いっぱいある【キャッシュレス決済】実際、現金払いと比べて、何がいいの?
配信日: 2019.08.17 更新日: 2021.09.20
キャッシュレスへの関心が急速に高まってきているものの、「よく分からない」「どんな決済方法を選択したらいい? 」「お得にポイント還元するには? 」と戸惑っている方も多いのではないでしょうか?
執筆者:井上美鈴(いのうえみすず)
ファイナンシャル・プランナー,ライフシンフォニア 代表
~シングルマザー・子育て世代にお金の話をわかりやすく伝えるFP~
家計管理・公的制度の紹介・教育費や老後資金の貯め方・奨学金・投資などすぐに役立つお金の話」を分かりやすく伝えるFP。
漠然としたお金の不安を感じる時間をなくし、「子育てという限られた貴重な時間」や「自分自身が望む豊かな時間」を大事にしてもらいたいという思いで活動している。
離婚後3年で教育資金を貯めた、自らのシングルマザー体験が強み。
金融機関(証券会社・銀行)・公立学校事務員・派遣会社コーディネーター等のさまざまな仕事を経験。現在、大学生の子どもを育てるシングルマザー。
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なぜ今、現金払いより「キャッシュレス決済」がいいのか?
国の「キャッシュレス・消費者還元事業」の実施により、2019年10月から2020年6月の9ヶ月間、対象店舗での買い物でキャッシュレス決済を利用すると、原則、購入代金の5%、一部2%のポイント還元が受けられます。
これまでもクレジットカードやスマホ決済には、独自のポイント還元サービスがありましたが、この事業により、今まで以上にキャッシュレス決済でお得に買い物ができるようになります。
「キャッシュレス決済」の種類
「キャッシュレス・消費者還元事業」のポイント還元制度の対象になる、キャッシュレス決済(現金を使わない支払い方法)には次のものがあります。
●電子マネー/プリペイドカード(前払い)
カードやスマートフォンに事前に入金(チャージ)
PASMO・Suica・楽天Edy・WAON・nanaco・au WALLET・楽天Edyなど
審査がなく簡単な手続きで利用できる。
単独でのポイント還元は低めだが、クレジットカード一体型のものもあり、クレジットカードからチャージをすると、さらにクレジットカードのポイントがつく。
●デビットカード(即時払い)
代金が銀行の口座から支払いと同時に引き落とされる。
審査がなく銀行口座があれば誰でもカードを作ることができる。
ポイント還元は低め。
●クレジットカード(後払い)
その場で現金は支払わずに、後日口座から引き落とされる。
登録手続きには審査が必要だが、還元率の高いポイントサービスのあるものが多い。
●スマホ決済(前払い・即時払い・後払い)
銀行口座やクレジットカードをスマホのアプリと連携させ、お店などでQRコードを使って支払う。
PayPay・LINE Pay・楽天Pay・Origami Payなど
支払いのタイミングは、連携先のサービスによって変わる。
アプリを開けば支払いができるのでカードを持ち歩く必要がなく、さらにクレジットカードのポイントとスマホ決済独自のポイントを重ねて獲得することができる。
どの決済方法を選べばいいの?
どの決済方法を選べばお得で便利かは、人それぞれと言えます。生活スタイルに合わせて使いどころの多いサービスを組み合わせ、一回の買い物でポイント還元を二重三重に獲得していく仕組みを構築するのも一つの方法です。
特に、「クレジットカード・電子マネー・QRコード決済」の3つを併用することで、それぞれのメリットを最大限に得られるようにできます。
工夫次第でお得になる方法いろいろ
それぞれ登録する手間はありますが、自分のライフスタイルに合わせて賢く活用することで、現金よりもお得に買い物をすることができるようになります。また、キャッシュレス化することで、家計管理がしやすくなることもメリットとして挙げられます。
家計簿アプリと連携すれば、複数のキャッシュレス手段での買い物を一元化して管理することもできます。自分で計算や入力の必要はなく、「いつ」「どこで」「何を」「いくらで」購入したかが把握できます。
また、ポイントの有効期限の表示もあるので、貯まったポイントを失効するリスクを防げます。
キャッシュレス化は、個人情報の登録と切っても切れないものなので、リスクも当然あります。しかし、それ以上にメリットも多くあります。ただやみくもにサービス登録するのではなく、自分が得られるメリットを見極めた上で最適な決済手段を選ぶとよいでしょう。
出典
キャッシュレス・ポイント還元事業(2019年10月~2020年6月)
執筆者:井上美鈴
ファイナンシャル・プランナー,ライフシンフォニア 代表