更新日: 2022.06.14 セカンドライフ

定年後に警備員として勤務すると年収どのくらいになる?

定年後に警備員として勤務すると年収どのくらいになる?
定年後の再就職先として候補に挙がるのが警備員です。
 
実際に街中で警備員として働く年配の方を見て、定年後自分も警備員として働いてみようと思ったり、定年を迎えられた方の中には自分でも働けるのではと思ったりした方もいらっしゃることでしょう。
 
定年後に警備員で働くということについて、主に年収面から解説していきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

警備員の仕事内容

警備員の仕事内容は大別して下記の4つに分けられます。

(1)商業施設などの施設警備
(2)工事現場や駐車場、イベント会場における交通誘導警備および雑踏警備
(3)現金や美術品などを輸送する際の輸送警備
(4)有名人や政治家などの身辺警護を行うボディーガード

上記のうち、定年後の再就職先としてイメージする警備員は、多くの方が(1)や(2)の施設警備や交通誘導整備、雑踏警備をしている警備員になるでしょう。
 
屋外における交通誘導などは体力が必要であるものの、特別なスキル・経験を求められないことから、定年後に再就職しても十分に働いていくことができます。
 
ただ、輸送警備やボディーガードに関しては、比較的高い水準で身体能力や注意力などが要されることから、一般的には定年後の再就職として難しいものになります。
 

定年後に警備員として勤務した場合の年収は?

「令和3年賃金構造基本統計調査」によれば、65歳から69歳で経験年数0年の方が警備員として勤務した場合、年間で221万6200円の年収となるようです。70歳以降は211万3800円の年収となります。
 
【図表1】

年齢 所定内給与(年間)
単位:円
年間賞与など
単位:円
年間合計
単位:円
55歳から59歳 256万5600 7万6500 264万2100
60歳から64歳 248万400 11万5800 259万6200
65歳から69歳 220万6800 9400 221万6200
70歳以降 211万800 3000 211万3800

※令和3年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)を基に筆者作成
 
ここから考えるに、定年後に正社員の警備員として勤務すると、未経験でも年収200万円から250万円程度は稼げると考えてもよさそうです。
 
また、パート・アルバイトに絞ると、地域によって違いはありますが、時給は890~1000円程度になるようです。
 
パート・アルバイトの場合、正社員として勤務する場合に比べて収入が安定しないことや、時給制で給与自体が低いこともありますが、働く日数・時間について融通が利くことも多いです。
 
生活費の足しとして働きたい、趣味の時間を確保したいといった場合は、パート・アルバイトで働くというのも十分現実的です。
 

定年後に警備員として働くのに向いている方・向いていない方

定年後、警備員として働くのに向いている方は、単純作業やルーティーン業務に抵抗がない方です。
 
基本的に勤務時間中は同じ場所にいることが多く、業務内容も勤務時間中に大きく変わることがないからです。
 
場所によってはほとんど仕事がなく、勤務時間中は指定された場所で立っているだけで、実際にはやることがほとんどないという場合もあります。
 
逆に単純作業やルーティーン業務に退屈さを感じてしまう、立ち仕事が得意ではない、体力面で不安があるという場合は、定年後に警備員として働くことに不向きな方といえます。
 

定年後に警備員として勤務すれば年収200万円以上は稼げる可能性がある

定年後に警備員として勤務すると、未経験であっても年収200万~250万円程度稼ぐことができそうです。しかし、警備員は単純な業務が中心であり、体力面を含め、向き不向きがあります。
 
定年後に警備員として働くことを考えている場合、まずはパートやアルバイトから試してみることをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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