お賽銭もついにキャッシュレスの時代に。どんな神社・寺が対応している?
配信日: 2020.01.02 更新日: 2021.04.05
それは神社や寺にも影響を与えており、実際にキャッシュレス化に対応し始めたところがいくつかあります。ここでは、その神社や寺について紹介していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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栃木・日光二荒山神社
栃木県日光市にある日光二荒山神社では、2018年10月からスマートフォンでおさい銭を納めるシステムを導入しました。その背景には、日光を訪れる中国人や台湾人が年々増加していることがあります。特に中国は著しくキャッシュレス化が進んでおり、寺院でのおさい銭を電子決済で納める事例が多いです。
QRコードと中国語・英語・韓国語での説明文が書かれた看板を本社拝殿のほか、大国殿や神橋などに設置し、おさい銭を納める際にはこのQRコードをスマートフォンで読み込みます。システムを導入した当初は、中国のWeChat PayやAlipayのみに対応していました。しかし、2019年2月からはPayPayの利用も開始され、日本人でも電子決済でおさい銭を納めることができるようになりました。
東京・愛宕神社
東京都港区にあり「火伏せの神さま」として知られる愛宕神社では、2014年から初詣期間の特定の日に限り、普通のおさい銭箱とは別に電子決済用のおさい銭箱が置かれています。
当初は楽天Edyのみ利用可能でしたが、楽天Payも利用できるようになりました。電子決済用のおさい銭箱には、楽天Edyと楽天Payの使い方の説明が手書きで添えられているので、簡単に電子決済でおさい銭を納めらます。
愛宕神社は楽天株式会社の創業者・三木谷浩史さんが毎年初詣に来ている神社です。それが縁で、楽天が愛宕神社に対して、おさい銭に楽天Edyを使用するプロジェクトを提案しました。そのため、この神社で使えるのは楽天Edyと楽天Payだけとなっています。
徳島・平等寺
徳島県阿南市にある四国霊場第22番札所の平等寺でも、2018年12月からキャッシュレス化に対応しています。四国霊場でキャッシュレス化を試みたのは、この平等寺が初めてです。
本堂のおさい銭箱の上に、護摩木やろうそくのほか、タブレットが置かれており、そのタブレットにまず金額を入力します。その後、自分の持っているスマートフォンでQRコードを読み込むと、おさい銭を納めることができるという仕組みです。
なお、d払いやAmazon Payが利用可能です。四国遍路の外国人参拝者が増えたことに伴い、日本円の小銭を用意していなくてもおさい銭を奉納できるようにと、キャッシュレス化を導入しました。その他にも、決済された電子データを使い、参拝者の動向を分析するといった狙いもあります。
京都・下鴨神社
京都府京都市左京区にある世界遺産・下鴨神社は、2019年5月から授与所にクレジットカードや電子マネーの対応機器を導入しました。授与所とは、お札やお守りなどを授けてくれる場所のことです。
下鴨神社といえば、日本人だけではなく外国人からも絶大な人気を誇る観光名所ですが、現金を持たない外国人参拝者から「電子決済することはできないか」という問い合わせが増えました。そこで、そのニーズに応えるべく導入を決断しました。
MastercardやVisaなどの国際的に有名なクレジットカード、そしてnanacoや楽天Edy、PASMOなど、IC系交通カードを含む数多くの電子マネーが利用可能です。その他、中国の電子決済アプリであるAlipayも利用できます。なお、おさい銭については電子決済には対応しておらず、現金のみとなっています。
神社や寺で電子決済を利用しよう!
まだ少数ですが、外国人参拝者の増加などの理由から、いくつかの神社や寺ではキャッシュレス化に対応しています。外国人にとっては日本円を用意しなくて済むというメリットがあります。それだけでなく、日本人にとってもクレジットカードや電子マネーの利用によって、ポイントを獲得できることがメリットです。
よって、キャッシュレス化に対応している神社や寺を訪れた際には、ぜひ電子決済を利用してみてはいかがでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部