最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.11.07
老後

家族を介護する人の肉体的・精神的負担は深刻!? 負担を軽減する効果がある介護サービスとは?

「レスパイトケア」という言葉をお聞きになったことがありますか。「レスパイトケア」は在宅で介護をする家族が介護から一時的に解放されて、一休みできる支援のことをいいます。介護保険は基本的には利用者の支援のためのものです。
 
しかし、サービスの中には、介護者の「レスパイトケア」にも役立つサービスもあります。ケアマネジャーに相談してケアプランに組み込んでもらいましょう。
 

家族を介護する人の肉体的・精神的負担は深刻

厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査の概況」では、主な介護者は同居の親族で全体の58.7%を占めています。同居の親族の内訳をみると、「配偶者」が25.2%、「子」が21.8%、「子の配偶者」が9.7%と続きます。
 
性別で見ると、男性34.0%、女性66.0%と女性が多く、これを年齢階級別にみると、男女とも「60歳~69歳」が28.5%、33.1%と最も多くなっています。高齢者が高齢者を介護する「老老介護」、さらに認知症の人が認知症の人を介護する「認認介護」も生じています。
 
高齢者が高齢者を介護する場合、精神的・肉体的負担は深刻です。「介護うつ」になる方も少なくありません。介護殺人に発展するケースもあります。
 
介護はいつ終わるかわかりません。長期戦を覚悟しておいた方が良いでしょう。介護一辺倒の生活では共倒れになってしまいます。長期戦に備えるには、介護者自身が介護から解放され、自分の時間を持ち、心も体もリフレッシュすることが大切です。介護者の「レスパイトケア」に使える介護サービスを2つ紹介します。
 

ショートステイ

ショートステイ(短期入所生活介護)は、要介護者に特別養護老人ホーム等に短期間入所してもらい、入浴や排せつなどの介護、日常生活の世話などを提供します。
 
家族の疾病、冠婚葬祭、出張等、あるいは家族の身体的及び肉体的負担の軽減を図るためにも利用できます。夜ぐっすり眠れるというのは助かりますね。
 
連続して利用できる日数は30日です。要支援1から利用できます。2~3か月前から予約可能な施設が多いですが、希望者が多いので、ケアマネジャーと相談して早めに利用計画を立てましょう。
 
利用料の目安ですが、要介護度や部屋のタイプにより異なります。ユニット型個室的多床室(単独施設)を利用した場合、1日あたりの介護サービス利用料の目安は、要支援1は5,430円、要支援2は6,600円、要介護1は7,230円、要介護2は7,900円、要介護3は8,630円、要介護4は9,300円、要介護5は9,970円となっています。
 
利用者の自己負担は、これらの金額の1~3割になります。ただし、食費、滞在費、日常生活費は全額自己負担になります。おむつに係る費用は保険給付の対象です。なお、投薬など医療的処置が必要な場合には短期入所療養介護があります。
 

デイサービス(通所介護)

デイサービス(通所介護)とは、施設に日帰りで通い、レクリエーションや入浴、食事などの提供を受けるサービスです。
 
家に閉じこもって社会と交流がないのは利用者にとってよくありません。デイサービスを利用することで、外出により気分が変わったり、規則正しい生活ができるようになったり、他者との交流により社会から孤立せずに済みます。介護者にとっては、利用者が施設に行っている間、自分の自由な時間を持てるので、やりたいことができます。
 
認知症の方に特化した認知症対応型デイサービスやリハビリテーション機能が充実した通所リハビリテーション(デイケア)もあります。
 
デイサービスの利用料の目安ですが、要介護度や施設の規模、利用時間により異なります。通常規模の施設で8時間以上9時間未満利用した場合、1日あたりの介護サービス利用料の目安は、要介護1は6,560円、要介護2は7,750円、要介護3は8,980円、要介護4は10,210円、要介護5は11,440円となっています。送迎料金は利用料に含まれます。
 
利用者の自己負担は、これらの金額の1~3割になります。ただし、食費、日常生活費は全額自己負担になります。
 
なお、要支援1・2の認定を受けた方は市区町村の介護予防・日常生活総合事業(総合事業)として通所サービスの提供を受けます。
 
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。

新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

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