更新日: 2023.05.01 住宅ローン
【比較】住宅ローン優遇金利とは?種類や条件、おすすめ商品を紹介
2つの優遇金利タイプの特徴や違い、利用時の注意点などを知らないと、自分たちに合った住宅ローン選びができない可能性があります。場合によっては、必要以上に返済額が多くなることもあるので、気をつけなければなりません。
ここでは、住宅ローンの優遇金利タイプの特徴や違い、注意点、主な住宅ローンの優遇金利比較について解説します。住宅ローンを検討している方は、ぜひご覧ください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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住宅ローンの優遇金利とは
住宅ローンの優遇金利とは、各金融機関の条件を満たす方に適用される、優遇された金利のことです。基準金利から1.00〜2.00%など(金融機関で異なる)金利が引き下げられます。住宅ローンに適用される金利が低くなるため、ローン返済額を少なく抑えることが可能です。
イメージとしては、基準金利が「定価」、優遇金利が「割引価格」です。優遇金利の適用条件や金利引き下げ幅などは、金融機関で異なります。
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優遇金利のタイプは2種類
住宅ローンには、「当初期間優遇タイプ」と「全期間優遇タイプ」の2つの優遇金利タイプがあります。当初期間優遇タイプはローン返済開始当初の優遇金利引き下げ幅が大きく、全期間優遇タイプは返済期間中の金利引き下げ幅が一定です。
それぞれの特徴や違いを知ることで、自分たちの返済プランに合った優遇金利タイプを選択できます。ここでは、2つの優遇金利タイプの特徴や違いについて見ていきましょう。
当初期間優遇タイプ
住宅ローンの優遇金利タイプの1つが「当初期間優遇タイプ」です。「当初引き下げプラン」と呼ばれることもあります。当初期間優遇タイプは、住宅ローン返済開始当初の優遇金利の引き下げ幅が大きいのが特徴です。全期間優遇タイプと比べて、返済開始時の金利が低くなるため、目先のローン返済額を少なく抑えられます。
ただし、当初の優遇期間が終了すると、優遇金利の引き下げ幅がそれまでよりも小さくなります。金利の優遇幅が小さくなると、適用される住宅ローンの金利が上がり、ローン返済額が増えるため注意が必要です。
例えば、固定金利選択型5年の当初期間優遇タイプで、基準金利と優遇金利が次のように定められているとします。
●基準金利:2.50%、固定期間終了後3.00%
●優遇金利:当初期間▲2.00% 当初期間終了後▲1.00%
この場合、最初の5年間の適用金利は0.50%(2.50%−2.00%)です。そして、5年間の固定期間終了後には、2.00%(3.00%−1.00%)となります。このように、当初期間優遇タイプは住宅ローン返済開始当初の金利こそ低いですが、固定期間終了後は金利が大幅に上がる可能性があります。
そのため、「住宅ローンの返済がはじまったら積極的に繰り上げ返済をしたい」といった方におすすめの優遇金利タイプです。
全期間優遇タイプ
全期間優遇タイプは、住宅ローン借入期間中のすべての期間で、一定の優遇金利引き下げ幅が適用されるタイプです。住宅ローン返済開始から返済終了まで、優遇金利の引き下げ幅が一定のため、返済計画を立てやすいのが特徴になります。
ただし、住宅ローン返済開始当初の優遇金利の引き下げ幅は、当初期間優遇タイプと比べて小さいです。そのため、同じ住宅ローンの条件であれば、当初期間優遇タイプより全期間優遇タイプのほうが当初のローン返済額は高くなります。
例えば、固定金利選択型5年の全期間優遇タイプで、基準金利と優遇金利が次のように定められているとします。
●基準金利:2.50%、固定期間終了後3.00%
●優遇金利:全期間▲1.60%
この場合、住宅ローン返済当初の金利は0.90%(2.50%−1.60%)です。固定期間終了後の適用金利は1.40%(3.00%−1.60%)となります。当初期間優遇タイプより返済当初の金利は高くなりますが、優遇金利の引き下げ幅が全期間一定のため、長い目で見れば総返済額が少なく済む可能性があります。
「返済プランを立てやすいタイプが良い」「最初から積極的な繰り上げ返済は考えていない」といった方におすすめの優遇金利タイプです。
