更新日: 2020.09.10 その他暮らし
いよいよ開始したマイナポイント。キャッシュバックを受けるために必要な準備とは?
コロナウイルスの影響で消費活動が停滞気味という方も少なくないとは思いますが、日常の買い物でも使えるキャッシュバックキャンペーンですので、恩恵を受けることができる方は多いでしょう。マイナポイントの申し込み方などについて確認します。
執筆者:西山広高(にしやま ひろたか)
ファイナンシャル・プランナー(CFP®)、上級相続診断士、宅地建物取引士、宅建マイスター、西山ライフデザイン代表取締役
http://www.nishiyama-ld.com/
「円満な相続のための対策」「家計の見直し」「資産形成・運用アドバイス」のほか、不動産・お金の知識と大手建設会社での勤務経験を活かし、「マイホーム取得などの不動産仲介」「不動産活用」について、ご相談者の立場に立ったアドバイスを行っている。
西山ライフデザイン株式会社 HP
http://www.nishiyama-ld.com/
目次
マイナポイントとは
マイナポイントはマイナンバーカードの普及と経済活性化の効果を狙ったキャンペーンです。
マイナンバーカードを使って予約・申し込みを行い、選んだQRコード決済(○○Pay)や電子マネー(交通系のICカードなど)、クレジットカードなどのキャッシュレス決済サービスでチャージや買い物をすると、そのサービスで利用金額の25%分(ひとり最大5000円分)のポイントが付与されます。
事前の準備1 マイナンバーカードを作る
マイナンバーカードの普及率は今年1月20日現在15.0%でしたが、マイナポイント制度が始まることが決まった影響もあり、8月1日現在では18.2%、交付枚数2324万6822枚まで増えています。徐々に増えてはいますが、国が想定していた2020年7月末時点での交付枚数3000〜4000万枚には達していません。
2021年3月からはマイナンバーカードの保険証利用(マイナンバーカードに健康保険証の機能を付加)も開始される予定です。
マイナンバーカードに関しては、国が個人の金融資産データなどを把握できてしまうことや、データの不正利用などセキュリティ面での不安を感じ、なかなか普及してこなかった背景があります。国はマイナンバーカードを持っている人がお得で便利になるサービスを設け、普及を促そうとしています。
今後、マイナンバーカードを持たざるを得ないような状況になっていくのではないでしょうか。
マイナンバーカードを作るには、交付申請を行います。ここではマイナンバーカードの交付申請の方法は割愛しますが、交付申請してから交付通知書発行までおおむね1カ月程度かかります。交付通知書が届いたら役所に受け取りに行く必要があります。
マイナンバーカードの交付方法は「マイナンバーカード総合サイト(※1)」でご確認ください。
事前の準備2 マイナポイントを予約する(マイキーIDの発行)
次にマイナポイントの予約を行います。予約には、マイナンバーカード交付時に設定した数字4桁のパスワード(暗証番号)が必要なので必ず覚えておきましょう。忘れてしまった場合には、お住まいの市区町村窓口で数字4桁のパスワード(暗証番号)の再設定が必要になります。
予約はiPhone、Android端末などのNFC(近距離無線通信)対応スマートフォン、パソコン(カードリーダーまたはBluetoothによるペアリングが必要)のほか、マイナポイント手続きスポットでも可能です(iPhone6以前の機種などではNFCに対応していないため、手続きできません)。
スマートフォンでは「マイナポイントアプリ」、パソコンの場合は専用ソフトをダウンロードします。「マイページのログイン」から「利用者マイページ」を選び、マイナンバーカードとパスワードでログインします。
事前の準備3 マイナポイントの申し込み
最後に、マイナポイントをどの決済事業者とひもづけるかを選択し申し込みます。1人1つしか選択することができませんので、日ごろからよく使う事業者を選択するとよいでしょう。
電子マネーやQRコード決済、クレジットカードなどが選択できますが、すべての事業者が対応しているわけではありません。また、クレジットカードやQRコード決済の場合は利用するごとや毎月集計、利用額が2万円に達した際に一括付与などそれぞれの事業者で付与のされ方にも差があります。
また、プリペイド型の電子マネーなどではチャージした時点でポイントが付与されるものもあります(申し込みの際にそれぞれに事業者の付与方法を確認できます)。
詳しくはマイナポイント事業のホームページ(※2)でご確認ください。
子供の分も使える
マイナポイントは子供の分も使えます。4人家族なら1家庭で最大2万円分のポイントを獲得できます。
15歳未満の子供のマイナポイントは、親の名義のキャッシュレス決済事業者とひもづけることができますが、子供の分と親の分を同じキャッシュレス事業者にひもづけることはできません。結果として複数のキャッシュレス事業者を使う必要が出てきます。
マイナポイントの取得期間と予算
マイナポイントの取得期間は、2020年9月~2021年3月末ですが、予算枠を使い切った時点で終了になる予定です。マイナポイントの事業予算は2000億円。単純に1人5000円の枠を使い切ったとして4000万人分ということになります。
8月1日現在のマイナンバーカードの発行枚数は2300万枚余り。国が予想している2021年3月末の発行枚数は6000~7000万枚ですが、7月末時点での発行枚数も目標に達していない状況と、すべての人が5000円の枠を使い切るわけではないでしょうから、おそらく途中で終了ということにはならないと予想されます。
いずれにしても、せっかくの制度。早めに準備してしっかり「得」しちゃいましょう。
(※1)地方公共団体情報システム機構「つくってみよう!マイナンバーカード」
(※2)総務省「マイナンバーカードでマイナポイント」
執筆者:西山広高
ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士、西山ライフデザイン代表取締役