更新日: 2020.12.21 その他暮らし

住むなら東京、それとも近隣県? 住宅購入で知っておきたいころ

執筆者 : 杉浦詔子

住むなら東京、それとも近隣県? 住宅購入で知っておきたいころ
新型コロナウイルスの影響で、今もテレワークが働き方の中心となっている企業もあります。ストレスなく在宅でテレワークを続けるための住宅購入を考えたときに、東京都内と近隣県では住宅価格がどのくらい違うのか、確認しておきましょう。
杉浦詔子

執筆者:杉浦詔子(すぎうらのりこ)

ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として、働くことを考えている方からリタイアされた方を含めた働く人たちとその家族のためのファイナンシャルプランニングやカウンセリングを行っております。
 
2005年にCFP(R)資格を取得し、家計相談やセミナーなどのFP活動を開始しました。2012年に「みはまライフプランニング」を設立、2013年よりファイナンシャルカウンセラーとして活動しています。
 

テレワークに必要なスペース

家族と一緒に暮らしながらテレワーク勤務を行う場合、パソコンが置ける机と椅子を置くスペースが最低限必要です。
 
幅90センチメートル、奥行き50センチメートルの机を置き、座るスペースも考慮すると、1畳程度のスペースが必要となります。日々の食事や団らんをするリビングやダイニングのテーブルでもテレワークはできますが、休憩時間や業務終了時にパソコンや通信機器を都度片付けるのは面倒ですし、オンライン会議中に家族の姿や声が入るのはプライバシーの問題もあります。
 
さらに、家事の邪魔になることもあり、部屋の隅などでも仕事専用のスペースは確保したいものです。
 

東京都と近隣県の住宅価格と住宅面積

総務省統計局の平成28年社会生活基本調査の結果によると、平日の通勤・通学時間は、神奈川県が1時間45分と最も長く、千葉県が1時間42分、埼玉県が1時間36分と続きます。
 
これまで、片道45分~60分程度の通勤がつらいと感じたときは、通勤時間が少しでも短くなるよう勤務地に近い住宅を購入する必要がありましたが、働き方の中心がテレワークとなり通勤日数が減ったことで、通勤時間は長くなっても自分専用のテレワークスペースが自宅にあった方が、快適に仕事ができると考える方も出てきています。
 
住宅金融支援機構のフラット35利用者調査では、2019年に購入した住宅価格の平均は、東京都が4657.0万円、神奈川県が3884.5万円、千葉県が3426.3万円、茨城県が3075.8万円であり、購入した住宅の面積の平均は、東京都が80.5平方メートル、神奈川県が89.9平方メートル、千葉県が102.9平方メートル、茨城県が112.9平方メートルであることが分かります。
 
購入する住宅を東京都内から近隣県に移すことで、住宅面積は約10平方メートル広くなる上、住宅ローンの借入額を約1000万円少なくすることもできます。金利1%で35年の住宅ローンを組み、元利均等返済、ボーナス払い返済を行わないと仮定した場合、借入額が1000万円減ることで、毎月の返済額は約2万8000円少なくなります。
 
都内の住宅購入を検討していた方が、近隣県の住宅購入に変更することは、通勤時間は長くなるものの、住宅の広さとお金の面ではお得になるといえます。
 

近隣県に住宅購入するかの検討

現在テレワークが続いている企業でも、今後どのくらいの期間テレワークが続くのか、出勤日とテレワークの割合がどうなるかは、企業の方針や業務内容、職場の状況にもよります。
 
テレワークが続く場合に、テレワークスペースのある住宅を新たに購入するのか、自宅近くのワーキングスペースなどを利用するのか、リビングなどでテレワークを継続するのかは、テレワークをする本人とその家族の考えによりますので、年末年始など家族がそろったときに話し合ってみることも大切です。
 
出典
総務省統計局 平成28年社会生活基本調査の結果
住宅金融支援機構 フラット35利用者調査
 
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント
 

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