優遇金利の申し込みで知っておきたいこと
住宅ローンの優遇金利を受けるには、一定の条件をクリアする必要があります。条件や優遇金利の引き下げ幅は、金融機関によって異なります。また、住宅ローンの適用金利が決まるのは融資実行時となるため、申し込み時点から金利が変動することも考慮しておくことが大事です。
ここでは、住宅ローンの優遇金利の申し込みで知っておきたいことを紹介します。
利用するには一定の条件がある
住宅ローンの優遇金利は誰にでも適用されるわけではありません。一定の条件をクリアした場合に優遇金利が適用され、住宅ローン金利が引き下げられます。優遇金利の条件は、各金融機関で異なります。
主な条件は、次のとおりです。
●給与振込口座を指定金融機関の口座に設定する
●公共料金の引き落とし口座を指定金融機関の口座に設定する
●指定金融機関が発行するクレジットカードを作成する
●住宅ローンをオンラインで手続きする
●指定金融機関のインターネットバンキングに登録する
上記のような条件を1つでも(金融機関による)クリアしていれば、優遇金利が適用される可能性があります。また金融機関によっては「前年度年収◯◯万円以上」「勤務形態が正社員」など、年収や勤務形態を条件にしている場合もあります。
一般的に、優遇金利の適用条件はハードルが高いわけではありません。多くの方がクリアしやすい条件が設定されています。住宅ローンを検討している金融機関の優遇金利適用の条件を、事前に確認しておくとよいでしょう。
金融機関ごとに審査の基準や優遇の幅も異なる
各金融機関の住宅ローンサイトを見ると「店頭表示金利より最大◯%引き下げになります」「金利引き下げ幅は最大◯%」「優遇金利◯〜◯%引き下げ」など、記載されています。
優遇金利は、各金融機関の審査のうえで、金利引き下げ幅が決まるのが一般的です。
そのため、同じ住宅ローンでも、審査状況によって適用される引き下げ幅が異なります。最大引き下げ幅が適用される方もいれば、引き下げ幅が最小の方もいます。
「基準金利から最大3.0%引き下げ」と記載されていても、必ずしも3.0%の引き下げになるわけではないため注意が必要です。審査状況によっては、引き下げ幅が0.5%に満たないかもしれません。
優遇金利の引き下げ幅が大きい住宅ローンでも、適用金利が低くなるとは限らないことを覚えておきましょう。また審査基準についても金融機関で異なるため注意してください。
このように住宅ローンの優遇金利は、金融機関ごとで審査基準や適用される優遇金利幅に違いがあります。
融資が実行される時に支払う金利が決まる
住宅ローンの適用金利が決まるのは、申し込み時点ではありません。融資が実行されるタイミングの金利が適用されます。
金融機関によっても異なりますが、住宅ローンの申し込みから融資実行までの期間は1〜2ヶ月程度です。例えば、イオン銀行の住宅ローンは、事前審査に1〜3日程度、本審査に10日〜2週間程度かかり、申し込みから1〜1ヶ月半で融資が受けられます。
審査状況や繁忙期であれば、さらに時間がかかる可能性があります。また戸建ての場合は完成するまでに時間がかかるため、住宅ローン申し込みから融資まで半年〜1年程度かかることも珍しくありません。
優遇金利の引き下げ幅が大きくても、申し込みから融資までの間に住宅ローン金利が上昇することもあるので注意が必要です。1〜2ヶ月の間に金利が変動することも考慮したうえで、住宅ローン選びや返済プラン立てをすることが大切です。
優遇金利の注意点
住宅ローンの優遇金利について、条件や内容を事前に確認することが大切です。当初期間優遇タイプは一定期間終了後、優遇金利幅が縮小されます。借り換えを検討する方もいますが、全体のコストを見たうえで判断することが重要です。
あらかじめ優遇金利の注意点を知っておくことで、住宅ローン選びがしやすくなり、コスト増などを回避できます。
ここでは、優遇金利の注意点について見ていきましょう。
優遇の条件をしっかり確認する
住宅ローンを利用する前に、優遇金利の条件をしっかりと確認しましょう。金融機関によって優遇金利の条件が異なるからです。
優遇金利の主な確認内容は、次のとおりです。
●優遇金利適用の条件は何か
●優遇金利の期間はいつまで続くか
●基準金利はいくらなのか
●当初期間優遇タイプの金利引き下げ幅はどれくらいか
●当初優遇期間終了後の金利引き下げ幅はどれくらいか
●全期間優遇タイプの金利引き下げ幅はどれくらいか
