更新日: 2020.07.03 住宅ローン
個人事業主は住宅ローンを借りにくい?審査で苦戦するケースとは
では、住宅ローンに力を入れているのなら、借りやすいのか?と思うかもしれませんが、そこは金融機関としてしっかりとした審査があります。
執筆者:佐藤陽(さとう よう)
AFP認定者
ファイナンシャルプランニング技能士2級 宅地建物取引士
FPオフィスケルン 代表
千葉マイホーム購入相談センター 代表
「マイホーム購入に自信を持った選択と安心を提供する」をモットーにマイホーム購入を検討中の方をサポート。
大手ハウスメーカーにて15年間、営業と経理業務等を経験。マイホームを売る側にいて感じた売り手主導の実態を目の当たりにし、購入者に寄り添ったサポートの必要性を感じマイホーム購入サポートをメインとするFP事務所を設立。
お金と不動産の両面からのサポートは「アドバイスも分かりやすく、相談もしやすくて初めての不動産購入なのに自信をもって選択できました」と好評。
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個人事業主の住宅ローン審査が厳しいと言われる理由
さまざまな審査のポイントがある中でどの金融機関でも共通しているのは「安定した収入があって、返済をしていける人かどうか?」です。
そういった視点で考えると公務員や一部上場企業に勤務している会社員は安定した収入があり、安心して貸せる人とみなされます。
大きな金融事故(自己破産や債務整理など)を過去に起こしていなければ、住宅ローン審査に苦労することはほぼありません。
一方、個人事業主は不安定で安心して貸せる先とは見てくれません。もちろん個々の事業の状況は違うので、個人事業主全員が審査に通らないということではありません。
個人事業主は、事業主の立場と個人の立場のふたつがあります。自分が会社でもあるわけです。銀行は会社員の場合も勤務先がどんな経営状況なのかを調べます。
同じように個人事業主に対しても個人の事業の状況を確認します。事業内容にもよりますが、業績が悪化した場合、個人事業主は個人の所得に影響を受けやすい環境です。
そのため、収入が不安定とみなされても致し方がない側面があります。金融機関は「収入が不安定=信用度が低い」とみなすため、住宅ローンの審査が厳しくなりがちです。
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個人事業主の審査で苦戦するケースは?
住宅ローンの審査に苦戦している個人事業主に見られる要因には次のようなものがあります。
借りたい金額と収入が見合わない
自己資金が少ない
直近3期の収入の変動が大きい
税金の滞納がある
本来、正しく行われるべき確定申告ですが、中には意図的に所得を増減させ、そのことが3期を通してみたときに収入が極端に変動し、かえって審査に苦戦するケースもあります。
銀行によっては実態もしっかり把握して審査してくれるところもありますが、申告書に記載されている所得金額はやはり重要です。
住宅ローン審査では収入の安定性が見られます。売上はこの3年間安定しているけれど、家が欲しいと考え始めた年の直近の所得だけ急に多く申告してしまう人がいます。
2期前、3期前の所得を200万円代で申告していた人が直近の申告では事業の売上金額は変わらないのに個人所得が突然、600万円になっているケースがあります。
極端だと銀行も所得が増えているからいいだろうとはなりません。急激な所得の変化が逆に不安定と見られる可能性もあります。
個人事業主で住宅ローンを借りるために覚えておくべきこと
厳しく見られるのは確かですが、銀行も個人事業主に貸したくないわけではありません。もちろんきちんと返済していける人だと見られれば、銀行も安心して貸せます。
個人事業主の住宅ローンは、まずは自己資金を多く出して物件価格に対して融資比率を下げることができないか検討しましょう。手元に現金を多めに置いておくことは事業を円滑に進めるうえで必要なことでもあります。
だからこそ、借りられるだけ借りて、できれば自己資金は使いたくないと考える方も少なくありません。
しかし住宅ローンの審査を少しでも有利に進めるためには自己資金を多めに拠出できるということは重要なポイントです。
事業に支障が出るほど自己資金を拠出する必要はありませんが、支障のない範囲で自己資金を出すことを検討しましょう。購入に伴う諸費用は最低限、自己資金で賄いたいところです。
どうしても自己資金を出したくない場合でも貯蓄として持っているけど、あえて出さずに全額借りたい人と貯蓄がなくて全額借りないと計画できない人とでは審査の心象も変わってきます。
そういった資産背景まで考慮して審査をしてくれる銀行を選んで審査を出すといった戦略も特に個人事業主の場合は必要です。
Text:佐藤 陽(さとう よう)
AFP認定者 ファイナンシャルプランニング技能士2級 宅地建物取引士
FPオフィスケルン 代表
千葉マイホーム購入相談センター 代表
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※金利プランは「当初期間引下げプラン」「全期間引下げプラン」の2種類からお選びいただけます。
ただし、審査の結果保証会社をご利用いただく場合は「保証付金利プラン」となり、金利タイプをご選択いただけません。
※固定金利特約は2年、3年、5年、10年、15年、20年、30年、35年からお選びいただけます(保証付金利プランとなる場合は、3年、5年、10年に限定されます)。
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