更新日: 2021.06.11 住宅ローン
住宅ローンの残高証明はどうやって発行すればよい?
紛失してしまった場合は、金融機関所定の手続きに従って、再発行の依頼を行う必要があります。
今回は、残高証明書の発行手続きと併せ、住宅ローン控除以外でも住宅ローン残高を知っておく必要があるケースについても解説します。
執筆者:新井智美(あらい ともみ)
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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住宅ローンの残高証明書とは?
残高証明書には、年末時点の住宅ローン残高が記載されていることと併せ、以下の内容も記載されています。
●住宅ローン契約者契約者の住所および氏名
●住宅ローンの内訳(「住宅のみ」「住宅および土地」など)
●住宅ローン借入金額
●返済期間
●住宅取得対価等の額
など
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残高証明書が送られてくる時期
住宅ローンの年末残高証明書は、通常であれば毎年10月末までには、住宅ローンを利用している金融機関から送られてきます。ただし、契約した年については、実際に融資が行われた時期によって以下のように異なりますので注意が必要です。
●融資実行日が当年9月末までの場合:その年の10月下旬頃
●融資実行日が当年10月1日から12月31日までの場合:翌年1月下旬頃
(参考:みずほ銀行「FAQ(よくあるご質問)」(※))
融資を受ける金融機関によって異なりますので、詳細は融資を受ける際に金融機関に確認するようにしてください。なかには、勤務先から住宅取得資金の融資を受けている方もいらっしゃると思いますが、その場合は勤務先の担当部署に依頼して残高証明書を発行してもらう必要があります。
残高証明書を紛失した場合はどうしたらよい?
残高証明書を紛失した場合は、金融機関に申し出て再発行の手続きをする必要があります。再発行の際には本人確認書類が必要なほか、手数料が発生するケースもありますので、事前に確認しておきましょう。
また、再発行を依頼してから手元に届くまで2週間程度を要するケースが多いことから、紛失に気付いた際には早めに手続きを行うようにしてください。
住宅ローン控除以外に残高証明が必要な場合がある?
残高証明は住宅ローン控除を受ける際に必要な書類ですが、住宅ローン控除を受ける目的以外でも必要なケースがあります。そのような際は、金融機関に対して都度発行を依頼しましょう。
■住宅ローンを借り換えるとき
住宅ローンの借り換えを行う際には、借り換える先の金融機関に対して「返済予定表」および「残高証明書」を提出する必要があります。
「返済予定表」だけで事足りる金融機関もありますが、返済予定表はあくまで住宅ローン契約時でのスケジュールであり、滞納や繰り上げ返済などで返済状況が変わった際には残高が一致しないことも考えられます。そのためにも、現在利用している(借り換え前の)金融機関に、借り換えを行う時点での残高証明書を発行してもらうことをおすすめします。
■相続によって不動産を取得するとき
相続によって不動産を取得する場合も、残高を確認しておくことが大切です。なぜなら、住宅ローンの残高がある場合、その残高も相続することになるからです。相続する不動産に住宅ローンが残っている場合は、残高を確認し、相続するかどうかを決めたほうがよいでしょう。
■不動産を売却するとき
ローン残債がある不動産は、基本的にはローンを完済しないと売却はできません。ただし、住宅ローンの借入先の金融機関が許可を出し、売却によってローンを完済できる場合は、不動産を売ることが可能です。
また、売却する際に正確なローン残高を知っておくことで、売却価格によってローンを完済できない場合は、残債分を自己資金で補塡(ほてん)するか、売却によって完済できるまで返済を続けるという選択も行うことができます。
まとめ
住宅ローンの残高証明は、住宅ローン控除のためだけではなく、その他にも必要となるケースがあります。また、残高を知ることで今後の返済計画を見直したり、借り換えや繰り上げ返済を検討もできます。
残高の確認を年末時点の証明書だけに頼るのではなく、自身でもある程度確認しておき、借り換えや繰り上げ返済を行うタイミングなどを知ることができるように、日頃から心がけておくことが大切です。
(※)みずほ銀行「FAQ(よくあるご質問)/住宅ローン控除に必要な年末残高証明書はいつ届きますか」
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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