これらの情報の多くは、各金融機関の住宅ローンサイトに掲載されています。Webサイトで確認できない場合は、電話や窓口で問い合わせましょう。
優遇金利の適用条件や引き下げ幅は、住宅ローンを選ぶうえで重要なポイントです。優遇金利によって、住宅ローンの総返済額や毎月の返済額が大幅に変わる可能性があります。
住宅ローンを選ぶときは、事前に優遇金利の条件や内容を確認してください。
変動型は金利が上がる可能性がある
優遇金利は、当初期間優遇タイプと全期間優遇タイプがあり、当初期間優遇タイプは、返済開始当初の金利が低く毎月返済額を少なく抑えられるのが特徴です。
しかし当初期間が終了した後は、それまでよりも優遇金利の引き下げ幅が小さくなるため、住宅ローン適用金利が上がる可能性があります。優遇金利の引き下げ幅や住宅ローン金利によっては、ローン返済額が大幅に増えることもあるでしょう。
「一定期間後に金利や返済額が上昇するのは避けたい」「将来の返済プランがわからないのは嫌だ」という方は、当初期間優遇タイプではなく、優遇金利引き下げ幅が一定の全期間優遇タイプがおすすめです。
全期間優遇タイプは、住宅ローン返済開始当初から返済終了まで優遇金利の引き下げ幅が同じなので、返済プランを立てやすいのが特徴です。
金利変動に不安がある方は、全期間優遇タイプを選択すると良いでしょう。
借り換えを検討する際は諸費用も考える
当初期間優遇タイプの当初期間終了後、金利の引き下げ幅が小さくなるので毎月のローン返済額は上がる可能性があります。
ただし、優遇金利の引き下げ幅が大きく住宅ローンの適用金利が低いローンに借り換えをすれば、返済額を抑えられる場合があります。借り換えとは、現在の住宅ローンからより条件の良い別の住宅ローンに乗り換えすることです。別の住宅ローンを借りて、現在のローンを一括返済し、新たなローンを返済していきます。
住宅ローンの借り換えは諸費用がかかるため、諸費用も考慮したうえでお得かどうか判断する必要があります。借り換えにかかる主な諸費用は、次のとおりです。
●融資事務手数料
●保証料
●印紙税
●登録免許税
●抵当権抹消費用
●抵当権設定費用
●繰り上げ返済手数料
諸費用の金額は金融機関や借入額などで異なります。場合によっては100万円程度かかります。住宅ローンの借り換えを検討する場合は、諸費用を含めた全体的なコストを見て判断しましょう。
優遇金利の交渉は難易度が高い
「優遇金利の引き下げ幅をもっと大きくしてほしい!」など、優遇金利について金融機関と交渉することは可能です。
しかし交渉したからといって、金利の引き下げ幅が変わる可能性は低いといえるでしょう。優遇金利の条件や引き下げ幅は、申込者のやる気や熱意で変わるものではないからです。
交渉の末、優遇金利の引き下げ幅が変わるようであれば、金融機関の審査の意味合いが薄くなります。また不動産会社が窓口となって住宅ローンを利用する場合は、金融機関と直接交渉する機会がありません。
優遇金利に関する交渉自体は可能ですが、難易度が高く結果を得られない可能性が高いことを理解しておきましょう。
住宅ローンの優遇金利を比較
住宅ローンの優遇金利は、金融機関によって異なります。住宅ローンを選ぶときは、各金融機関の特徴や手数料、特典、団体信用生命保険だけでなく、優遇金利の引き下げ幅や適用金利を確認することが大切です。
ここでは、おすすめの住宅ローン「auじぶん銀行」「住信SBIネット銀行」「三菱UFJ銀行」の特徴や優遇金利について見ていきましょう。
auじぶん銀行
auじぶん銀行の住宅ローンは、「価格.com 住宅ローン人気ランキング 2021年上半期 新規借り入れ(固定金利)部門」や「2021オリコン顧客満足度ランキング 住宅ローン金利」で第1位を獲得しています。
満18歳以上満65歳未満で前年度年収200万円以上の方が申し込みでき、借入金額は500万円以上2億円以下(10万円単位)です。
auじぶん銀行住宅ローンの金利は、図表1のとおりです。
図表1
変動金利/全期間引下げプラン | 年%※1 |
固定金利(10年)/当初期間引下げプラン | 年%※2 |
()
※1 全期間引下げプラン(新規借入れ)
※2 当初期間引下げプラン
※審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます。
auじぶん銀行の優遇金利を受けたい方は、下記の公式サイトよりお申し込みください。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、「価格.comの2021年上半期住宅ローン人気ランキング 新規・借り入れ(変動金利)」部門で第1位を獲得しています。
