可能性が高いです。そのまま年季が入るより、来年の夏前に納得の値段で売ってしまいましょう。
フリマアプリで不要品を売る
先ほどから、売るということをおすすめしていますが、これまで主流だったオークションサイトから始まり、フリマアプリの登場で、個人がモノを売るということがとても気軽な行為になっています。フリマアプリは手軽に出品できて、利用者が多いので、こちらの設定価格で売りやすいというのが魅力です。わたしも利用していますが、納得の値段で買ってもらえるので、梱包発送する手間も楽しめるくらいです。自分が大切に使っていたモノを人に譲れてお金も頂ける、とてもいいサービスだと思います。わかりやすい写真を数枚と、状態を丁寧に説明した文章を載せるのが、高く売るコツだと思います。
リサイクルショップに持っていくと、買取金額にがっかりすることが多いので、私は多少面倒でもフリマアプリの活用をおすすめしたいです。
衣替えの時に、使わないモノをチェック
秋物、冬物を出す際は、収納スペースにしまう前にそれぞれをよく見てみましょう。これから使うモノであれば、使いやすい場所に収納する。だけど、もう着そうもないお洋服があれば、すぐに使ってくれる人が現れますから、手放すという選択肢もあります。
「もったいない」「また使うかもしれない」と感じるとは思いますが、使わずに家にあるだけでは、場所を取るだけで、所有している意味がありません。モノに心があったら、使ってもらえなくて悲しんでいるかもしれませんよ。
季節ものを減らしていくコツ
私が意識している事なのですが、できるだけ一年を通じて使えるモノを買うようにしています。私の持ち物でいうと、掛布団カバーがいい例です。通常であれば、季節に合わせた掛布団・掛布団カバーをお持ちだと思います。我が家もそのように使い分けていましたが、次の季節が来るたび、入れ替えや取り出しが面倒だなと感じていました。
ある時目に留まったのが、夏の掛布団としてぴったりの絶妙な厚みの生地で作った冬用の掛布団カバーでした。少し勇気がいる価格でしたが、冬は羽毛布団がより暖かくなって、毛布いらず。夏はこのカバーだけで薄手の掛け布団になるという商品アピールが気に入り購入しました。
商品の説明通り、他のモノは必要なくなり、自宅の寝具の量はかなり減りました。「あれはどこだっけ?」なんてこともなくなり、皆満足しています。
今は色んな場面に、つい欲しくなるような商品がたくさん売っています。例えば、夏用のひんやりする敷布団カバーは、寝苦しい夜にはつい欲しくなりますね。ですが、使用時期がピンポイントで、いい時期に使いそびれるということも起こりそうです。それでは、モノの価値を活かせません。
モノをたくさん持つよりも、空調やアイデア、工夫で季節を乗り越えていけたらいいなと思っています。
まとめ
取り組む前は、面倒で憂鬱になる衣替えですが、新しい季節をすっきり、そしてお得に過ごすためのお楽しみだと思えたら、きっと違ったものに感じるはずです。今まで不用品を売るということを体験したことがない方は、ぜひチャレンジしてみてください。