注目される夫の育休。どのような取得方法がある? 家計への影響は?

配信日: 2021.02.10

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注目される夫の育休。どのような取得方法がある? 家計への影響は?
育休という言葉が流行し、育児休業は男女問わず取れる制度として認知が進んだ昨今、夫の育休が注目されるようになりました。夫の育休の取得方法や家計への影響について解説していきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

育児休業とは

育児休業とは、育児・介護休業法によって定められた休暇であり、原則として1歳に満たない子(一定の要件を満たすことで最長2歳まで)を養育する男女に認められるものです。パートやアルバイトでも期間の定めのない契約(いわゆる無期雇用労働者)であったり、同一の事業主に1年以上雇用されているなど一定の条件に該当すれば育休を取得することができます。
 
育児休業の取得は特別な事情がない限り1人の子につき1回です。ただし、子の出生後8週間以内に育児休業を取得していた場合は、その後、特別な事情がなくとも2回目の取得が可能になります。
 
例えば、子どもが生まれてから半年後に2週間だけ取得したという場合、以降その子について育休は取得できないのが原則です。一方、子どもが生まれてから8週間以内に取得すれば、もう一度育休を取得できたということです。
 

育休は何日取れる?

育児休業できるのは、原則として子が出生した日から1歳に達する誕生日の前日までの間で労働者が申し出た期間です。つまり、労働者が育休を何日取得するか決めることができるのです。ただし、保育所に入所できないなど、特に休業が必要であると認められるような場合は最長で子が2歳までの間、育休を取得することが可能になります。
 
例えば、子どもが生まれてから半年だけ、といった取り方も可能ですし、1年間取ったが、保育所などに入所できなかったので延長するといった取得の仕方もできます。
 

育休の取得方法は?

育休の取得は勤務先を経由して国に申請して行います。基本的には勤務先に育休を取得したい旨を申し出て、必要書類を勤務先から受け取り、勤務先を通して国に提出するという流れです。
 
事業主は継続された雇用期間が1年に満たない場合や、1週間の所定労働日数が2日以下であるなど育休の取得が合理的でない場合を除き、育休の申請を拒むことができないとされているため、特別な事情でもない限り育休の取得ができないということはありません。
 
とはいえ、育休に当たっては代替要員の確保や仕事の引き継ぎなど会社内での整理があります。具体的な手続きや社内ルールなどは勤務先によって異なるため、育休を検討し始めたら早めに勤務先へ相談することが大切です。
 

育休の延長は?

保育所に入所できなかったことなどを理由に育休を延長することができる場合があります。この場合も育休延長の申請を会社経由で行います。
 

育休が家計に与える影響は?

育休中は収入が途絶えてしまうのではないかと心配される方もいらっしゃることでしょう。ご安心ください。育休中は国から育児休業給付金が支給されます。育児休業給付金により育休取得から180日までは月額賃金の67%を、それ以降は50%に相当する金額(通勤手当など諸手当を含み、賞与は含まないで計算)を受け取ることができます。
 
さらに、育児休業給付金を受け取っている間は社会保険料や所得税も免除されます。通常働いているとおりの満額というわけにはいきませんが、これまでの貯蓄と合わせ、育休中の生活を最低限支えるだけの給付は受けることができるでしょう。
 
なお、前年の所得に対して発生する関係上、育休中であっても住民税だけは発生することに注意してください。
 

育休を取得する場合は早めに勤務先へ相談

育休は育児のために給付を受けながら休業するという労働者に認められた正当な権利です。育休中は社会保険料や所得税の支払いが免除される上、育児休業給付金も取得できるため、育休中も安心して生活することができます。
 
とはいえ、育休の取得により勤務先には申請の手配や人員の確保など一定の負担が生じます。育休を取得する際は早めに勤務先へ相談するようにしてください。
 
参考 厚生労働省 育児・介護休業法のあらまし
 
執筆者:柘植輝
行政書士
 

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