保証料や一部繰り上げ返済手数料が無料で、女性には団体信用生命保険の全疾病保障やガン診断給付金特約が基本付帯しています。住信SBIネット銀行住宅ローンの金利は、図表2のとおりです。
図表2
変動金利/全期間引下げプラン | 0.448% |
固定金利(10年)/当初期間引下げプラン | 1.303% |
()
※審査結果によって異なる場合があります。
住信SBIネット銀行の優遇金利を受けたい方は、下記の公式サイトよりお申し込みください。
三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローンは、大手ならではの安心感があり、取扱残高は14年連続で1位を獲得しています。印紙代や一部繰り上げ返済手数料、団体信用生命保険料が無料です。団体信用生命保険は、保障内容や支払い方法を2つのタイプから選択できます。
ネット専用住宅ローンの金利は、図表3のとおりです。
図表3
住宅ローン適用金利 | |
変動(毎月型) | % |
固定10年 | % |
()
※審査結果によって異なる場合があります。
三菱UFJ銀行の優遇金利を受けたい方は、下記の公式サイトよりお申し込みください。
自分に合った優遇金利を見つけよう
住宅ローンの優遇金利は、条件や引き下げ幅が金融機関によって異なります。必ずしも優遇金利が適用されるとは限りませんが、適用条件は決して厳しいものではありません。ただし審査状況によっては、優遇金利の引き下げ幅が小さいことがありますので注意してください。
住宅ローンを選ぶ際は優遇金利にも注目し、自分たちに条件の良い金融機関を選ぶようにしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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※審査結果によっては、表示金利に年0.1%~0.3%上乗せとなる場合があります。※1
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適用金利:
年0.465%
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全期間引下型
※市街化調整区域・都市計画区域外・離島は不可
※自己資金10%以上の金利です 詳しく見る
固定金利10年
-
1位
三菱UFJ銀行
適用金利:
年1.120%
()
住宅ローン
※適用金利や引下幅は、お申込内容や審査結果等により決定いたします。 詳しく見る -
2位
PayPay銀行
適用金利:
年1.165%
()
当初期間引下型
※市街化調整区域・都市計画区域外・離島は不可
※自己資金10%以上の金利です 詳しく見る - 3位 auじぶん銀行 適用金利: 年% () 当初期間引下げプラン【10年固定】 詳しく見る
-
4位
住信SBIネット銀行
適用金利:
年1.303%
()
当初期間引下げプラン
※審査結果によっては、表示金利に年0.1%~0.3%上乗せとなる場合があります。※1
※物件価格80%以内でお借入れの場合 詳しく見る
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※金利プランは「当初期間引下げプラン」「全期間引下げプラン」の2種類からお選びいただけます。
ただし、審査の結果保証会社をご利用いただく場合は「保証付金利プラン」となり、金利タイプをご選択いただけません。
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金利タイプを組合わせてお借入れいただくことができるミックス(金利タイプ数2本)もご用意しています。 お申込みの際にご決定いただきます。
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・変動金利について
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※1借入期間を35年超でお借り入れいただく場合は、ご利用いただく住宅ローン金利に年0.15%が上乗せとなります。
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