電車の終電繰り上げ、生活にどう影響する?
配信日: 2021.02.07
しかし今年は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、緊急事態宣言が発出されるなど人の移動を抑制する必要も出てきたことで、終電の繰り上げが2021年1月20日から実施されました。本記事ではそれによる生活への影響を確認していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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どうして終電時刻繰り上げが必要なの?
終電は路線にもよりますが、現在は終電の出発時刻が深夜0時以降、終着駅への到着が深夜1時以降という路線もあります。一方で始発電車は朝の4時台から走っていることから、完全に止まっている時間は3~4時間程度しかないことになります。
鉄道は、事故を未然に防止するためにさまざまな工事、保守作業を実施する必要があります。そのためには作業時間の確保が必要なのですが、それが実施可能なのが深夜の完全に止まっている時間帯だけといえます。
例外的に線路の大きなルート変更などの場合は、深夜帯のみの作業では対応できないため日中にも運休する場合もあります。また工事自体の量を見ても、ホームドアを設置する駅が増えていることなどから各種作業の必要量も増加していることが見て取れます。
これらの事情から各社とも終電の繰り上げを計画していたところ、新型コロナウイルス感染症が拡大したことにより利用客が減少し、終電の利用率がこれまでに比べて6割以上も落ち込んでいる状況でした。
さらに2021年になってから緊急事態宣言も発出されたこともあり、各社とも計画していた終電の繰り上げ自体を早めることになりました。
どのような点に注意が必要?
まずは、ご自身が利用される終電の時間が何分程度変わったかを確認する必要があります。数分程度から20分程度の繰り上げなど、路線によってさまざまです。これまで終電が遅かった路線ほど終電時刻が早まる傾向にあるようです。
次に行き先です。都心から郊外へ向かう長距離路線の場合は、終着駅をこれまでより手前の駅に変更している場合もあります。郊外にお住まいの方は、これまでの終電時刻では最寄り駅に着けないということが発生してしまうことがあるかもしれません。
また、複数路線を乗り継いでいる場合は、接続駅での接続状況です。一部路線では最終接続の場合、他の路線が遅れた場合に出発を遅らせることがありました。しかし、今回の改正で路線によっては最終接続を行わないため、鉄道各社は時間に余裕を持った行動を呼びかけています。
まとめ
簡単に首都圏の終電繰り上げについてまとめました。鉄道各社はもともと春からの終電繰り上げを予定していましたが、今回の新型コロナウイルスの影響で早まった形となりました。これまで、何の気なしに乗っていた終電もさまざまな人が支えているからこそ運行されているといえます。これを機に新たな生活様式を確認してみてはいかがでしょうか。
参考
JR東日本 2021年3月13日(土) 首都圏における終電繰り上げ等のお知らせ
東京メトロ 2021年春ダイヤ改正における終電時刻繰上げの概要について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部